第六話
作者→栗原雪さん
モンスターハングリーで、やりそうな調理は…
やはり「丸焼き」だろう。
それに必要なものは、
木、ライター が必須だな。
「桜井さん、木を探しに行こう。まず火を確保しないと。」
「そうですね。火がないと、サバイバル感無いですね!」
やはり、桜井さんは頭の中がお花畑なのだろうか。
さっき、泣いてたのに穏やかに笑っている。
切り替えが早いところは尊敬するが…
「じゃあ、できるだけ多く木を探そうか。」
疲れた体に鞭を打って、ヨイショと立ち上がる。
ああ、節々が痛い。
俺も年取ったんだな。
高校生の時には疲れなんて言葉無縁だったのに。
一方桜井さんは、黙々と落ちている木を集めている。
見たところ、体力があるようだ。
「竜崎さーん! ここにいっぱいありました〜! 早く集めて料理しましょう」
十分な量の木が集まり、火をつける。
サバイバル感出てきたな。
俺、レベルアップ。
「何ニヤニヤしてるんです?」
怪訝そうに聞いてくる。
俺は、かなりのオタクだから、ゲームのことを考えるとニヤニヤしているらしい。
桜井さんには、笑顔を返し作業を進める。
イノシシの肉を火で炙る。
段々といい匂いが漂ってくる。
「桜井さん、そろそろ出来るよ! 食べよう!」
「はい!! 楽しみです!」
肉を火から上げて分ける。
そして、二人で声を合わせ笑顔で叫ぶ。
『いただきます!!!』