状況整理
大打撃を受けた、後頭部と脳天を母さんに治癒魔法をかけてもらい自室へ戻った。
状況を整理しよう。
今、確認しないといけない情報たちだ。
この世界のこと、地名とかいろいろ
魔法について
自分のこと
そして、さっきいきなり聞こえた音声のこと
世界や、魔法については両親に聞かないとわからない
もっと欲を言えば、図書館のような場所で世界地図を眺めたい。
ただの高校生が詳しいことを知っても、何かできるわけでもないから
どんな国があるかぐらいしか、わからないけど…
魔法についても、同じだ。
先ほども、母さんが使っていたように魔法が使える。
でも、やり方が全く分からない。
兄や、母さんに教えてくれとせがんだ思い出がある。
その時は、幼い自分には全く分からず途中で寝ていた思い出がある。
魔法もきっと図書館のような知識の宝庫に行けば
この高校生の知識を得た俺にかかれば、理解できるはず!
そう、あとは俺のこと
アルフィー・エバンズ
この世界での俺の名前、前の世界では…あれ?俺なんて名前だっけ?
思い出せない…
まぁ、いっか些細なことだしね!
今の自分が大切だしね!
今の自分は、産まれて6年幼稚園年長組ぐらいの年齢だ
兄と父さんの前をして剣術の修行ごっこが日課のどこにでもいる男児
特別すごい力があるわけでもなく、可もなく不可もない
自分で言っていて悲しくなってきた。
そして、最後さっき聞こえたエクストラスキル
これは、転生者あるあるのチートスキルか!?
……どうやって使うんだこれ
とりあえず、叫んでみよう
「エクストラッ!!スキル!!」
しーん
ベッドの上で仁王立ち、片手を上に掲げたが
何も起こらない。
「ぬうおぉぉ!!」
掲げた手をそのまま前に振り下ろす。
何も起こらない。
「てええいやぁぁ!!」
振り下ろした手ともう片方の手を横に広げる。
何も起こらない。
なんだよ!?
何も起こらないよ!?
「どうやって、確認すればいいんだよ…」
エクストラスキルか…
スキルとか、みんな持ってるのかな?
兄さんとか、スキルを確認するようなことはしてなかった。
うむ…全然わからん
ベッドに大の字で寝転がる。
わからんから、とりあえず前世で後悔したことをやっていこう
とりあえず、明日から考えよう…
ベッドに横になっていたら眠気が襲ってきた。
…寝たら、女神様のお告げでももらえるのかな?
「…これから…俺の…じ……」
これから待ち受けているであろう、チートを使った明るい未来を想像しながら
俺は、眠りについた。