【Skill&Level ONLINE】
この作品は、作者が、他の人のVR MMOものに影響され、書いているものです。その為、異世界を三人で旅する+a、孤高の魔術師を優先的に投稿していきます。不定期です。影響された為、その他設定や色々なところが甘い場合がありますのでご了承下さい。
20××年。ついに人類はVR MMOを完成させた。その名は【Skill&Level ONLINE】。史上初のVR MMOということもあり、国民の殆どがこのゲームを買った。この世界はもう一つの現実。多種多様の種族。無数のスキルの組み合わせで自分だけのプレイヤーを創り出し、この世界を縦横無尽に駆け抜けろ!というフレーズに皆、歓喜した。
「……く。……まぶ………しい」
カーテンの隙間から日の光が差し込める。人間は朝日を浴びると目が覚めるというのは本当らしい。ああ、すまん。自己紹介が遅れた。俺は、金澤真也15歳。どこにでもいるごく普通の中学生だ。
「さて、起きるか」
時計を見ると6時半。アラームをかけたのが七時。どうやらアラームの前に起きれたようだ。スマホの音量を0にし、一階へ降りる。
今日は土曜日。本当ならもっと寝ているはずなのだが、今日はなんと、あらかじめ予約していたVR MMO、【Skill&Level ONLINE】が届く日だ。その為、朝食をたべ、早くからやる為にこうして起きてきたってわけだ。
「ふむ、どうやらもう届いてるらしいな」
階段を降りると、すぐに玄関に出る。玄関のすみにどでかい箱が2つおいてあり、貼り付けられている紙に「金澤真也様」と書いてある。もう一つは妹の分だ。自分の分の箱を持ち、自分の部屋に置くと、キッチンへ向かう。え?朝食は親が作ってくれないのかって?まぁ聞いてくれよ。この家は、俺、父、母、妹の四人家族だ。しかし、料理が出来るのは俺一人しかいない。その他に料理をやらせれば、真っ黒に焦げたダークマターが出てくるのだ。その為、俺を含めた家族四人分を朝昼晩と作らなければいけないのだ。少しでも遅れたら妹様が癇癪を起こす。てか、作ってもらっている立場でなんで偉そうなことが言えるのよ。訳わからんわ。ちなみに妹は、金澤香久夜14歳だ。
「あぁ〜終わった。三人の分はラップをしてっと、さて食べるか!いただきます」
ふむふむ。我ながらうまいな。家族で料理が出来る人がいないから日に日に上達しているという事実は気のせいであって欲しい。俺はエプロン姿でキッチンに立ち、手料理振舞ってくれる妻と一緒に暮らすことが夢なんだ!
………駄目だ。自分で言っていて悲しくなってきた。
食べ終わり、洗い物もすませ、自分の部屋に向かう。自分の部屋の中に入った俺は、箱を開ける。
「あ、成る程ね。無駄にでかいと思ったら、ヘッドセットがあるのか。へぇ〜。ゲーム機がなくてどうやってやるかと思ったらこれでやるのか。さてと、説明書はっと」
箱から出したものを説明書通りにコンセントにさしたりしていく。数分後、ヘッドセットを被った俺は、ベッドに横たわっていた。
「リンクスタート!」
起動する為の言葉を放った俺は、一瞬の浮遊感のあと、【Skill&Level ONLINE】の世界へ旅立った。