第二話 異世界の洗礼は、古い常識の血祭りから
人が凶器以外の何物でもない剣で、人の腹を刺していた。
誰もがその“異常事態”に思考停止していた。
静まり返った遺跡の空気を揺らすのは、被害者の腹から吹き出した鮮血が、石畳へと跳ねてピシャ、ピシャッと立てる音だけ。
生ぬるく湿った音は、禁忌のさえずりのように、とても耳障りに聞こえた。
「――大変っ」
まず一番始めに動いたのが、ゼケンのピスティーだった。
少女はそこに危険性があることに気付けていないのか、一目散に腹を刺された少年の元へと駆け寄った。
「――おいっ」
ゼケンも金縛りから解き放たれたようにピスティーのあとを追う。
『守ってやりなさい。あなたの心を守るように』
神の声がまた脳裏をよぎっていた。
加害者の少年が剣を相手の腹から抜くと、被害者の少年は尻餅を突いた。
「大丈夫ですか!?」
ピスティーが少年の傍らで膝を突いた。
少年はまだ死んでいない。
ゼケンたちは“グレイス”という神の加護で守られている。この数値が0にならない限り死にはしないのだ。
刺された少年は青ざめた顔で自分の腹を見下ろしている。彼の腹は赤々とした血をまずいもののように無思慮に吐き出している。
「チクショ!! イッテ、イッテ!! クソォ!? 血いすげえ?!」
「誰か!! 回復スキルを使える方、急い――」
「ピスティー!!」
助けを求めようとしたピスティーへと更にゼケンが叫んだ。彼女の両肩へ飛び付くなり身を引き寄せたのは、本当に間一髪だった。
驚くピスティーのその目の前を、拵えの凝った剣が突き抜けて行ったのだ。
その剣の刺突はピスティーの横顔を串刺しにはしなかったが、血で汚れた切っ先を今度は少年の顔面へと埋め込んだ。
彼の顔から白いものが幾つも宙へ跳び上がった。粉砕された上あごの前歯だ。
少年の顔から勢いよく飛び散った血しぶきが、ピスティーの顔まで赤く汚す。
悲鳴が巻き起こった。
転生者たちの悲鳴と、ゼケンのピスティーの上げた悲鳴。
顔面に剣を突きこまれた少年が倒れ込んだ。石畳へと叩きつけられた装備がガシャンと音を鳴らし、投げ出された彼の手足は人形のように力ない。
「イヒーッやっヒャアー!! 命ッ中ー!!」
物騒な少年が快哉を上げた。正気を失くしたような、狂乱めいた危うげな響きで。
少年は血と油でまみれた剣を天へと突きたてながら、やったと顔を輝かせている。
「すっげ!! ハハ!! すっげ!! 死んだよ!! ってか経験値入ってっし笑える!! 32ってしょっぼいのかあ?! よっくわっかんねえけど、やっべ! やっべ!! マジ興奮すっし!! すっし!!」
ゼケンは口が開いている。
ピスティーも顔を血で汚らしくしたまま、呆気に取られた顔をしていた。
人殺しをして興奮する少年を、まったく理解できないでいた。
「な――なんてことを!!」
ゼケンたちの代わりに一人の少女が怒声を上げた。
少女という形容詞を使うにはいささか大人びた気配がある。力強い両の瞳は、まっすぐな気性を隠そうともせぬ裏表のなさを感じさせ、また、強い義憤で燃え盛っている。
女は加害者の少年へ、指弾するといわんばかりに指を突きつけた。
「君!! 自分がいったい何をしたか、わかっているのか!?」
女に怒号されて少年が振り向く。顔は興奮で笑いが引っ込められなくなっている。
少年はふざけた顔のまま、とぼけた答えを寄越した。
「ええっとー。――うーん? ――ああー……ヒト、殺しましたー。――え? ダメだった!? 人殺しちゃいけない系!? 人殺してレベルアップとか無し系!? そーいう世界観だった!? ハハッ」
少年の人を食った答えに、女は目を白黒させている。
「ふ――ふ、ふざけてるのか!? 君は!?」
「え? でもあれじゃね? そいつ、生き返んじゃね? 教会持ってって金払うと生き返る系じゃね? 古いコレ古い? ここってデスペナ系? ッヒハ」
この世界は異世界だ。魔法だってある異世界だ。
しかしゼケンに授けられていた知識は、無感情な答えを寄越していた。
この世界では、死んだ人間を生き返らせることを奇跡と呼ぶ。
つまり奇跡でも起きない限り、死んだ人間は生き返らない。
そんなことは、この場の転生者ならば全員が共有している常識だろう。
だからこそ少年は、あそこまで興奮しているのだ。
少年は人を殺して興奮しているのだ。
自分の力で相手の命を屈服させた事に興奮しているのだ。
正義に燃える女も少年の腹の内が見えたのだろう。
彼女は少年へと、ビリビリと肌に突き刺さるような硬質な声を吼えた。
「今すぐ、武器を捨てるんだ! 君を丘のふもとの町まで拘束する!」
「え、なんでなんで? お前なにそんな権利あるわけ?」
少年は女の剣幕にも動じずひたすら不謹慎だ。
ゼケンももう許せなかった。
「人殺しが、今更権利なんて持ち出すのかよ?」
ゼケンは腰の鞘から剣を抜くと、少年へ身構えた。
でかい図体でピスティーを背中に隠しもした。
正直こんな争いには関わりたくなかったが、ゼケンはピスティーを守りたかった。
ひたすらきらびやかな彼女の姿が、この頭のおかしい少年の目に止まったらいったいどうなるか、考えると怖くて、剣を抜かずにはいられなかった。
それに一人立ち向かっている勇気ある女に、協力もしたかった。
ゼケンは女と目が合った。自然とお互いに頷き合ったのは、協力しようという意思確認の為か、お互いの勇気への賞賛だったか。
対する少年のほうは、ゼケンの参加にも、考えの読めないへらへら顔をしている。
少年はゼケンらへと尋ねてきた。
「あーのさ。人殺しちゃいけねえって、それ、誰言ったわけ?」
ゼケンは一瞬、ぽかんとした。
彼の指摘は固定観念に一石を投じるものだった。
ゼケンはまるで『ここは新世界だぞ』とでも、指摘しなおされたような気がした。
この世界は新世界。
これまでの常識なんて通用しないのだ。
人殺し少年は言った。
その血走った両目には、確かな理性の光が湛えられていた。
「お前らさ、まだ古い世界引きずってるよ。“転生”できてないよ。つまりこの状況について来れてない。わかってないヤバイほど。つまり鈍すぎ」
「狂人のたわごとに耳を貸す気はない!」
まるで聞く耳持たない女に、少年はじれた顔をする。
「だあーからさあ、わかってないよ、この世界の事お前ら。さっそく頭の回転遅い負け組の思考。推測する材料で溢れてんの気付かねえんだ? さっそく出遅れてる。この世界ってステータス絶対のRPG風世界だろ? 力こそ全てで、レアアイテム=力なわけ」
少年は足元に転がっていた盾を拾い上げた。
彼の拾い上げた盾は、殺された少年の所持していたレアアイテムだった。
とても強そうな盾だった。
ゼケンの顔がみるみる引き攣ると、それに反比例したように、少年の顔はみるみると狂気的な笑みに染まっていった。
「こーいう世界ってさ、人殺してでもレアアイテム奪ってステータス上げたもん勝ちなわけ。だいたい何がこっから先俺ら待ってるかわからねーじゃん? 今の内に自分強化しとかないと。生きる創意工夫、凝らしてかないと」
少年はゼケンよりも深く考えを巡らしていた。
「だからほら、それ実践した俺、今、剣と盾がレアアイテム。攻撃力も防御力もスキなし。わかってないお前らいまだにショボ装備。俺にダメージなんて1も与えられなくって、俺はお前ら殺すの超楽勝。つまり人殺して強くなった俺勝ち。古い常識から抜け出せてねえお前らオシマイ。ここまでオッケー? 話ついてこれてっかーウスノロども?」
少年は“正しいのは自分のほう”と言っていた。
少年の言葉には確かな“理”もあったから、ゼケンも女もおいそれとは反論の言葉を出せず、内心で舌を巻くばかり。
少なくともゼケンは、少年の言うとおり、自分が出遅れたのではないかと危惧した。
現にゼケンと女の装備では、二人掛かりでもこの少年には太刀打ちできない。
頭に植えつけられていた冒険者としての知識も、この世界はそういう“ステータスが支配する世界”だと肯定していた。
「それで? え? なんか連行すんだったっけ俺? だよね? だよね?」
少年はやってみろと言わんばかりに女に一歩踏み出した。
顔が青ざめ始めている女は、気圧されて一歩後ろに下がる。
「どーすんの? お前らそんな弱くってどーすんの? どーやって俺拘束すんの?やばいべ? やばいべ? 俺に喧嘩売ったの後悔してんべ?」
ステータスの高さを笠に着て少年は勢いづき始めた。
しかしこの場にいるのはゼケンと女だけではない。
「調子に乗るな。レア剣持ってる奴なら、お前のほかにもいるんだぞ?」
この場には五十人以上の転生者がいる。
彼に対抗できる装備の転生者だって当然いたし、その中には少年の話した“力こそ正義”の論理に反感を抱く者も、いたらしい。
そういう転生者が数人、声を発したり積極的に参加することこそないが、少年を牽制しようと、ゼケンたちの周囲に集まり始めていた。
当然の結果だ。
世界が人殺しに寛容かどうかなんて関係ない。
目の前で人を殺し、レアアイテムを奪って浮かれてる奴なんて、危なっかしくて野放しにしておけるものか。
「ここには魔術士や精霊使いだっているんだ。お前一人で、対抗できるか?」
これでこっちのほうが優勢だと、ゼケンは挑むように少年をにらむ。
しかし少年は、ゼケンへとあざける冷笑を浮かべたままだ。
「はいはいはいはい。わかるよ言いたいこと。お前より俺頭いいから言われるまでもねーからわかってっから」
少年は相も変わらずの人をバカにした態度。
彼は“頭大丈夫か?”と尋ねるように、自分のこめかみを指でこつこつ叩いた。
「あーのさ。想像力足りてねーみてーだから、俺聞いとくんだけど、お前ら、俺と“殺し合う”覚悟、ちゃんとあんだよね?」
ゼケンの心が歯車が引っかかったような“ギクリ”という音を立てた気がした。
人を殺した少年が“殺し合う”という単語を発すると、まるで言霊でも備えたようだった。
覚悟を問われた少年少女は、“殺し合う”という行為の実際を脳裏にありありと思い浮かべる事ができた。
ゼケンの持った剣は想像よりも軽かったが、柄を握って感じる“人を殺せる説得力”は、包丁やナイフの比ではなかった。
“血生臭い”というのがどういう感覚かをゼケンたちは痛感している。人の殺害現場には、本当に吐き気をもよおす特別な生臭さが漂っている。
物騒少年が血に濡れたレア剣を掲げて見せた。
「この剣、攻撃力151あんだけどさ、だいたいここの転生者最高でレベル3みたいだから、剣士系で二発? 後衛系なら一発で沈な威力なわけ。お前らこれよけながら俺に剣ぶっ刺す覚悟、ちゃんとあんだよね? 失敗したら死んでもらっけど、わかってんよね? っつーか人殺す覚悟ちゃんとあんよね? なあ? 覚悟あって喧嘩売ってんよなあ?」
人を殺す覚悟はあるか?
殺し合いをする覚悟はあるかと尋ねられるより、ゼケンにはそっちのほうが、重圧に感じられた。
少年はとてもムカつく人間だ。死んでくれればいいのにと切に願う。
しかし自分がその為に彼の体へ剣を突き込むのを想像すると、問答無用に背筋が冷えるのを感じた。
そもそもゼケンはレベル1。
装備は多分ただの剣。攻撃力80くらいだと不慣れな感覚がささやく。
ゼケンが張り切って少年を剣でつついても、レア盾装備の彼の防御力に対し、どれだけダメージを与えられるのかは、大いに疑問であった。
つまりゼケンは、回りの人間に少年の殺害を期待するしかないわけだが、
いかにも危なそうなかの少年を敵に回して、殺し合いを演じるほどには、周りの転生者たちも、義憤に駆られていないらしい。
皆一様に、気後れた顔をしている。
「来いよ」
目が殺意でギラギラしている少年が、数の不利などものともせずに言う。
「オラ。来いよ……来いよぉ」
脅迫にも似た低い声は、覚悟の差がどれほどあるのかを見せ付けるよう。
十秒か、二十秒か、はたまた一分か二分か。
一人殺る気満々な少年を相手に、ゼケンたちは誰一人、動く事ができなかった。
少年のほうも、自分からはこの多勢に無勢な戦いの戦端を開くつもりはないらしい。
だから両者は、命の重たさをじっくりと肌で感じながら、引き際も見出せぬままに、いつまでもにらみ合う。
脇から声がした時には、“天の助け”などと惰弱な文句を想起したものである。
「どうしたー? 衝突かー?」
転生者=十五歳前後の少年少女ばかりだったこの場に、野太く成人した声が響いた。
そちらへと目を向けてみれば、五人の青年が遺跡へ足を踏み入れて来ていた。皆冒険者の格好をしている。
にらみ合うゼケンたちのほうへと、警戒心の乏しそうな顔で歩み寄ってくる。
ゼケンの隣で少年相手に一緒に頑張っていた、誠実そうな目の女が、ゼケンへと“私が”というような目配せをした。
女は少年とのにらみ合いから離れ、青年たちのほうへ歩いていった。
「この世界の方ですか?」
「そうだ。お前ら、転生者だな? あいつは? もう死んでるか?」
“あいつ”とは顔を潰された少年の事だ。
「そうです。彼が殺しました」
女は人殺しの少年を指差した。
青年たちは『おい』だの『ああ』だの、仲間内で陰のある笑みを交わした。
人を殺した転生者がいると聞いても、驚きもしなければ、顔をしかめる事もなかった。
人殺しに潔癖か寛容かは、世界や国家の成熟度次第で、容易に左右されてしまう。
この異世界では、あまり重たくもない彼らの反応が“普通”なのだろうか?
青年たちは人殺しの少年へと近寄った。
「お前、どうしてあいつを殺したんだ?」
少年は慎重な表情になっている。五人の青年の表情を観察しているようだ。
そして危険はないと判断したのか、口端が笑いで吊り上がる。
「レアアイテム欲しかったんで、殺したんす。自分の置かれてる状況わかんないし、装備、整えときたかったんで。――ここの奴ら、抜けてんのばっかだったし」
青年が感心した顔で腕を組む。
「お前はそうじゃなかったってわけだ?」
少年は不敵な笑みを浮かべた。
「あんたたちを見て、安心したよ。言葉が通じんなら、山賊にはならないで済みそうだ」
「よく言った!」
青年の一人、リーダー格であろう男が破顔すると、残りの四人も笑い声を立てた。
ゼケンは彼らの反応に内心当惑したり、悔しかったりだ。
青年たちが口々に人を殺した少年を評価する。
「こいつには生き残ろうって意思がある。好きだね、こういう奴は」
「思い切りの良さは大切だよな」
「冒険者向きだ。少ない情報から状況を分析できる力がある」
「最後は動けるかどうかだもんな?」
少年はどうやら許されたらしい。
間違っていたのはゼケンたちのほうだったのだろうか?
この世界は力こそ正義で、人の物を奪ってでも生き残れば、それが正義なのか?
そういう世界に、自分たちは転生したのか?
見れば誠実そうな目の女が、表情を失くして立ち尽くしていた。
それはそうだろう。
人のものを力づくで奪ったもん勝ちの世界なんて、野蛮すぎる。
そっとゼケンの袖が後ろから引かれた。
ピスティーだ。その顔は、血こそ拭われていたが、拭いようのない不安で覆われている。
ゼケンは剣を鞘へと戻してから尋ねた。
「大丈夫か?」
ピスティーは首を横に振った。自分のことじゃないと。
「ゼケンは間違っていませんでしたよ。立派でした」
下から見上げてくるピスティーの両の瞳が、元気を出して欲しいと、切実そうに潤んでいた。
どうやら心配をされているのはゼケンのほうらしい。
ゼケンはこれ以上惨めになりたくなくて、無理矢理顔を苦笑いにする。
「まったくだ。この世界は間違ってんな?」
「そうですよ」
たった一言、言葉を交し合っただけで、冷え切っていた心に入り込んだ善意が、じんわりとぬくもりを広げてゆくのを感じた。
ゼケンは少女に感謝した。
しかし心に刻み込まれた惨めさは、傷口となってじくじくと痛んだままだ。
あの時、少年に“人を殺す覚悟があるのか”と問われて、ゼケンは自分にはないのだと気付いてしまった。
“人を殺す覚悟がある”少年は、この世界の青年たちに誉めそやされている。
どうやらこの世界は、そういう世界らしい。
この異世界で目覚めてすぐしたこの体験を、ゼケンは“洗礼”だったと思おう。
この新世界からの洗礼。
転生者一人を犠牲にして、この世界の理を知らしめた、血の洗礼。
ゼケンは命のやり取りを当たり前にする世界へとやって来たのだ。
覚悟が必要だ。ゼケンはこのピスティーを守りたかった。
まだよく知りもしない少女だったが、自分の為に生まれたというこの美しい少女を、根拠など必要ともせず、守ってやらなければいけないのだと感じていた。
自分には全然力がないらしいと痛感し、痛切に思う。
力が欲しかった。
覚悟が欲しかった。
力――高いステータスや、レアアイテム。強力なスキル。
覚悟――いざという時、人をも殺せると思える、強い強い“戦う覚悟”。
きっとそれらを持たずして、ゼケンはこの世界で生きることも、
無闇に美しいこの少女と一緒にいることも、できやしないだろう。
「転生者たち、聞いてくれ!」
遺跡の中央でリーダー格の青年が声を上げた。
「これから君たちには、この世界の“洗礼”を受けてもらう! これは冒険者になる為の洗礼でもあって――まあ儀式だな!」
洗礼なら既に受けたと、ゼケンは生意気な反発を抱いた。
ゼケンが今した体験を思うと、儀礼的な洗礼――多分頭から香油を浴びたりするのだろう――は、いかにも無意味に思えたのだ。
リーダー格の青年が人殺し少年を指差していた。
「まずは期待のルーキーから行ってみるか。身構えないでいいぞ。別に難しいこっちゃない」
人を殺した少年は、このご指名に、周囲に自慢げな一瞥をくれてから、遺跡の中央へと進み出た。
四人の青年が四方に散らばり、リーダー格の青年が一人で少年と向き合う。
執り行われるのは、異世界へとやって来た転生者たちへの洗礼。
少年少女たちへ施す、冒険者となる為の洗礼。
この異世界からの洗礼だ。
ゼケンヴリオスは一つ勘違いをしている。
血の洗礼は、まだ終わってはいない。
ゼケンも彼のピスティーも、まだこの異世界の事を、なにも知らない。
MF新人賞4の選考基準を満たす為、締め切りの十月二十四日が終わるまでに、十万文字の達成を目指します。
締め切りまでは、毎日投稿する事になるでしょう。
できなきゃまずいですしっ。