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【Skill&Level ONLINE】  作者: 柊 紗那
第四章 湖の主オケアヌス
38/115

『湖の桟橋』オケアヌスとの戦闘 前半

「はぁ、はぁ、はぁ。疲れた」


【妖精の気まぐれ】のホームを出てから、『湖の桟橋』の攻略に取り掛かった。汚泥のようにまとわりつく何かをふりはらうように突き進んだ。


「セーフティーエリアか」


なにも考えず、がむしゃらに進んだため、今自分がどこにいるかわからなかったが、いつの間にか、セーフティーエリアまで来て居たようだ。

どうやら、『湖の桟橋』のボスは、ブラッティベアのような部屋で戦うのではなく、円状になった真ん中に穴が空いた桟橋の上で戦うらしい。

俺が円状の桟橋に足を踏み入れた瞬間、桟橋が大きく揺れ始め、中央に空いた穴から、巨大な青い龍が飛び出して来た。緑色の半透明な翼を広げ、俺を睨みつけた。オケアヌスのLVは30。HPゲージは三本ある。


「キィィィィィィィイ!」


「喚くなよ。うるさい」


【ダッシュ】でオケアヌスに近づく。


「キィィイ!【激流葬】」


「くっ!【ステップ】」


【激流葬】って、リヴァイヌの【激流】の一つ上か!?

【ステップ】を全力で使用して、【激流葬】を避ける。オケアヌスの口から、触れるモノをすべて葬らんとする激流が吐き出され、俺の数cm横の桟橋を木っ端微塵に砕く。

これは、くらったら終わりだな。


「あぶねえな!【風斬刃】!」


「キィイッ!」


【双剣:雪桜】を抜き放ち、【風斬刃】をオケアヌスの頭に向けて放つ。オケアヌスは、体を捻り、【風斬刃】を躱した。が、体を捻ったことによって、半透明な翼に【風斬刃】があたり、深く切り込みを入れた。切り口が凍り、燃え、氷属性+炎属性ダメージをオケアヌスに与え、HPを二割削った。

VIT低いな。いや、リヴァイヌがあれだけ手ごわかったんだ。こいつも多分何かある。


「それがわかるまで遠距離攻撃だなッ。【風斬刃】」


「キィィィイ!」


よし、今度は頭に当たったな。HPを三割削りとった。


「ッ!やばいな。【半獣化】【ウオァァァァァァァァアア!】」


スキル【危険察知】、いわゆる第六感を増やすというスキルで、危険を察知すると、スキルをもっている人の頭の中に警報をならすのだが、俺の頭の中に、大警報がなり響いた。


「キィィィィィィィイッ!!【毒雨矢】」


「うおおおっ!【ダッシュ】ッ!」


オケアヌスの半透明な両翼から、夥しい数の緑色の水矢が雨の如く降り注ぐ。俺は【半獣化】での【ダッシュ】でなんとか避けられたが、降り注いだ桟橋は、ジュウと音を立てて溶けていた。


「酸、いや、毒か!?」


そう言うことか。特殊攻撃があるからステータスが低めなんだな。つっても、下手に高いより手強いぞこれ。


「早めにけりつけるか!【獣化】ゴァァァァァァァァアッ!【ターン】【ジャンプ】【ウルフショック】ッ!!」


【ターン】でオケアヌスの背後に回り、【ジャンプ】でオケアヌスの後頭部に乗り、オケアヌスの頭に、【ウルフショック】を叩き込んだ。


「キィァ」


物凄い勢いで、オケアヌスは桟橋に減り込み、呻き声を上げた。オケアヌスのHPを【ウルフショック】で四割削り、桟橋に叩きつけたことで、もう一割削る。


「まだまだぁ!【断ッ裂】ッ!」


寝ている場合じゃねえぜ!

オケアヌスの後頭部に、落下しながらの【大太刀:血染めの桜】を全力で振り抜き【断裂】。オケアヌスのHPを3割削った。


「キィィィィィィィイッ!!」


「【ゴァァァァァァァァア!!】」


すぐにバックステップで距離をとる。オケアヌスは起き上がり、咆哮を上げる。

俺も同じ【咆哮】で打ち消した。


「まだまだこれからだ」



通常のプレイヤーならば全身の筋肉が萎縮するほどの咆哮を受けても、不敵に笑う黒い化け物の姿が、そこにあった。

















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