大群
あの後、風呂から出た俺は一人で部屋の中で寛いでいた。手には白華凍剣フリージアを持っている。鞘から刀身を抜き、ギラリと光る刃を見る。
「俺は幸せ者だな」
家族同然のメンバーからこんな物を貰えて、嬉し過ぎて涙が出そうだ。エミリアはあの後わかれる直前に行っていた。これは今まで俺が行動して来たことへの感謝の気持ちだと。俺が行動した結果がこれだというならば、これほど嬉しいものはない。
「それにしても、明日からの攻略が捗りそうだな」
俺の攻撃力が高過ぎるせいでほとんどのモンスターに俺がトドメを刺していたが、これからはサポートにも回れそうだ。
そうすると多少メンバーにも多く経験値が回るだろう。
「明日が楽しみだ」
そう呟くと、鞘に戻した白華凍剣フリージアがカタカタと震えた。そうか。お前も早く暴れたいか。左右の刀身の長さが違うために若干の慣れが必要だろうが、強力なことに変わりはない。
そっと魔術刻印に触れる。
「エミリア」
気のせいだろうか。一瞬エミリアの温もりが指先に触れた気がした。
カァンッと小気味いい音が塔内に響く。剣と剣が打ち合い、そして離れた。
翌日、俺は塔内でメンバー達と共にスケルトンソルジャーの大群に遭遇していた。スケルトンソルジャーを率いるのは骸骨龍だ。骸骨龍は魔術師隊が食い止めているが、たまに火球が飛んでくる。
「【スラッシュ】」
白華凍剣フリージアがスケルトンソルジャーの一体の体を断ち切る。そしてもう一方の剣の切っ先が接近して来たスケルトンソルジャーの頭骨を砕いた。
「なんとまぁ痛快な!」
こんなにも簡単に敵を屠れるとは!侮り難しフリージア!なんてな。
「前衛!俺は骸骨龍を殺りにいく!後はたのんだ!」
駆け出しながらそう叫ぶと、前衛達がはいっと返事をした。
「【威圧】根性のねぇやろうは引っ込んでろ!」
バッシブスキル【絶対強者】とあいまってスケルトンソルジャー達が俺の進路を開けて行く。たまに飛び込んでくる奴がいたが、フリージアによって会えなく切り裂かれた。
「おぉらぁ!」
骸骨龍の手前で真っ直ぐジャンプし、勢いをつけて骸骨龍に切りかかる。勢い良く振り下ろされたフリージアは、骸骨龍の頭骨を真っ二つに割った。




