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世界が終わりを告げるまで  作者: なずな
エルフの聖域編
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エルフの聖域編 3話神授の樹

5人は神授の樹に向かう。ナセータが口を開く。


「操られているみんなをどうやって助けるの?」


祈が答える。


「とりあえず、気絶させるのがいいんじゃない?ほら、琉の銃もあるし。」

「琉さんの銃?」


ナセータは聞いた。


「あぁ、そっか。本には能力まで書いてなかったね。一人ずつ説明しておこうか。」


直人が答える。4人が顔を見合わせ祈が話す。


「私はこのつるぎ。このつるぎは選ばれた人以外が触れると放電する。ナセータも触らないよう気をつけて。」


ナセータが頷く。次に話したのは琉だ。


「俺のは銃。不思議なたまでな、貫通したり怪我を負わせることはないのに、痛みは感じる。そんな奴だ。」

「私のはこのマント。こうやってかぶると…………」


里恵は実際にマントを被って見せる、すると里恵の姿がそこから見えなくなった。


「っ!?」


ナセータは驚いている。マントを外し、姿を表した里恵が続ける。


「こうやって、姿を見えなくしたり、相手の攻撃を撃ち返す?こともできるんだ。」

「すごい……………、直人さんは?」

「オレのはナイフ。」


直人はニヤリと笑った。


「かなりの量のナイフを操ることができる」

琉が言った。

「ナセータはどんな魔法ができる?」


ナセータが答える。


「回復魔法、草木に関する魔法、守りの魔法。この3つ、」


ナセータが話終わり里恵が口を開く。


「結構バランスいいんじゃない?その神授の樹に向かう途中に作戦でもかんがえとく?」

「そうだね。」


琉が言う。ナセータが少し下を向く。


「お父さん……………」

「ん?何か言った?」


祈が言う。ナセータは首を横にふる。


「いいえ。なんでもないの」



数分間5人は走り続ける。そして神授の樹の目の前まで来た。


「おっ……………大っきい……………」


思わず祈が口に出す。ナセータは自分が付けていたネックレスについている緑色の水晶のようなものをギュッと握りしめた。そのネックレスを見た祈は驚いて、


「ナセータ…そのネックレス……!」

「え?」


祈が近寄って見ようとしたその時急にネックレスが光りだした。


『うわっ!

 きゃっ!』


直人と里恵が同時に叫ぶ。全員は目をつぶった。



「…………りさん!祈さん!」

「うっ…」


ナセータに呼ばれ祈が目を開けた。


「大丈夫ですか?」


ナセータが尋ねる。祈はうなずき自分の視界に入っている世界を見て驚く。


「な……………うそ…………ここが神授の樹の中?」

「わたしも入ったことはないのでわからないけど……………たぶん…そう」


祈はナセータを見た後周りをキョロキョロと見渡した。


「他の3人は?」


ナセータは祈を見て首を横に振った。


「わたしが起きたときにはいなったの…………」

「…………………………そう…………」


ナセータは下を向いた。そんなナセータを見て祈は立ち上がり言った。


「ま、大丈夫よ。みんな強いし」


ナセータは祈を見上げた。祈はまだ続ける。


「ほら早く立って。お父さん。助けるんでしょ?」


祈はナセータに手を出した。ナセータはその手をとり大きくうなずき言った。


「うん!」




「急に目の前が眩しくなって目を開けたら知らない場所って……………絶対そうそう経験できることじゃないよね」


里恵が直人と琉に言う。直人は里恵を見る。琉は困り眉の笑顔を見せ


「あっはは…そうだね……………」


直人も口を開く。


「ま、ここはたぶん神授の樹、ちゃちゃっと助けて現世帰ろうぜ~」


里恵は少し怒りながら言う。


「ま〜た油断して!よくないわよ!」

「大丈夫だろ。オレ等つえーし」


少し笑いながら直人が言う。琉は何も言わずに二人を見て歩き続けた。




「うん!」


ナセータは手をとり立ち上がった。そしてハッとした顔を見せ言った。


「そういえばここに来る前、祈さん何か……………」


祈はナセータを見て言った。


「その祈さんってやつ!そりゃ呼びやすいならそれでもいいけどさ、仲間なんだから、祈って呼んでいいのよ。」


祈は少し顔を赤らめている。ナセータはそんな祈を見て微笑んだ。


「うん。ほんとにありがとう。祈」

「別に。それより話、さえぎってごめん。続けて」


祈がナセータに頼む。


「あ、うん。ここに来る前、祈がわたしに何か言わなかった?」


祈は思い出そうと斜め上を見る。祈のクセだ。そして思い出し祈が口を開く。


「そうよ。ナセータの持ってたそのネックレス。私も持ってるの!」

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