第二十四話 雨の中の惨劇
博士は昔の話を語り始めた・・・・
【博士】「私は若い頃も研究にあけくれていた、
そのうっぷんばらしにキャバクラに通っていたのさ・・
そこで同じキャバ嬢を狙っていたヤツがいた、
今騎士君達が戦ってる相手さ・・」
【騎士】「!!!!」
【プリン】「!!!!」
【博士】「俺とヤツは親友になった、まっ正確にはライバルだったけどね・・」
【騎士】「仲良かったんだ」
【博士】「そう、ヤツとはいつも酒を飲んだり、私の研究まで手伝ってくれたりもしていたんだ」
【プリン】「まるで同志ね」
【博士】「そんなカッコいいものじゃ無いよ、
同じキャバ嬢を狙っていたから俺は月、水、金、ヤツは火、木、土、キャバクラに行く日もバッティングしないように分けていた」
【まゆみ】「日曜日は?」
【博士】「ヤツと遊ぶ日だった」
【プリン】「本当に仲が良かったのね・・・」
【博士】「あの事件が起こる前までね・・」
【騎士】「あの事件?」
【博士】「話はその事件が起こる2年前から話そう」
【まゆみ】「・・・・・・」
【博士】「あの時は雨が降っていたな・・
俺はいつもの通り研究を終えて飲みに行こうとしていた、
ふと、路地裏の奧に女の子と三人の男達が見えた!
様子も普通じゃない感じだ!
俺は目を凝らしてようくその女の子の顔を見てみた、
その女の子とは俺が入れ込んでるキャバ嬢の様だ・・
俺は勇気を出し、震える足を押さえ声を掛けた!
【博士】「おい!嫌がってるじゃないか、やめろよ!」
男達は俺に寄ってきた!
【男達】「なんだ、てめえは?殺されてえのか?」
見ればキャバ嬢の服はボロボロで何をされていたのか直ぐに理解出来た!
【キャバ嬢】「駄目です!私なんかほっといて逃げてください・・・」
男として逃げる訳にはいかない!
そんな俺を男達が囲み始めた!
【男達】「だから、何なんだ!てめえ?
この女の彼氏か?」
【博士】「そうだ!この人に手を出すな!」
俺は彼女をかばいながら後ろ手で行けと合図を送った!
彼女は最初は首を振っていたが俺の目を見て、後ろを振り返りながら走っていった!
【男達】「あっ!てめえ!何逃がしてんだよ!」
男達が怒りだした・・・
【博士】「貴様らは何を言っている・・・
女の子を傷つけて平気な顔して笑いやがって、
俺は貴様らを絶対に許さない!」
【男達】「なにかっこつけてんだ!一気に囲んで袋にしろ!」
どれだけ時間がたっただろうか・・・・
男達は俺を殴り飽きると、どっかへ行ってしまった・・・
だが、俺の心は晴れ晴れとしていた・・
路地裏の片隅で雨に打たれながら仰向けになり空を見上げていた・・・
その時急に雨が俺に当たらなくなった!
見るとそこには逃げた筈の女の子が傘をかざしてくれていた!
【女の子】「大丈夫ですか?」
女の子が心配そうな顔してしゃがみながら俺に傘をかざしてくれている・・・
【博士】「なあに、へっちゃらですよ!・・・・いてて!」
俺は平気な顔して腕を振り上げたら身体中に激痛が走った!
【女の子】「どうして、どうして私なんかの為に・・」
女の子は泣き出した!
【博士】「なんでかな?ただ・・」
【女の子】「・・・ただ?」
【博士】「ほっとけなかったからかな・・・・」
女の子は俺の手を握りしめ大きな声で泣き出した・・
この出来事を切っ掛けに俺達は付き合う事になった・・
だが、俺達の幸せは長くは続かなかった・・・・・