第1話 ー錬金術ー
宇宙空間を移動する2つの物体があった。
それは、目で追うとかそういうのでも光の速度でもないとてつもなく速かった。
やがてその二つは地球とよく似た星の上空から地上に降りた。
むろん体はそのあとに作り出す。
「こんなところでいいか…」
「はい、こちらはまだ初期の発展に当たりますので」
「ふむ、ここらで仕掛けるか」
というと一本の剣を取り出して、シャルレーネはいう、が変わっていることに、その剣は刃の方と柄の方で切れているというか明らかに分別していて存在している。
それをとれというのか?
カリーネは思いながらも言われたとおりに、柄を持った。
持ってみるとなるほどという感じがする、というのも、剣はこれ一つで一本なのだということがよくわかる。
持ってみるとその長さが調節出来て、剣の重さもない状態である。
「それならば簡単に私の腕を切り落とすことができるだろう」
だいぶ離れたところに位置を取り、言われたとおりに切り落とす。
すると、腕が生え変わって切り落とした腕をとると、意外なことにその腕を岩の上においてカナズチで叩き始める。
しばらく叩いているとそれは立派な一振りの剣となり、存在していた。
その剣を宙に浮かせて立たせると、何やら儀式と思われることをつぶやく、それは言葉だけではなく3次元の言葉ともとれる。
何故なら言葉を発することに、言葉が立体の文字となりまるでシャルレーネの着ている服の縁と同じように輝いて見えるからだ。
しばらくすると剣自体が消え去り、ふぅと一息つく。
剣は遠い星にある一つの惑星に唐突に飛び、とある人物を捕まえた。
名前は葵しのぶと言った。高学年の女生徒だ。
その子を連れて剣は光とともに消えていた。
さて、その子であるがシャルレーネと離れたところに現れている。
よくわからないでいるその子を剣を通してシャルレーネが説明した。
『つまりこの世界にて貴様は好きに生きよということだな』
「それってどんなことでも?」
『ああ、服も用意しよう』
「それだけ?」
『というと?』
「チート能力とかそういうの」
『ああ、それならば大概は剣の力に頼るとよい』
「へ~便利なものね」
『ではな、また会おう』
ふんっと鼻を鳴らして満足げに、シャルレーネは自分のやったことに終始する。
「カリーネ後はあいつの行動を監視せよ」
「はっ」