攻撃力皆無の勇者に存在意義はありますか？

退屈な日常に飽き飽きしていた男が一人いた。
主人公の名前は―――六間仁（ろくまじん）。
いつものように眠りについていた彼だったが―――ある日の夜、彼は不思議な夢を見た。
『この世界に退屈していませんか？』
それはおかしな夢だった。
夢の中でピエロのような格好をした男が突然自分の目の前に現れ語りかけてくるのだった。
その夢は大変胸糞悪くて気分の悪い状態でのご対面だった。
そして、夢が終わり目覚めると、当然いつもと変わらない光景が広がっていた。
夢の正体が一体何だったのか。
訳も分からないまま仁が部屋の扉を開けた瞬間―――扉の先にあったのは百八十度違う世界が広がっていて、何とそこは知らない場所だったッ―――⁉
元の世界で失敗していた仁にとって、転生した場所で新たな人生が始まってしまうのか。
と、思っていたが……。
なんととんでもない事実が明らかとなる。
飛ばされた世界で仁は仲間を集めようとするが、予想外の展開についていけなくなる―――⁉
仁の新しくも輝かしい人生が動き出すのかッ⁉
という前書きを全て壊して。
いいえありませんから始まる物語です。