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ぬいぐるみ(?)戦記  作者: 人喰いウサギ
10/15

主人公は〈三田〉の名称を獲得した!

10。



…………………………………………。




…………認めます。




…………はいはい、認める事にしますよ。



………ええ、そうしますとも。



……え、何です?………………は?…三田みた


…………そ、そう?


……なら、それで行くけど…。






「………………………………………」



…ユッサ…ユッサ。



…………………ぐはぁーーーー。


また逆さまですか、そうですか。



何かもうね…慣れたね。


えーと、状況整理からか…?



……………………………………………………。



まあ、思い出せるのは……いきなり、言語野か何かをヤられて…。


………………幽霊…?

あ、スターマか…の前で意識を失った、のか?


…………何か、夢を見た…気が。


………ん?…んん!……夢を、見た?



……………ミタ?



…………………………………三田?…………そう、三田!


三田だ!



俺の名前は三田だ!!



ひゃっはぉ~!うっし!

テンション上がって来たぁ~~!!


名前、ゲットだぜ!




すると…。



…ギュン!


…?!意識が……いや。


景色が加速して見えて…。



ググググ……


身体が、四分五裂しそうなほど縄が食い込んで?



ズドスッ!!


腹部に壊滅的打撃音、と。



「………うるさい」

と一喝したローテ嬢は、更に…。


「………名前」



………はい?



「…名前、思い出したの…?」と、聞いて来た。


おう!オイラ、三田ってんだ!

よろしくな、怪力!



ドボスン!!



天地が、揺れ…。


そして、踏まれた…。


…いや、踏み抜くような勢いで顔面を震脚しんきゃくされた…。

…この女、中国武術の使い手か?!


戦士じゃなくて、カンフーマスターなの? ローテって…。



とにかく…。


相変わらず『希望』はないが、名前を…自らを規定する『記号』を獲得したのが嬉しすぎて、テンション戻すのを忘れてたな。

いや、失敗失敗。



「………ミタ、ねえ…」

怪訝けげんそうにつぶやくローテ嬢。



だが…すぐに彼女は 俺=ヌイグルミット=三田を担ぎ直す。


遺憾ながらも…。

すでに定位置となりつつあるローテ嬢の尻…じゃなく、後背に回されて気付いたのだが…。


彼女は俺とは別に、もう一つ…外套マントの下に物を襷掛タスキがけで背負っていた。



……ギター?ウクレレ…じゃあないな。


…琴、でもない……………琵琶、か?近いのは…。


…………い……………………異世界なら…リュート、とか言ったかな?

…………………吟遊詩人バードが持ってるアレ、だよな…。


なんで、物理戦闘者が持ってるんだ…。



ギラリ…。



ローテは肩越しに獰猛な眼光を向けて来た…。


そして俺は、黙る。…黙らされる。



「……大体、いつ戦士だって言ったのよ」

憤慨されているご様子のローテ嬢。



確かに、仰られてないかと…。



「……なら、あ…アタシが、バードでもいいじゃない」

何故か赤面のローテ嬢。


……お、仰るとおり!

仰るとおりでござんすヨ、姐さん!



「………フン」



…やはり、バードなのか?!


だが…ここは突っ込みを入れるべき所ではないだろう。

これ以上、ブッ飛ばされてたら命に関わるし、話が進まない。


とにかく、色んな意味で分水嶺な感じがする!



だから俺、頑張れ!

頑張ってローテ嬢のフォロワーになれ!


ご機嫌を損なわせるな!




そうして何とか、ご機嫌取りに成功したのか。


俺を再度、担ぎ直すローテ嬢。



……しかし、本当に嫌そうな顔してるなローテ嬢は。

いっそ清々しいよ、ええ。


はいはい。

これが俺の異世界生活の予定調和。

いわゆる俺用の『お約束』というなのですよね?


分かった分かった…。


これが、この世界の流儀で俺の立ち位置。


独り言が うるさいから、腹に遠心力を利かせた膝蹴り一閃。

てのも、挨拶なんですよね?


…OKブラザー。いやシスターか?

とにかく承知したよ。




゛そ、そんなに卑屈にならなくても…また、ぶり返しますよ?゛



やあスターマ、元気か?相変わらず幽霊か?



俺は、後から宙に浮きながら付いてくる女魔術師の幽霊に挨拶した。


゛まあ元気ですけどね…幽霊ですけど…゛



そうか、それは何よりだ。



゛それはそうと……ふふ。゛


ん、何だ?


゛お二人は、仲がよろしいのですね?゛



……………………………はあ?


何言ってるんですかね、この幽霊女は!


見てなかったんですかね、あの!あの惨状を!


もう視力が悪いんじゃなくて、臨終と同時に目が腐ったんじゃないですかねスターマさん。



゛…うううう。そこまで言わなくても…゛



と、突然…ローテがまた、肩越しに話し掛けて来る。


「…あのさ。さっきから誰と…いえ、『何と』話してるの?アンタ…」



…………へ?

いや姐さん、ここに居る…スターマさんって女性が…。


「何処にいるのよ…女性なんて」



…!?


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