第十二話 闇の中
一階に降りると俺達は開かずの間に向かって歩いていく・・・
開かずの間とは、俺が生まれてない頃から一度も開けた事の無い物置部屋の事だ。
全く入らない事から家では、開かずの間と呼ばれている・・・・
そして、俺達は開かずの間の前に来た!
【プリン】「どれくらい入って無いの?」
プリンが不安そうに聞いて来た。
【騎士】「俺が生まれた時には開けられてないから14年は確実に開けてないかな・・・」
【プリン】「14年って・・・・」
プリンの顔が更に青くなる!
【騎士】「開けたら、ミイラとか居たりして・・・・」
【プリン】「!!!!!!」
【騎士】「よし!開くぞ!」
プリンが黙って頷いた・・・
ガチャンっという音の後にギィ~っとゆう音がしながら、開かずの間は開いた!
中を見ると、色んな物が置いてある。
結婚式の引き出物、何故かぶら下がり健康機、後は・・・まあ色んな物だ!
別に珍しげな物は特に無さそうだ・・
【騎士】「言っただろ、物置部屋だって」
俺は、後ろを振り返った・・・・
プリンがいない・・・・
プリンは少し離れたトイレのドアを盾にしてこっちを見ていた。
【騎士】「何やってんだよ!お前は!早く来いよ!」
俺は叫んだ!プリンは、
【プリン】「何も居ない・・・・?」
あっそうか!ミイラの事を言ってるんだな。
普通考えれば一般民家の物置部屋にミイラなんて居るはずも無いって事ぐらいわるのに・・・プリンかなり動揺してるな。
【騎士】「ミイラなんか居るはずねえだろ!良いからこっち来いって!」
プリンがしぶしぶやって来た。
【騎士】「なっ!普通の物置部屋だろ!」
プリンが無言で頷く。
俺は、メールの見取り図を見た。
どうやらこの部屋に入り口があるらしいが、そのような入り口らしきものは見つからない!
その時にプリンがある事に気づいた!
【プリン】「見取り図を見ると、その入り口は地下じゃないのかしら?」
確かに見取り図を見ると、部屋の真ん中から降りる梯子のような図が描かれている。
部屋の真ん中にはバカでっかい教卓がある!
何故家に教卓があるのか?
そんな事には触れないで俺達は
教卓をどかしにかかるが、またその教卓が重いのなんの!
俺は、プリンを呼んで二人でどかす事にした・・・
【騎士】「ダメだ!びくともしねえ!プリン頼む!」
【プリン】「え~私か弱いから無理だし~」
【騎士】「そういうの要らないから、早くしろよ!」
プリンは急にテンションを戻し、
【プリン】「分かったわよ」
と言った。
俺達はタイミングを合わし一気に引っ張る事にした。
【騎士】「行くぞ!!」
【プリン】「いいわよ!」
【騎士・プリン】「せえ~の~せ!!」
ズズズ・・・・
割りと楽に動かせた、不思議だ!
さっきはびくともしなかったのに、
それだけプリンの力が巨大だったのか・・・・
【プリン】「騎士見て!!」
プリンが叫んだ!
見ると教卓のあった場所の床に扉らしき物がある!
見た目は、床下収納の扉見たいな感じだ。
俺は勢いに任せて、扉を開けた!
【プリン】「キャ~!!」
プリンが叫ぶ、同時に俺はプリンに殴られた!
【騎士】「何すんだよ!」
【プリン】「いきなり扉開けるなんて、なに考えてんのよ!」
【騎士】「はあ?」
【プリン】「ミイラが居るかも知れないじゃない!」
【騎士】「いねえ~よ!!」
下を覗くと真っ暗で何も見えない・・・
俺は、スマホのライトをつけて下を照らしてみた。
下の方は見えないが、梯子のような物がある!
俺は意を決して降りてみる事にした。
【騎士】「いいか、絶対に押すなよ!」
【プリン】「分かったわよ」
【騎士】「絶対に押すなよ!」
【プリン】「だから分かったわよ!」
【騎士】「絶対の絶対のぜった!」
【プリン】「早く行きなさい!」
【騎士】「うおっ!!」
俺はプリンに押され危なく落ちかけた!
そんなやり取りは早々に止め俺達は、梯子を暗闇の中へ降りて行った
・・・・・