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ぬいぐるみ(?)戦記  作者: 人喰いウサギ
4/15

これは…ツンデレではない。

4。




「…………………………………………!」



ふう、何とか生きていたか…。



「………………………」



唐突なのだか…。



俺は、念話能力者テレパスらしい(何か今、気付いた…)。


勿論、確定ではない。


単に、あのビキニ…金角女の方がテレパスで、思っている事を読まれてただけかも知れない…。



…はあ。


ちぇ!

とうとう俺もチート機能実装開始なのか?

転生チート無双ハーレム飯で勇者な異世界生活が始まるのか!

…と思っていたのになあ。


やはり俺には……特別な物語は用意されてないらしい。


………地道に行くか。



とりあえず現状は…。

あの女から一頻ひとしきり…ノーガードで暴行を受けて(縛られてるしね…。)…。


それが終わったあと…事もあろうに…。


さも「良い仕事した♪」みたいな顔で、俺を更にキツく縛り直したのだった…。


「……………………」


ふむ…。

この状況は、かなり不味いように思えてならない…。


どこかの見世物小屋にでも、叩き売られるのではなかろうか?

まあ、そういう娯楽文化があるかさえ…今の俺には分からんが…。



そんな取り留めない事を考えていると…。



女は、おもむろに背負い袋から出したフード付き外套マントを羽織る。

そして、俺の方を見下ろして来る。


ん?

何だ、やっぱビキニアーマーって恥ずかしい…。

みたいな共通認識があるんじゃないか。


「…あ」


あ……て、何?


「…べ、別に。あんたに言われたから、マントを羽織った訳じゃ…ないんだからね!?」



…………………………………はい?



「ま…街が近いからなんだからね!」



……街?

へぇ…そう。



何故か赤面して、がなり立てた彼女は ふと…。


「あと……ローテだから、アタシの名前…」


「……?」

……自己紹介?

何で、このタイミングで?


そう一方的に宣言すると、また俺を土嚢みたいに担ぎ…山道を下って行く。



「…………♪……………♪……」

何故か、女…ローテ嬢はご機嫌な、ご様子です。



……こ、怖い。


ヒステリックというか、情緒不安定な女性の扱いなぞ、俺は弁えてない…。

以前の記憶は無いけど、それだけは言える。


ウム。

分類学上、どういう扱いかは知らないが…。

俺は「非モテ」だったのだろう。


まあ、この話題はここまでだ。

何か凄く、切なくなるからな…。



とにかく、非常に高度な政治的理由によって…。

女性とのコミュニケーションに、多少の難がある俺には今の状況は、かなり持て余すモノだと言う事だ…。



ひょっとして、これは…この世界、もしくはこの地域での通常仕様なのか?

慣習とかなのか?

いくら何でも、ツンデレとか…そういうんじゃないよね?

あとで、デレるとかあり得ないんだよね?

ツンのみの片道切符で…以上オーバー(ピー!)、なんだよね?



「………………………………」



始めに、話し掛けようとして暴行され。

次いで…縛られ、吊るされ、揺らされながら今…俺は。

どこかに運ばれつつある。


正直、俺から見たらもうねぇ…只の山賊ですよ!

えーそうですとも…。


「黙れ」

はい、サーセン…。



そして、たっぷり一時間以上は坂道を下った先に広がった景色は…。


結構大きな街並が、あった…。

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