驚異?! ビキニアーマー、隠形の術!
11。
「女性なんて、居ないじゃない」
と頬を膨らませながら、ローテは半眼で言った。
…!?
………確かにローテの視線の先にスターマは…いる…。
……なのに、見えない?
何で?
どーしてだ?!
……俺……結構ハッキリ見えるんですけど…。
うーむ。
………………………おお!? もしかして…。
テレビであるみたいに…見える人と見えない人がいる…みたいな設定、霊感かな?
あ、異世界なら……『〈霊視〉!!』みたいな素敵スキルのご都合顕現でもありか?
…そういうチート的な何か、かな?
゛……あの、ミタ…さん………でしたか?…゛
ん、何だね助手のスターマくん? 確かに俺は私立探偵 三田だが?
゛…私立、探偵?…ミタさんは、何か特殊なご職業、軍か何処かで偵察兵などを『されてる』のですか?!゛
うむ!俺はいわゆる『逆さ霊視探偵職』という至高の…って今、『されてる』とか言った?
゛え?…あ、はい。言いましたけど…゛
………何で? 何で『されてる』?…現役?…存、命、中?
゛………あの、ミタさんも私と同じ〈生霊〉なんですよね…?゛
スターマが、眼鏡を煌めかせながら聞いて来る。
…………は? レイスって…生霊の事?
゛はい。゛
………………ちょっと待て!?
えーと、生霊って事は……肉体から、テレビでよくやる幽体離脱とかした状態の事だろ?
゛え?…ええ、そうですね。 テレビは存じませんが…゛
……………………………………………………………………………………………
………手前ぇ~!生きてるんじゃねぇか!
゛え?! あのあの………言いませんでした…?゛
聞いてねぇし! 言ってねぇよ!!
゛…す、すみません!…ただ、あああ!……余り怒らないで下さい!…波動が、つ…強過ぎ、て…゛
スターマの身体…霊体にノイズみたいなものが走る。
………へ? ちょ?!…な、何?…どうかしました、か? スターマさん? 俺…いや、ボク何かしました?!
゛…く、ぅ!…ふう………やっぱり、コイツだ…゛
ど、どした?! な、何か最期にして欲しい事とか…あ、ある?! ありますか!?
゛………だ、大丈夫…です…すみません…あと、最期とか言わない、で下さい…゛
…ほ、本当に…?
゛…はい。落ち着きました…゛
…………はあっ。
………………それで……さっきの発作は何? 持病の癪とかじゃないよね、霊体だし…。
…それとも、本体に何かあったの?
゛……………本当に、何もお気付きではないのですね…゛
スターマは何故か俯きながら話して来る。
…ん?
゛………本来、霊体というのは見えません…゛
…へえ。
゛……通常、人に害をもたらすようになったゴーストやファントムという死霊達には、多かれ少なかれ…〈蟲〉が付いているのです゛
ふむ。
゛…………分かります?゛
…今のところは、多分。
゛………………結論から言いますと、ミタさんには…゛
ふむふむ。
゛…〈浄化〉の能力が、ある…゛
き、来た!? チート来たあああああああああああああああああああああ!!
゛………………かも、知れません゛
彼女は顔を背けながら言った。
をい?!
゛だ、だって実験した訳でもないですし………キモいし゛
また、゛ブリ゛のポージングを…。
……あと、今シレっとキモいって言ったろ!? 言ったな?キモいって!?
゛…き…゛
……き?
゛…聞こえちゃいました?゛
何故か全く悪びれないイイ笑顔の生霊女スターマ助手。
聞こえるわ、悪霊女!
というか聞こえるように言っただろ!
んじゃあ何か?!
結局、何も分からず仕舞いか?
チート無双は? いつまでも俺のターンは?
それでもってターンアンデッドし放題やり放題での『黄泉還し!』みたいな決め台詞を考えてしまった俺の立場は?
どっかの聖王国の王女と恋仲になって、最高司祭とか大神官になって、ゆくゆくは神官王とか神聖帝にまで登り詰めるという異世界さくさくサクセスストーリーはどーしてくれる?!
゛…いや、そんな先までの空回りな将来設計を、私に聞かれましても……あの一瞬で、そこまで考えてたなんて………本当にキモいですね?゛
真顔でキモい言うなあああああああああ!
ドゲシッ!!
「…さっきから、アタシを無視して…一人で何喚いてるのよ!」
………あ、こんにちはローテさん…居たんですね?
ゲシ!…ボスボスッ、ゴスゴスゴス!………!……。




