皿は回せないでござる・・
大谷達が大阪へ向けて出発してすぐに・・
「・・・寄る?」真田
「・・いや、急ぐでござる」三成
そう、三成の佐和山城は近いのだ。
昨日は無理せずに陣を張ったが、
もう1~2時間も走れば三成の城だったのだ。
「・・・ですよね」大谷
当然大谷はそれを理解。
そしてそのまま車を走らせていたら・・
「ポーン♪」「line♪」
「えっ!!!!!!?」大谷
「よしっ!ナイス!」真田
信じられない事が起こる・・
「うぜえ自動更新!おっせえ!」真田
「ま・・・マジか・・」大谷
アプリが自動更新された音とline通知が来た音だ
当然大谷のスマホも確認すれば僅かにアンテナが・・
「はぁ・・返信したけど既読にならないんだよなぁ」真田
ブロックされてんのかなぁ・・
イジメられてんのかなぁ・・って言うけど・・
「あっ・・切れた(園外)」真田
「ま・・マジか・・・」大谷
ただただ驚くしかない・・
一瞬だったが電波があった・・
「勝つ為に血が流れるのはしょうがないでござる」三成
「よく自分も使ってくれって言えるよね」真田
この時はその意味など分からないでいた。
ただただ動揺を隠し運転に集中。
このあと若君様に会うのだ、
言葉使いや作法なども気を付けなくては・・
そしてついに・・
「わぁああああこれが大阪城!」
圧倒的迫力だ。
そして・・
「よく来てくれた大谷と申す者」若君
「ははっぁ!!」大谷
真田ちゃんの推薦状の御墨付だ。
そして三成さんも・・
「大谷の知(歴史知識)は日ノ本無双でござる」三成
「では・・ウィキペディアからですが・・」大谷
簡単ながら関ケ原の布陣図・結果。
そしてその後起こる冬の陣・夏の陣・・
「この布陣で負けるのか?」若君
「う~ん・・圧倒的西軍有利でござる・・」三成
「・・・です。」大谷
まだ秀秋の裏切りは言わないでいた・・
「ですが・・歴史を変える為に来たと思っております」
俺が・・そして真田ちゃんが・・
「ふむ・・」若君
そしてしばらく若君と側近、三成さんが協議して・・
「大谷っそちを・・」若君
「はっ!」
そう・・歴史は変わりそうだ・・
「越前国敦賀郡2万余石与える!
我が西軍の為に尽くすのじゃ」若君
「えっ!?」大谷
もしかして・・
「敦賀城主でござる」三成
「ほう・・さすが三成さん」真田
武将としてではなく、大名として。
「ははー!謹んでお受けいたし申す!」大谷
歴史を変える為・・
「よしっ!德川倒して未来へ帰るぞ!」真田
「ふむ・・某もお力貸しもうすぞ」三成
「はは・・」大谷
だが、敦賀城・・
三成さんはすでに気づいてるのか・・
秀秋が裏切る事を・・
敦賀城は福井だ・・
隣が秀秋の領地、大阪側は三成の領地。
これで秀秋は大阪に行くには大谷と三成の領地を通る事に。
いや、これが防衛ラインなのか?
東からすればこの北国街道は強力で避けるべきだ。
そして中山道の真ん中にはこれまた鬼神真田・・
「ふむ・・これで東海道に絞られたな」
「うむ追撃するのも絞られたな」
「ふむ。やはり勝利は・・」
完全勝利を・・家康の首を・・
なるほど・・
やはり関ケ原が合戦の場所になりそうだ。
中山道、北国街道・東海道どこを通っても関ケ原にたどり着く。
西方もここが防衛ラインだろう、
ここを突破されると京都・大阪まではすぐだ。
「・・若君っ私は本当に出陣しなくていいの?」真田
「ふむ・・三成どうじゃ?」若君
「東海道に絞りたいでござる」三成
そう・・歴史では真田は関ケ原に来ないのだ。
歴史を見れば少し謎だったのが今だと理解出来る・・
德川のバカ息子は史実通りだと関ケ原に大遅刻。
着いたのは戦がとっくに終わった後。
東方の主戦力と言われる戦力を擁していたのにだ。
その理由が中山道を進軍して、
真田率いる上田城に釘付けにされるからだ。
バカ息子は総戦力38000人で、
僅か2500人の上田城を落とせず・・
なぜ遅刻も覚悟してたった2500の城にこだわったのか・・
(プリウスだ・・)大谷
何より真田を恐れた・・
だが結果的にこのバカ息子の遅参のおかげで、
東方の勝利とも言っていいだろう。
まず、変えるのはここか?
「あのっ!バカ息子が総戦力で上田に来ます!」大谷
「なんと・・」
「敢えて中山道で来るとな?」
「ほう・・」三成
これで策の練り直しか・・
まだ戦までは時間はありか・・
「ふむ・・まずは国元でそれぞれの内政を仕れ」若君
「ははぁっ!」
そして大阪城からまた福井へ向かう事に。
真田ちゃんのプリウスに乗り・・
ともあれ、まずは・・・
「近こう寄れっ近こうっあはははは」大谷
「・・・・・練習でござるか?」三成
「・・・・おめぇ絶対クソ大名だな」真田
大名になったり!
「え~、我が藩のっ我が藩のぉ~」大谷
「・・・・・うるさいでござるよ」三成
「たかだか2万石がよ」真田
ちなみに真田ちゃんは3万8千石
あはは。もっと練習しとかないとね。
「・・・・・・左近と同格でござるな」三成
「武将より大名のが偉いんじゃないの?」真田
そうだ・・忘れてた・・
関ケ原で猛烈に輝いた男・・
三成に過ぎたるものが二つあり・・
島の左近と佐和山の城
三成が自分の4万石の半分を与えてまで召し抱えた武将・・
その佐和山城では・・
家臣たちがすでに評定を開いていて
「大谷と申す者が隣の領内へ入領だと!?」
「信用できるのか?その大谷と申す者!?」
「裏切られたら我が藩と三成様が狙われる事になるぞ!」
「左近殿はどう思われるか?」
「ふむっ左近殿のお考えが聞きたいで申す」
三成側近・・三成の懐刀・・
知の三成に無い、武のすべてを補う武将、猛将島左近
他の家臣からの信用も厚い。
「カチャっ・・ピーーーーっ!」
「こんな良き日に怒りたくはありません。
私たちはチームメートです。どうか皆さん・・・」左近
元・・
警視庁警備部第〇機動隊広報係・・・
DJポリス・・島左近
一番最初に落ちて来た未来人・・・