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松岡エルリック松本 異世界に行く

世界のシンクタンクであるローマクラブの優秀()な面々は、地球の限界を感じ、地球からの脱出のために異世界へのゲートを開こうとして成功した、やったね。


「サスガ松本ダ!!科学ト魔法ヲ融合サセル、松本ニシカデキナイ!!」


その言葉を聞いてゆっくりと振り返る、長身痩躯の白衣の超絶イケメン。IQ無限大数、世界の人口の半分に言い寄られたが、持ち前の鈍感さで他人の好意に気づくことができないが、ローマクラブ内のみならず世界中にファンクラブが存在しており、毎日大量のファンレターが届くために地球資源の枯渇の原因の一つと考えられている。


「気にするな。これで俺たち人類はまだまだ生きながらえることができるぞ」


さすが松本だ。これで地球は救われるぞ。


ブチ!!


「大変ダ!松本!ゲートガ暴走シタゾ!」


「ああ、わかっている。ふむ・・・なるほどね、原因はわかったよ」


「松本!?ドウシテソンナニ落チ着イテイラレル!?」


「おいおい、冷静になれよ。マリオ・・・君がひっかけた、そのコード。それで制御装置の電源が抜けたんだよ。まったく、君ってやつは」


「ご、ごめんなさい、松本様・・・」


そこにいたのは金髪碧眼の超絶美少年、もうほとんど女の子と言っていい、もちろんパイパンで体毛なんて長い睫毛と子猫のようにふわっふわの頭髪以外はない、まさにお人形さんのような、ローマクラブのアイドル的存在のマリオ。彼もまたIQは1京くらいあるが、ドジっ子なんだよね。


その日、ローマクラブはスイスから消えた。


「ほう、ここが異世界のようだね」


そう言うと松本は地面をオーダーメイドされた数百万する白い革のローファーの踵で掘り始め、少し掘った部分の土を食べた。


「じゃり ほーう、バランスが良いね。なるほど、ここにはかつて森があったが、伐採が進んで平野になったと見るべきか。この地球上では味わったことのない・・・なるほど、これが異世界資源である魔素ってやつだね。確かに空気中にも似たようなのが漂ってるな」


「松本様!異世界の土なんていきなり食べちゃだめだよ!!」


「!?ま、マリオなのか?」


「え、そうだよ松本様!!」


目の前にいたマリオには可愛らしい猫耳と猫尻尾がついていてチンズリーナ先生よろしくな格好をしていた。


「マリオ・・・俺は今まで、どんな女性に言い寄られても・・・例えばそれがロイヤルな家系の人だったり皇居の中の人だったりしても、まったく興味がなかったんだ、ましてや女優とかモデルなんて奇形にしか見えなかったが、なるほどね。君と出会うために、生まれてきたみたいだね」


「は!はずかしいよ!!やめてよ!」


顔を真っ赤にしてマリオは顔をブンブン振ったが、猫尻尾は興奮したようにピンと立っている。松本は猫の生態にも詳しいので、嫌われていないことは明白だったが、もしかしたら猫人間と猫の尻尾は反応が真逆なのかもしれないと自重した。


「それより、他のみんなはどうしたんだい?」


「ああ、発狂して死んだんだ」


「そうか。凡人には異世界移動は難しかったようだね」


「うん、みんな自分の姿の変化に気づいて・・・」


「ん、それってもしかして俺も?」


「そうだよ!!ま、松本様はそんなに変わらないけど・・・///」


「ちょっと鏡代わりに、マリオの瞳を借りるよ」


「〜〜〜〜!!!///」


マリオの碧眼に映ったのは、もともとギリシャ彫刻のような顔立ちをしていた松本の顔形はそのままに、右目には新たな瞳が!


「うーん、虹彩が変化したと考えれば良いのかな。特に変化はないんだけどね」


「宝石みたいだよね!いいなあ!!」


オッドアイになった松本。この瞳に一体どんな効果があるというのか!!


ンモーーーーーーー!!


突如として現れたイノシシ!


「ほう、この世界にもイノシシがいるのか・・・止まれ!!」


ンも!!


「止まったな、この世界の動物とも仲良くやっていけそうだね」


「そんなことができるのは松本だけだよ!!」


モンスターテイム能力、これは松本が幼少時、ベンガルトラに襲われた時に普通に使っていた能力だ。すごい!スキルですらない、基本能力だ!!


「仕方ないな、このイノシシに、この世界のことを教えてもらおうか」


「な、なにをするんだい松本様!」


「ああ、君には見せたことがなかったね。俺は敏感肌でね、脳の中を走ってる微弱な電流を感じることができるのさ」


「な、なんだって!?」


「だから脳に直接触れさえすれば、なにを思考しているのかもわかるし、こちらから直接相手の肉体をコントロールすることもできる」


「で、でも脳なんてどうやって触るんだい?」


「なーに、少し手の形を変えてやればいいのさ」


松本はマリオに自分の右手を見せつける、するとビキビキと音を立てて人差し指の形が変わった!


「これを耳の穴から脳に向けて入れる、お、あったあった。あーなるほどね、大体わかったよ」


「え、そうなの!?」


「ああ、こっちの方に村があるみたいだ。ファーストコンタクトと洒落込もうじゃないか」


「え、で、でも言葉が・・・」


「言葉か。大丈夫だよ。俺は元いた世界では離されている言葉はフィールドワークの甲斐もあって、今では話してのいない言語まで習得しているし、似た言語だったらまあなんとかなるさ」


「さすが松本様!!頼りにしてるよ!!」


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