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鏡の聖域編 5話また会いたいね!

私は腰からつるぎを抜く。


「そういえば、紅葉くれはたちは戦えるの?」


里恵りえが聞く。私も気になり、紅葉の方を見る。紅葉は少し困りながら笑い、口を開く。


「私たちは調査隊ギルドだよ?戦い向きの能力ではないし、現実世界あっちと比べて身体能力の向上とかもないし…………」

「何弱音を吐いている!!」


勝彦かつひこさんは腰からけんを抜く。


『!!』

「私の能力は五感向上!紅葉くんが言った通り、身体能力向上などもないが、何年能力者をやってきた!ある程度なら戦える!!」

「五感……向上……………」


なんだかすごく頼もしく感じた。表情にも多分、少し出てたと思う。気を取り直し私はつるぎを構える。かおりさんや駿しゅんさんもけんを構える。

少し呆然として座り込んでいた紅葉に里恵が手を伸ばし、口を開く。


「ほら、一緒に戦うわよ。」

「………………」


紅葉は里恵に向かって手を軽く伸ばす。里恵が軽くニヤついて、


「あなただけサボるなんて許さないから!」

「!!」


と、紅葉を煽りニコッと笑う。紅葉は少しびっくりしたがすぐに里恵の手を強く握り立ち上がる。


「サボる訳ないでしょ!」


里恵や紅葉も武器を構える。もちろん琉や直人もだ。


「全員行くぞ!!」

『おお!!』


勝彦さんの合図で全員が走り出す。

狙いはドラゴンの首。一発で仕留める。そんなことを私が考えていた時ドラゴンはいきなり叫び出し、鏡から見たことのない怪物モンスターのようなものを召喚?させた。小さくて素早いやつ、大きな武器を持った強そうなやつ、私たちは一度動きを止めた。


「仲間とかよべるのかよ……」

「まあ、確かに1対8ってフェアじゃないよね」

「う〜ん、まぁたしかにそうっすけど、あのドラゴン一体でほぼ人間8人分みたいなとこあるじゃないですか!?」


直人と駿さんはそんな会話をしている。


「私!この中で1番弱い自信あるよ!?まじで足手纏いだと思う!ほんとにごめん!!」

「あー、謝るのは後にして、ていうか私も攻撃力ではそんな役に立てないし………」

「えぇ…………」

「えぇとかいわない…………………のっ!」


里恵と紅葉に向かってきた敵を里恵は軽々マントで跳ね返す。


「おぉ!!流石里恵!ずっと近くにいて!私を守って!」

「あーわかったから耳元で叫ばないで」


それを見ていた直人も


「里恵やるなー!負けてられねぇ…でもまぁ」


直人はそう言い、ナイフをクルクルと回して投げ、小さな敵に命中させる。


「小さくてすばしっこいっていうのは、オレの最高の敵だぜ」


直人はニヤリとする。


『 祈!!

 祈ちゃん!!』


里恵と直人が同時に私の名を叫ぶ。


「私は紅葉と連携して敵を倒す!」

「オレはこのちっこい奴らをメインに倒す!」


ほんと、私の仲間って頼りになる。でも………


「あのでっかい武器持った奴らはどうすんの!?」

「それは………」

『!!』


私の視界の上端の方で何かが跳んだ通りすぎる。駿さんだ………。駿さんは軽々しく大きな武器を持った敵を切り倒す。本当に身体能力が向上していないのか、けんが能力ではないのかと、疑いたくなるほどに綺麗な剣捌きだった。


「僕が相手をします。」

『………………………………』

「残りの4人でドラゴンを、」

「…………お願いします!」


私は少し考え4人に敵を任し、ドラゴンに向かって走っていく。後ろから足音が聞こえる。多分、りゅうたち。


「あの子達ばかりに頼ってばかりにはいきませんからねっ!」

「あぁ!薫くん、援護は頼むぞ!」

「了解です!」


そう会話した後、勝彦さんはドラゴンに突っ込んでいく。ドラゴンも攻撃を仕掛ける。


「勝彦さん!上です!」


私は叫ぶ。ドゴォン!と、大きな音がする。目線の先にはさっきまで勝彦さんがいた場所におおきな瓦礫があった。

嘘だ…そんな簡単に……


「そっちは幻影フェイクだよ」


勝彦さんの声が聞こえた。声の聞こえる方、ドラゴンの後ろに勝彦さんはおり、ドラゴンにけんで攻撃する。


「なん、で………」

「………………」


私も琉も驚く。さっきまであそこにいたのに………。


「私の能力。」

「え?」


薫さんの方を私と琉はみる。薫さんはニコッと笑う。


「私の能力は幻影。幻を見せることができる。」

「幻影………」

「すごい…………」

「ふふっ。ありがとっ!」


琉は私と背中を合わせる。私は少し口角を上げて口を開く。


「私たちも負けてられないよね!?」

「もちろん!」


私達は同時に走り出す。高く飛び上がり私はドラゴンの背中あたりに向かってつるぎを突き刺す。


「グオォォォォォオオオアアアァァァァ!!!」

『!!?!?』

「………………………………いやな声だね。」


ドラゴンは叫ぶ。私はドラゴンを見つめる。そんなことを気にしないかのように琉は銃口をドラゴンに向けて引き金を引いた。


ガタン!!!と、大きな音がなる。私の視界でドラゴンが倒れて行く。このドラゴンはどんな今生だったのだろう…そんなどうでもいいようなことを考えていた時。


「みんな!避けろ!!!」

『!!?』


琉が叫び出した。下から別のドラゴンが飛び出す。私と勝彦さん、薫さんは高く飛び上がりドラゴンの攻撃を避ける。


「駿さん!」

「あ、あぁ。ありがとう。」


直人は駿さんに手を出して、強そうに握りジャンプする。


「ほら!紅葉も!」

「う、うん!」


里恵と紅葉も手を握り、高くジャンプする。

私達3人は反対側の地面に着地し、すぐに直人と駿さんも着地する。

里恵と紅葉はまだ空中にいる。琉は?どこにい…私がキョロキョロしているとき、ドラゴンが攻撃を仕掛けてきそうなのが視界にはいる。


「里恵!!!」

「!!」


その時ドラゴンは翼を打ち下ろして強風をおくる。


『っ!』

「!……里恵!!」


紅葉は強風で里恵の手を離してしまってる。


「!紅葉!!!」


「っ!」ガタン!!

「里恵!」


里恵は背中あたりを強打している。直人が駆け寄り心配をする。


「紅葉ちゃん!」


「っ!」


空中にいる紅葉に攻撃が近くまでくる。紅葉!!


ドゴォン!!

大きな音がした。紅葉を見ていた全員が目を瞑ったと思う。私が目を開けた時、そこに合った光景は紅葉を横抱きにしている琉だった。


「!」

「大丈夫?怪我は?」

「だ、大丈、夫……//」


紅葉は頬を少し赤らめ目を丸く見開いて言っていた。琉は“そう。”とでも言いたそうに微笑んでこちらに着地する。

私の側に紅葉を下ろして、


「紅葉のこと、よろしくね」


って言ってすぐにドラゴンの方に戻って行く。うんとか、返事をする暇なんてなかった。まだ動くのか、服は少し汚れ、頬あたりも軽い怪我のようなものがあったのに……。


「琉………………」


私は小さく呟く。琉は空中で綺麗に舞い、ドラゴンの首に目掛けて銃を撃つ。

ドラゴンは倒れ、琉もこちらに帰ってくる。

私はハッとして、近づいてきた琉の頬に手を伸ばす。


「琉!大丈夫なの!?」

「!…………………」


琉は少しびっくりした後、私の手をとって頬から離した。そしていつものように優しく私に微笑んで口を開く。


「大丈夫だよ。祈……」

「………………」


私は心配だった。でも頑張っている人に”無理をするな”なんて、口が裂けても言えない……そもそも無理をしているのはみんなも、私も一緒だった。でも彼には痛い思いをしてほしくない。そう思ったがそれを本人には言えず少しの間沈黙が広がる。


「いやぁ。驚いたよ。君達の実力がここまでとは。」

「勝彦さん。」

「紅葉も無事か?」

「あ、は、はい…………」

「そうか」


後ろから里恵と直人が歩いてくる。里恵に対して勝彦さんが聞く。


「背中は大丈夫か?かなり強く打ってたろ」

「大丈夫です。もう痛みは引きました。」

「そうか」


「り、琉!!」


急に紅葉が喋り出す。顔が赤く、熱でもあるんではないかと思う。少し心配だ。琉が紅葉の方を向き、紅葉は話し続ける。


「あ、あのねっ。」

「?どうした?」

「ありがとうっ……//」

「ん?、あぁ。さっき?別にいいよ」

「〜〜!」


琉はニカッと笑って返す。紅葉は顔を赤くして少し喜んでいる。そんな様子を薫さんや直人はニヤニヤと、駿さんと里恵はなんとも言え無さそうな顔で見ている。みんなが何を思っているのかが本当にわからない。


「あぁ。そう言えば中学生組。」

『??』


駿さんが急に喋る。


「学校の時間大丈夫そ?」

『!!?』


ハッとした。


「やっばいって!今何時!?」

「セ、センセ!お願い許して!?」

「いや、そんなこと言われても次の授業私担当じゃないし……」

「別に授業くらい遅れてもいいだろ?」

『良くない!!』


直人の言葉に琉、里恵、紅葉が反応する。私は少し笑って口を開く。


「じゃあ早く帰ろ。」

「鏡を使えば元の世界に帰れる。行きたい場所の名前、場所の特徴を,鮮明に思い描いて中に飛び込むんだ。」

「分かりました。ほらほら、授業遅れたくないんでしょ!早く行くよ!」

「う、うん!」

「ええー!」


直人は文句を言いながらも小走りで一緒に走る。


「クレアドルーンさん!またね!!」

「あぁ!互いに頑張ろう!」


私達は互いに手を振り合い鏡に入って行く。学校の鏡を思い浮かべて……。






「行っちゃった。」

「そうだな。」


私は最後までみんなのことを見続けた。里恵に琉、祈に直人。新しい友達が4人もできちゃった。私はそう思い、ニヒヒッと笑う。手を胸の近くに持っていき、鼓動を感じる。

まだドキドキいってるよ。私は思い返し、口を開く。


「また会いたいね!」

「そうだな。でもそろそろ帰らないと時間がまずいぞー」

「!やっばっい!それじゃあ!また夜に!」


私はそう言って鏡に走っていった。

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