プロローグ2
『ようこそSLOへ!歓迎します!私は初期のナビゲーター。ルイナです。短い間ですが宜しくね?』
「ああ。宜しく頼む!」
『まずはキャラメイクです。自分の姿を決めてね!』
真っ白の空間にもうひとりの自分が現れた。
(どこをいじろうか…)
あまりかけ離れたものは作りたくないし…
「このまま、と言うのは駄目か?」
『だめですよー!リアルの顔バレになるからね!
そうですねえ…せめて目と髪の色は変えてください。』
(目と髪の色か…)
俺は典型的な黒髪黒目だ。
それを灰髪白目にする。
「結構印象が変わるな。」
『オーケー!イイ感じ!じゃあ次はステータスだね!』
目の前に半透明のウィンドウが現れた。
・ステータス
名前:[ ]
種族:[ ]
特性:[ ]
レベル:
HP
MP
攻撃力
防御力
魔力
賢さ
素早さ
幸運
スキル
[ ]
[ ]
[ ]
[ ]
[ ]
称号
取り敢えず…
名前は盃埜実和羅から取って『灰羅』にしよう。
種族は……
「種族は何があるんだ?」
『ウィンドウをだすよ~』
・種族
人間
エルフ
ドワーフ
獣人
バンパイア
ワーウルフetc…
……多過ぎないか?
「多過ぎて面倒臭いんだが…」
『それならランダムにしたらどうです?』
ランダムなんてあるのか…
「ならランダムで頼む。」
『お任せを!』
ルイナが取りだしたのは、ルーレットダーツだった。
『じゃあやってみて!』
「お、おう。」
狙いを澄まして打つ。
ダーツが刺さったのは……
「one-fifth?」
『何ですか?それ。』
「ちょっと!運営が知らないのかよ…」
『うーん…いや、まずそれはこのゲームに無いですよ?英語からして5分の1だからクオーターと同じ意味だとは思うんですが、私のところはクオーターで終わりです。』
「……は?」
嘘だろ?
『新手のバグの可能性があるので調べてみますね。…………………………大丈夫みたいですね!スタッフのいたずらでしょうかね?強固なプログラムが組み込まれていてこれを消すには…1ヶ月位は掛かります。』
「……もうこれでいいよ…」
『有り難うございます…
気を取り直して、この中から5つの種族を選んで下さい!』
またルーレットが現れる。
ダーツも今度は5本だ。
『えーっと、……人間、エルフ、獣人(狼)、魔物 精霊ですね。』
「魔物……?ああ、魔族の事か?」
『そう考えてもらっても良いですよ!エレメンタルは…全ての属性下級精霊の事ですね。無属性だけが除かれます。』
「へー…」
取り敢えず一言。量が多いよ、量が。