表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平凡勇者の異世界渡世  作者: 本沢吉田
14 王国高等学院編(1年生)
156/269

156話 補助教科(魔物学)


(マキの視点)


正規教科の授業が終わり、ヘトヘトになったオルタンスお嬢様を寮まで送り届け、今日は魔物学の教室を訪問します。

魔物学の教授はエミリオ先生。

やっぱりおじいさん先生。



ここでは魔物の倒し方から、魔物とは一体何なのかを勉強するらしいです。


学問と言うことで、まずは魔物の分類だそうです。

以下の10目に分類されています。


鬼目、亜人目、巨人目、不死目、虫目、爬虫類目、魔物目、竜目、魔族目、聖獣目。


ええと・・・

いきなり専門用語を並べるなんて・・・

非常に効率良く生徒のやる気を削ぐやり方だと思います。



鬼目から教えてくれます。


鬼目には、醜鬼科、猪鬼科、狼鬼科、鬼科の4科があります。


醜鬼科にはゴブリン、ホブゴブリン、ゴブリンメイジ、ゴブリンキングが属しています。

従ってゴブリンを学術的に表現すると『鬼目 醜鬼科 ゴブリン』となります。


ゴブリンは雑魚魔物・・・ もとい、初級者向け魔物の代表です。

常に飢えていて、せかせかしていて、魔物同士のヒエラルキーには敏感ですが、人間には誰彼構わず襲いかかります。

でも一度手合わせをして相手が強いとわかると逃げるそうです。

討伐しても魔石以外何もない。

けちな魔物です。


・・・


だから何?


この学科つまらない。


・・・


いけません。

私は貴族の妻なのです。

この程度で切れていたら貴族の妻失格です。

笑顔を絶やしてはいけません。

鬱憤は夜、旦那様にぶつけるのです。




鬼目 猪鬼科。

オーク一族のことです。

オーク、ハイオーク、オークキングが該当します。

ハイオークというものは知りませんが、ゴブリンで言うところのホブゴブリンらしいです。強いです。

オークは太っているのでよく食べていると思うのですが、それでも常に飢餓感を持っているようで、せかせかしていて、誰彼構わず襲いかかります。

オーガにもゴーストにもレッドサーペントにも平気で襲いかかります。

負けるけど。

不良、ならず者、ヤンキー、ツッパリの鑑です。

そこは認めましょう。


オークは人間が性的に大好きです。始末が悪いです。


オークは雑魚魔物ではありません。

討伐すると魔石と肉を落とします。




次。

鬼目 狼鬼科。

コボルト一族のことです。

オオカミの魔物です。

コボルトおよびコボルトキングが該当します。

速くて群れで襲ってくる、厄介な魔物です。

わたしは幸いにしてコボルトと相対したことがありません。


常に飢えていて、せかせかしていて、魔物同士のヒエラルキーには非常に敏感ですが、人間には誰彼構わず襲いかかります・・・



「エミリオ先生」


「はい、マキさん」


「魔物って常に飢えているのですか?」


「厳密に言うと違うのですが、人間に見境無く襲いかかる魔物は例外なく飢えていると思ってください」



これは良いことを聞きました。

即効性・致死性の毒まんじゅうを作りましょう。



「先生。どんな魔物にも有効な毒物はありますか?」


「儂も全ての魔物に試した事は無いのですが、レッドアイ(蜘蛛)の毒は効かない魔物はいないと言われております。

またこれは推測になりますが、レッドサーペントとクリムゾンリザードの毒は何にでも効くと言われております」



おお。

今度イルアンダンジョンに潜った時におねだりしてみます。




鬼目 鬼科。

オーガ一族のことです。

オーガ、オーガウィッチ、オーガキングが該当します。




あの・・・


もうお腹いっぱいです。

今日の講義はこの辺にしませんか?


そろそろ苦痛になってきました。


はい。


また来ます。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ