お父さんはガードマン
ぼくのお父さん 2ねん3くみ はせ川 ゆうすけ
ぼくのお父さんはガードマンです。悪いやつらから、何かをまもるだいじな仕事です。
ぼくが眠ってしまう夜でも、お父さんは大事なものを守るためにずっとおきています。
お父さんは、朝には仕事でつかれて眠ってしまいます。
ぼくは、お父さんのねている顔をみて、「ごくろうさま」って言ってから学校に行きます。
ぼくはお父さんが大好きです。悪からだれかを守るお父さんはとてもスゴイと思います。
お父さんは、いつもキンニクトレーニングをしています。
ぼくが学校から帰ってくると、「ガードマンは体が強くないとな」と言っています。
ぼくは三回もできないうでたてふせを、お父さんは五回もやっています。アセもびっしょりです。
お腹がでてるので、ふっきんはできないけれど、それでもランニングで家の庭をグルッと回ります。
だから、お父さんは、ぼくよりも強くて、たよりになります。
ぼくが休みの日も、お父さんは部屋の中にいます。仕事をしているそうです。
ときどき、「みきちゃん。もえー」という変な音が聞こえますが、きっと悪人とたたかっているんです。
パソコンをカチャカチャ動かしている音がするので、きっとガードマンのリーダーから、『しれい』をうけとっているんだと思います。
パソコンもつかえるお父さんは、とても頭が良いと思います。
ある日、おじいちゃんがお父さんの部屋でおこっていました。
お父さんは「せいぎのみかたは、だれにもりかいされないんだよ」って言っていました。
だから、ぼくはおじいちゃんに「お父さんはガードマンなんだよ。えらいんだよ」って言いました。
そうしたらおじいちゃんは、「ああん? やつは『じたくけいびいん』じゃぞ!?」って言いました。
でも、ぼくは「お父さんは、悪いヤツらから何かを守っているんだよ」って答えました。
そうしたら、「そりゃ、自分のお宝グッズをまもっているんじゃろ! アホじゃよ!」って言います。
よくわからないけれど、ぼくはとても腹がたちました。
じたくけいびいん、っていうのが、お父さんのガードマンの本当の仕事名みたいです。
おじいちゃんも、お母さんも、いつもお父さんをおこっていますが、ぼくはお父さんの『みかた』です。
ぼくもはやく、お父さんみたいなりっぱな『じたくけいびいん』になりたいなと思いました。
──
「ゆ、ゆうすけくん…」
「はい?」
「…あとで、職員室で、先生とお母様とよーーく、お話しましょう、ね」
「はい。わかりました」