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「虫」

2500年の間、「虫」は理解不能の存在だった。

突然、目の前に攻撃的な「ソレ」が現れ、それは地上1mのルールを無視した大きさだった。


物理的な攻撃はないが、攻撃された部分は間隔を失う。

頭部を襲われれば絶命する。


唯一の回避方法は周囲の確認しかなく、少数で繁栄していく人類の最大の敵だった。


彼らの登場には変化の前兆があり、電磁波が発生し形状を変えていく。

それは地上に存在したあらゆる生命体であり、絶滅した生物はもちろん人の形状をしていることもあった。

電磁波の乱れを観測することで探知できることを知るまで人類の天敵だった。


安全地帯を確保し、高出力のプラズマライフルを試作し有効である可能性を見つけ攻撃を行ったが過去の討伐隊は全員死亡した。

人口3000人強。討伐隊は150人が限界の規模であり、すでに100人近くが「虫」に殺されている。


ライフルの威力が低すぎるという議論が起こったが、丸ごと消し去るほどの電力を持ち運ぶことは技術力が追い付いていなかった。





討伐隊が捕獲機でとらえた「虫」は狭い部屋に移され当初のサイズにもどされた。

「人の姿か」

「はい、会話することもできるようです」


長官によって尋問が行われることが決定し、プラズマの檻が維持されるために伸びている太いケーブルが伸びた部屋に上官と歩く隊長は不安感から汗が噴き出ている。

「長官、大丈夫でしょうか」

長官は少し苦笑した。


「大丈夫じゃなかったら、全員死ぬ。しかし、これは人類が地上を取り戻すことにつながる…かもしれん」


「かもしれん、ってそんな!」


「この施設は耐用年数を数倍は超えている。補修にも資材がいる、安全地帯で確保できる資材は枯渇している。「虫」をどうにかし、安全地帯を増やすしか方法はない」



尋問が始まった。



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