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世界が終わりを告げるまで  作者: なずな
エルフの聖域編
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エルフの聖域編 9話再会

琉とナセータは走り続ける。暗い道を時にナセータがキョロキョロと周りを見渡している。


「はぁっ…はぁっ……」


ナセータが立ち止まり息をきらす。


「ちょっ、大丈夫?」


琉がナセータに聞く。ナセータは頬をつたった汗を拭いながら言う。


「平気……………………こっち…!」


ナセータはまた走り続ける。琉も心配そうにナセータを追いかける。ナセータが真っ直ぐな道を走り続けていた時


「っ!……………」


ナセータが壁を見つめる。


「ど、どうしたの?急に止まって…」


琉が聞く。


「ここから感じる……………気配を…」


ナセータはそういい壁に両手をあてグッと壁を押した。


「フッ!!〜〜!!!!」


ナセータが壁を押す様子を見て琉も壁を押す。すると壁が崩れていく。


「これは……」


ナセータがそう言いながら崩れた壁の破片を見つめる。


「魔法です。多分、リータ様の…………」


琉はナセータを見つめた後、道を見つめて口を開く。


「行こう!」


二人は走り出した。



『はぁっ…はぁっ…』


息をきらす琉とナセータ。それでも走る足は止めない。


「ナセータ!!」


奥からナセータを呼ぶ声がする。琉とナセータは走りながら見つめ合い、走るスピードを速める。


「っ!」


奥に見えてきた囚われたエルフたちを見つけナセータは泣きそうに笑う。


「ナセータ!!」


檻にいる男子のエルフが叫ぶ。ナセータはさらに走るスピードをあげ、叫びながら檻にいるエルフの手をとる。


「フェリシー!!」

「ナセータ…!」 


檻にいるエルフ。名はフェリシー・フィーリ・チッタ。ナセータの従兄弟である。


「ナセータ、その人たち…」


後ろから追いついてきた琉が聞く。

ナセータは振り向き琉を見て言う。


「村の住人で、わたしの守るべき大好きな人たち!」


ナセータは目に涙をためながら満面の笑みを見せながらいった。


「……………」


琉は少し間何も言わずにナセータを見つめ、すぐに微笑み口を開く。


「そっか、」


フェリシーが口を開く。


「あの、ボク、フェリシーっていいます。ナセータの従兄弟で…」


フェリシーは琉を見つめた後頭を下げる。


「ナセータのこと、守ってくれてありがとうございます…」


檻の奥からでてきたがたいのいいエルフも口を開き、頭を下げる。


「俺からも、心から感謝を申し上げる。」

「私からも」「わたしも、」「オレからだって」


ぞろぞろと檻の中にいるエルフ達が口を開く。琉は少し慌てる。


「そんな、俺はなにも、俺はやるべきことをしたまでで、今まで頑張ったのも、全部ナセータです。」


琉はがたいのいいエルフの手をとり微笑む。


「その言葉、その気持ちは、全部ナセータに伝えてください。」


ナセータは驚きながらながら琉を見て口を開く。


「琉……………」


琉はまた微笑み、握っていた手を離して立ち上がって話す。


「この檻からだす方法を考えないとね!えっと……………ナセータがくる時使ったあの壁壊す魔法みたいなやつ、この檻にも効く?」

「えっ………………」


ナセータが少し驚いた後檻に手を置く。目をつぶり集中している。数秒後ナセータが目を少しあけ、琉が問う。


「どう?できそう?」

「…………………………」


ナセータは黙って少し考える。考えてすぐに首を横に振る。


「……………無…理……………そう…あの壁とはまた違う性質の魔法っぽい………」


琉は少しがっかりし、口を開く。


「そっか、」


琉が檻にいるエルフたちを見てまた喋り続ける。


「何か手がかりになりそうなものをもってきますね。必ず助けに戻るんで、待っててください…!」


がたいのいいエルフが少し驚いたあと、真剣そうな顔をし口を開く。


「あぁ、よろしく頼む。」


琉は何も言わずに真剣な表現をし頷く。フェリシーが琉とがたいのいいエルフの会話を見た後視線をナセータに移し口を開く。


「ナセータ…!」

「っ!……………」


ナセータは少しビクッとしてフェリシーの方に振り向く。ナセータが振り向いたのを確認しフェリシーが続ける。


「叔父さん……………ソールドさんは…リータ様に連れて行かれたと思う。」


ナセータは目を大きくあけた。

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