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【Skill&Level ONLINE】  作者: 柊 紗那
第八章 【鍵重なる沼】
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約束

「いや、斧は使わんて」


FA・LAボーナスで入手した斧を見ながら溜息を付く。斧は装備したくないなぁ、ウロスに上げるか。装備しなけりゃまだ所有者不明だしな。


「ウロス、今いいか?」


『カナか。どうした?』


「お前に渡したい武器がある」


『武器、か?』


「【大斧:ダディランス】っつー武器なんだが」


『ダディランス?聞いたことないな。情報屋にも乗ってないんじゃないか?それをくれるってのか?』


「遠慮はするなよ?お前が弱けりゃ彼女が苦労すんだ。武器だけで何かが変わるってわけじゃないけど、持ってればなにかあるかも知れないだろ?」


『あーうん』


「どこで待ち合わせる?」


『第三の街、でいいんじゃないか?』


「へぇ、お前そこまで行ってるんだな」


『第三の街付近には湖があるからな。そこでホームを買って過ごそうかと思って』


「まあ、頑張れよ」


『おう!』


「んじゃ、明日の午後二時ってことで」


『了解』


「じゃあな」


『ああ』


ウロスと別れを交わし、念話を切った。さて、帰るか。











ミノタウロスを倒した翌日。諸々の書類を片付け、第三の街の広場へ向かった。広場には恋人などの関係となったプレイヤー達の姿があり、その中にウロスともう一人の少女が立っていた。


「よっ、久しぶりだな」


「久しぶ…………お前!!それどうした!」


「レッド、プレイヤー」


俺のマーカーが赤くなっていることに気づき、ウロスは俺の襟をを掴み上げ、少女は怯えたように後ずさった。


「まあ、な。色々とあったんだよ。聞いたことはないか?【蜜の溜まり場】がいつの間にかなくなってるってこと」


「それくらいは……ってまさか!?」


目を見開いたウロスの言葉に、俺は無言で頷く。ウロスは手を離し、悲しそうに顔を歪めた。


「お前、そのためだけに」


「俺は敵対したプレイヤーには容赦しない。危害を加えようってんなら尚更だ。あいつらは全員でエミリアとカヤを殺そうとした。だから俺が殺した。それだけだ」


「お前、変わったな」


「まあな」


そこまで話し、俺とウロスの間に鈍色の沈黙が走る。そんな沈黙を破ったのは後ずさった少女だった。


「あの、今の話は本当ですか?」


「お前、名前は?」


「エレナといいます。仲間を守るために【蜜の溜まり場】を潰したというのは、本当ですか?」


「ああ。そのおかげでレッドプレイヤーの仲間入りしちまったけどな」


皮肉を込めて首をやれやれと振る。エレナは首を振る俺を静かに眺めていた。


「さて、こんな話をしに来たんじゃない。早速送るぞ」


メニューからトレードを選択し、俺はダディランスを。ウロスは天国へのキップを選らんだ。


「これは?」


「『湖の桟橋』のボスのドロップ品だ。同じボスドロップだからつりあうと思ってな」


なんだ、そんなことを気にしてんのか。難儀なやつだ。


「よし、これで用事は済ませた。んじゃ、俺はいくな」


「死ぬなよ」


ウロスと別れ、ギルドホームへ帰還する。眠いし、寝るか。






























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