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大和さんの異世界漫遊譚 第二部【未完】  作者: 桒田レオ
《第三章・スカアハ修理編》
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第二証人「黒鬼・大和2」

「スカアハ、もう大丈夫か?」

『はい、万全です。マスター』


 俺はスカアハに跨り、後ろへ振り返る。


「じゃあなエレクトラ、またコイツの調子が悪くなったら来る」

「あいあい。じゃあね」


 俺は無言で手を振り、スカアハを発進させる。

 次元の狭間を走行しながら、俺は昨夜のことを思い出した。


 爪牙、泣いてたな……

 悪いことをした。

 でもな、今のアイツを連れて旅をすると、心配で戦闘をロクに楽しめねぇんだよ。

 危なっかしい。

 心も、身体も、もう少し成長しなきゃな。

 逞しくなって、俺の背中を守れるくらい強くなって。

 その時にまだ、俺のことを好きでいてくれて、一緒に旅をしたいっていうなら、連れて行こう。


 すまんなぁ、爪牙。

 こんな馬鹿野郎が師匠で。

 兄貴で。


 でも俺、お前のことを本当に好きだから。

 弟子としても、女の子としても。


 ……わかってくれっていうのは、あつかましいな。

 信じてくれるのを祈るしかないか。


『パパ、だいじょうぶ?』

「……大丈夫だよ、二葉。お前は心配しなくていい」

『うん』


 さぁて。

 しんみりしちまったな。

 いっちょ気持ちを切り替えて、冒険の再開だ。


『マスター、次の異世界は何処にいたしましょう』

「お前に任せる。強そうな奴がいる世界へ連れて行ってくれ」

『かしこまりました』


 そう……

 俺は、俺を変えるつもりはねぇよ。

 戦闘狂で、女泣かせで。

 そんな俺を、生涯貫いてく。

 たとえどんなに恨まれようとも。

 どんなに泣かれようとも。


 俺は、顧みようとは思わねぇ。


 俺は大和。

 超越者、黒鬼。

 最強最悪の辻斬りだ。

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