69おじ一家を駆逐しに行く復讐話。失脚し力を失った彼らは栄華を忘れられず不満を抱えながらひっそりと暮らすことになる
追放/義家族
ハナマリアは、とある王国の片隅で、冷たい仕打ちを受ける日々を送っていた。
実の叔父夫婦とその子供たちから、まるで邪魔者であるかのように扱われ肩身の狭い思いをしている。
彼女には前世の記憶があった。それは、現代日本のどこにでもいる普通の女子高生としての記憶。
スマートフォンやコンビニエンスストア、自由な生き方を謳歌していた日々が今の彼女には遠い夢のよう。
ある日、叔父家族はついに彼女を王国から追い出すことを決め。
「お前のような厄介者は国には不要だ」
冷酷な言葉を浴びせられ、ハナマリアは泣く泣く故郷を後にすることになり彼女がたどり着いたのは人間界とは全く異なる、魔界と呼ばれる世界。
魔界は人間界とは比べ物にならないほど過酷な場所。強い魔物たちが跋扈し、弱者はすぐに淘汰されていく。
前世で培った現代知識と持ち前の賢さ、諦めない強い心が魔界で生き抜く彼女の武器となり、最初は戸惑うばかりだった魔界での生活だが、ハナマリアは持ち前の適応能力を発揮。
次第に環境に慣れていく。前世の記憶から得たユニークな発想や、魔界の住人には考えもつかないような方法で様々な困難を乗り越えていく。
例えば、人間界の科学知識を応用して魔道具を改良したり、コミュニケーション能力を活かして周囲の魔物たちと協力関係を築く。そんな中、一人の男性と出会う。名は、魔界でも一目置かれる力を持つ魔族の青年。
少しばかり強引で俺様なところもありが根は優しく、不思議な魅力を持つ彼にハナマリアは次第に惹かれていった。
最初は反発することも多かった二人。
ハナマリアの類まれなる才能は、魔界の中でも徐々に頭角を現し始める。彼女の斬新なアイデアやどんな状況でも諦めない粘り強さは、周囲の魔物たちの尊敬を集めるように。いつしか魔界の一勢力を率いるほどの力を身につける。
故郷を追われたか弱い少女だったハナマリアは、魔界で自らの居場所を築き上げ、強大な力を手に入れた。彼女を冷遇し、追い出した故郷の王国が内乱や外敵の侵攻によって危機に瀕しているという情報を耳にする。
あの時の恨みを晴らしてやる、という気持ちも少しはあるが。それ以上に自分が生まれ育った国を見捨てることはできないという思いが、ハナマリアの中で強くなった。
共に苦難を乗り越えてきた恋人の彼と共に、ハナマリアは祖国へと舞い戻ることを決意。魔界で培った力と知略、大切な仲間たちと共に祖国の支配を目論む。
自分を嘲笑した叔父家族、腐敗した王国の体制を打ち破るために魔界の力を借り、時には前世の知識を駆使しながら着々と祖国を掌握していく。
戦いの中で自分がいかに弱かったかを痛感すると同時に魔界での経験を通して得た強さと、 傍にいてくれる恋人の存在の大きさを改めて感じる。
彼の少し強引ながらも頼りになる態度、何よりも深い愛情が、ハナマリアの心を支えて勇気を与えてくれる。ついに、ハナマリアは祖国を支配下に置いた。
冷酷な叔父家族は失脚し、腐敗した王国の体制は一新。魔界で得た経験と知識を活かし、祖国をより良い国へと導いていくことを誓う。
虐げられるだけの存在だった少女が異世界で力をつけ、愛する人と共に故郷を支配する。目は過去への決別で力強く輝いていた。
祖国を支配したハナマリアはまず国内の安定を図った。長年の腐敗政治によって疲弊した民の生活を立て直し、不当な搾取や差別をなくすための改革を次々と打ち出す。
魔界で得た知識、例えば魔力を用いた効率的なエネルギー供給システム。魔物との共存による新たな産業の創出。人間界にはなかった斬新なアイデアを積極的に導入していく。
最初は戸惑っていた国民たちも、ハナマリアと恋人の誠実な姿勢。目に見える生活の向上によって、次第に心を開き、支持するようになっていく。
とてつもない手のひら返し。特にこれまで虐げられてきた人々にとっては、ハナマリアはまさに救世主のような存在。
身分や種族に関わらず全ての人が平等に暮らせる国を目指し、精力的に政策を実行していった。
一方、恋人である少しだけ上から目線な性格の彼は強大な魔力とカリスマ性で、国内の反対勢力を鎮圧。改革を力強く後押しする。
普段は少しばかり強引な物言いも多い彼だがハナマリアの理想と優しさを誰よりも理解しており、彼女のためならばどんな困難にも立ち向かう覚悟を持っている。
二人の間には言葉を超えた深い信頼関係が築かれており、公私ともに最高のパートナーとして国を運営していく。祖国の支配という目標を達成した後も、決して現状に満足することはない。
前世の記憶にある豊かで平和な社会の実現を目指し教育制度の改革や文化交流の推進など、多岐にわたる分野で新たな取り組みを始める。
魔界との交流も積極的に行い、互いの文化や技術を学び合うことで、国全体の発展を図ろうとした。支配を快く思わない勢力も依然として存在してい る。
旧体制の復活を目論む貴族たちや、魔界の力を恐れる他国などが陰謀を企てハナマリアの暗殺を試みたり、国内を混乱させようとしたりする。
陰謀に対してハナマリアは冷静沈着に対処。前世で培った情報分析能力や危機管理能力を活かす。敵の動きをいち早く察知し、未然に防ぐための策を講じ、また、恋人の持つ圧倒的な力と魔界で築き上げた強力なネットワークを駆使。
敵対勢力を徹底的に排除していく。幾度かの危機を乗り越える中で、ハナマリアと恋人の絆は深まった。お互いを支え合い、信じ合うことで、どんな困難にも立ち向かうことができると確信する。
彼らの間には、甘い愛情だけでなく、共に国を良くしていこうという強い使命感が共有されており、それが二人の関係をより一層強固なものにしている。ハナマリアの統治下において祖国は目覚ましい発展を遂げた。
経済は活性化し、文化は多様性を増し、国民の生活水準は向上していき暗く沈んでいた国に、希望の光が灯り始める。
自分を追い出した叔父家族のその後についても知ることになり。失脚し、力を失った彼らは栄華を忘れられず、不満を抱えながらひっそりと暮らしていた。
彼らに対する個人的な恨みよりも、国全体の安定を優先し、必要以上の追及はなし。
過去の行いは決して忘れず、反省を促すための措置は講じた。




