第二パーティVSブラッティベア
そこまで可哀想じゃないです。
部屋に入り、数歩進んだところで扉が閉まる。穴の真ん中に丸まった塊が寝そべっていた。扉が閉まる音ともにのそりと起き上がる。
「《STR強化》《INT強化》《VIT強化》。頑張って下さい!」
ミリーがバフをかける。
ブラッティベアは俺達を視界に収めると、咆哮を……
「グォォォ「うるさいな『エアバレット』」グガァ!」
あげようとしてできなかった、うおい、カヤよ。ブラッティベアの咆哮途中に【エアバレット】を撃ち込むのは酷くないか?何気に【エアバレット】強いな。ブラッティベアのHPが三割減ったぜ今ので。
「グォォォォォォォォオオオ!!!【ビーストクロウ】」
「『アイスドール』【ステップ】」
ブラッティベアがエミリアに近づき、【ビーストクロウ】を振る。エミリアは『アイスドール』を唱え、【ステップ】で避ける。
お、右腕が【凍結】したな。と言うことは?
「『アイスクラッシュ』」
「グォォォォォォォォオオオ!」
「………何なんだよ、これ」
あーうん、エーズの気持ちはよく分かる。ブラッティベアの右腕か『アイスクラッシュ』によって砕け散ったところを見るとな。
「『アイスニードル』『アイスボール』」
「ったく、めちゃくちゃだな。【ダッシュ】はっ!【二連撃】」
「カナお前が言うな!【ダッシュ】おおっ!【スラッシュ】!」
「このボスってこんなにうるさかったっけ?『エアバレット』」
エミリアがブラッティベアのクリティカルポイントに『アイスニードル』と『アイスボール』をぶつけ、HPを四割削る。俺がブラッティベアのクリティカルポイントに、と言ったらあっという間に片付くから、腹に【二連撃】を【双剣:雪桜】を抜き、【二連撃】を叩き込んでブラッティベアのHPが三割削り取る。エーズがブラッティベアとの距離を【ダッシュ】で詰め、【スラッシュ】を放つ。それによってブラッティベアのHPは一割削れた。次にカヤの『エアバレット』でレッドゾーンに突入する。ブラッティベアの体から紅いオーラが漂う。
やばいな、ブラッティベアにみんな近すぎる!これじゃブラッティベアの咆哮に巻き込まれる。俺が同じ咆哮をぶつけて相殺できる?やって見るしかないな!
「ゴァァァァァァァァアアア!!」
「全員が離れて耳塞いで伏せろ!【半獣化】!【咆哮】ウォオアアアアア!!!」
「くっ!」
「ひゃっ!」
「きゃぁ!」
「っ!」
おし!ブラッティベアの【咆哮】と俺の【咆哮】で相殺できた。しかもブラッティベアが怯むというお釣りまで。
「打ち消されて驚いてんのか?ブラッティベアぁ!【ビーストクロウ】!!」
「ゴ、ァ」
怯んでいるブラッティベアの喉に【ビーストクロウ】を叩き込む。今回は刺さらなかったようだ。
『FAボーナスを取得しました』
「ふう。おーい!大丈夫か?」
【半獣化】をとき、パーティに話しかける。
「終わったか」
「終わりましたね」
「にぃにはやっぱり強かった」
「やったー!」
誰一人死に戻りする人はでずにボス戦は終わった。
【ドロップ品】
・紅獣の骨
・紅獣の牙
・紅獣の爪
・紅獣の毛皮
・レアドロップ【紅獣のネックレス】