ジンス戦
「お願い?」
「はい。【半獣化】について大体わかったんですけど、はずかしながらまだ全部は理解できてないんです。ですから、実際に戦っているところを見せてもらえないかと思って」
成る程。確かに百聞は一見にしかずとは言う。聞いただけじゃ完全に理解は出来ないか。
とはいっても、そこらのモンスターじゃ相手にならないんだが…………どうするか。
「そういや、まだもう一匹のボスが残ってたな。ティア、それでいいか?」
「はい!」
んじゃ、早速向かうか。
襲い来る敵を薙ぎ払いながら進むこと約十分。異質な雰囲気を醸し出す扉の前に辿り着いた。
「ここだな。開けるぞ?」
「はい」
ティアに確認を取り、扉を押し開ける。ギギィと重苦しい音を立てながら扉は開いた。
「牛人間の次は羊人間かよ」
中に立って居たのは上半身が羊のボスだった。名前はジンス。レベルは40で、HPゲージは四本か。
「さて、最初っから全力で行かせてもらうぜ。【半獣化】ウォァァァァァァ!!」
「っ!?」
いきなり咆哮し始めた俺にティアはピクリと肩を跳ねさせるが、もう止まらない。
「【ダッシュ】!ふっとべ!【ウルフショック】!」
「メェェェェェェェ!」
【ダッシュ】でジンスに肉迫し、俺のAGIに反応出来てないジンスに【ウルフショック】を叩き込む。無慈悲に不条理に悪魔の如し衝撃波がジンスの体内を蹂躙し、吹き飛ばす。
ジンスのHPは壁にぶつかり、一本と半分吹き飛んだ。
「まだまだぁ!【ダブルクラッシュ】!」
「メェェァ!」
さらに距離を詰め、ジンスのクリティカルポイントに【ダブルクラッシュ】を叩き込む。ジンスはさらに壁にめりこみ、HPを丸々一本無くした。
残りはあと一本半!
「【衝脚】!」
【蹴り】をジンスの腹に入れ、HPを四割削り取る。
「メェェァァァェ!【デッドマンズアックス】」
ジンスはスキルを発動させ、赤く染まった斧を振りかぶる。遅え遅え!
「【抜刀術・居合一閃】!」
【大太刀:血吸いの禍太刀】を抜き放って【抜刀術・居合一閃】を放つ。研ぎ澄まされた一閃は振りかぶられたジンスの腕を切り飛ばした。HPは部位破壊ダメージも合わせて一本削れた。残りは一割。
「めちゃくちゃだ」
呆れたような声が後方か聞こえたが、無視。
「これで、終わりだ!」
納刀し、ジンスの顎をぶん殴る。ジンスは脳震盪を起こして地面に倒れ、ポリゴン片となって砕け散った。




