神代 絆
神は七日間で世界を創造し、七日間で世界を破壊した。
神と選ばれし7人の人間との七日間戦争。
人は八日目を生きれるのか。
僕の名前は神代 絆。
どこにでもいる普通の高校生だ。
ついさっき入学式を終え、教室に戻った僕はぼんやりと窓の外を眺めていた。
ートントン
後ろの席の奴に肩を叩かれ、振り返る。
ピンク色の髪をしたショートヘアの女。赤くて大きい瞳は僕を見つめ、口を開く。
「私と過ごした記憶を覚えていますか?」
僕は固まった。女の瞳から目が離せなくなる。
誰だ?
鼻、唇、顔、身体。
いや、知らない。僕にこんな可愛い知り合いはいない。
外人さんか?目が真っ赤だ。
僕は導き出した回答をありのまま伝えた。
「いえ、貴女とあったのは恐らく今日が初めてです。」と。
すると女は悲しそう顔で、そうですかと一言だけそういった。
何だか僕が悪い事を言った様な気がした。
そうこうしてるうちに、担任が来て自己紹介をする事になる。
僕が適当に終わらし、次に謎の女の番になる。
彼女が席を立つと、周りから響めきがおきる。それ程彼女は可愛いくスタイル抜群なのだ。
「萩流・サラ・アインシュヴァルツ。父の仕事の関係でドイツから来ました。」
頭痛。彼女の名を聞いた途端に激しい頭痛。倒れこみそうになる程の。
一枚の絵が頭に流れこんだ。泣きながら何かを叫んでる萩流・サラ・アインシュヴァルツの顔。
胸が苦しい。心が悲しい。何故か流れる涙。
僕は顔を伏せ溢れ出る涙を拭った。訳が分からない。
この時の出来事を真摯に受け止め、脳をフルスロットルして考え、彼女の言葉を信じていれば僕らは8日目を生きれたのかもしれない。
作者:猫目
猫の様な目をしている。夜中になると瞳孔が開き、覚醒するのである。