~負けられない戦い!~
ゴールデンウィークで部員たちが部屋に集まった。
部長の提案で、ゲームで勝ったものの望みが叶えらることに。
部員の一人が暴走し、女子生徒に好き勝手するなどの、のぞを提案。
勝てば叶えられる!?
勝者の行方は……?
部屋には六人が集まった。
SWM同好会、部長のユメ。それに、健斗、佐々木。そして、吸収合併されたミステリー研の部長を筆頭に、サクヤ、ゆり、美羽の三人だった。
「では、ゲーム説明を始めるわよ」
ユメがゲーム説明に入った。
ゲーム内容は、トランプゲームによるものだった。ルールとしては、一から三までトランプをお互い手に持ち、その中の一枚を選択する。
そして、裏返された、相手の手持ちの数字を当てる、という単純なゲームだった。
ゲームのコツとして、相手に幾つか質問してもいいことになっているので、相手の心理を揺さぶり、相手のカードを見極めるというものだった。
「初戦は、健斗VS美羽」
「お手並み拝見だな」
健斗はセクシーポーズを取って挑発した。
「そ、それはどいう言った意味ですか?」
「負けたら、ぼくとイチャイチャパラダイスさ」
「変態はやめてください」美羽は言った。
「男は生まれながらに変体さ」
「「私は恥ずかし目を受けたりしません」
美羽はカードを選択した。三のカードだった。
健斗は、一のカード(エース)を選択した。
相手に、自分のカードを見破られたら負けだ。
健斗は美羽を挑発した。彼女の表情の変化をみていた。彼女は、よくも悪くも素直だった。健斗が、一番から順番に、相手の手持ちのカードを尋ねたところ、三番のカードのときだけ、ピクリと眉が動かせた。
「なるほど。よく分かった」
周りの全員は、驚愕した。
健斗は、宣言すると、彼女のカードを的中させた。
歓声が沸いた。
「すごい、どうして分かったの?」
健斗は頷いただけで、答えなかった。
やがて、ゲームは、中盤に差し掛かった。
二回戦目は佐々木部VSミステリー研・部長、サクヤとの一戦だった。
これは、ミステリー研の圧勝だった。佐々木は、欲望を押さえきれず、自爆した。
続いて、第三試合、健斗VSゆりだった。
その結果は、ぎりぎり健斗の勝利だった。健斗は、卑怯な手を使い、彼女を翻弄した。
「では、最終戦よ! 健斗VSサクヤ。勝った方に、栄光の商品が与えられるわ」
健斗はクールに決めた。
サクヤはミステリー研・部長として毅然と構えた。
「貴様は、穏やかそうに見えて腹は黒いようだな」
「あなたこそ」
サクヤは、首をふった。「わたしは、曲がったことが嫌いだ。おまえは、人をだまし、あまつさえ、勝利の報酬に、ハーレム・パラダイスなどとは、片腹痛い」
健斗はにやけた。「ぼくは、同好会のこうみえて副部長ですよ」
「だから何だというのだ」
健斗は胸を張った。
「部員が、自分の同好会を盛り上げようとして何が悪い!」
「悪くない。だが、盛り上げ方に問題があるのでは?」
健斗は不敵に笑った。「では、どちらが正しいか、証明しましょう。もっぱら、負けたら、あなた方は、メイド服のコスプレして、犬の首輪をつけて、校内中を散歩してもらいますよ。女子全員!」
「鬼畜め」
勝負は火ぶたを切って落とされた。
健斗は、選択したカードはエース(数字の1)。それに対して、サクヤも同様のエースを選択している。
お互い勝負は、平行線をたどった。
その後の展開で、健斗は一瞬のスキを見逃さなかった。
「彼女のカードは2……もしくは3なのでは?」
ミステリー研の部員たちは首をふった。
「部長のカードを知っているな?」
「貴様、卑怯だぞ」サクヤは言った。
「ぼくが、彼女たちに何を尋ねようと勝手なはずだ」
「また、卑怯な手を……」
健斗は続けて尋ねた。
しかし、簡単にぼろは出してくれなかった。。
健斗は、挑発した。「知っていますか? もし負けたら、部長はコスプレの姿で、首輪をはめられ犬のように散歩するんですよ」
「この、変体!」
「では、問題です。かりに部長が負けた場合い、あなた方は、どんな格好するんでしょうね?」
少女二人は、身体を震わせた。
「もうやめろ」サクヤは歯噛みした。
「ふっふふふ」健斗はわざとらしく手を打った。「そうだ。ゆりには、アイドルの衣装を着せて、ぼくだけのアイドルになってもらうおう」
ゆりは涙目を浮かべた。
「そうそう。そして、美羽にはロリロリな衣装を着せて、お兄ちゃん、って呼んでもらおう」
「まさに、変体の鬼畜です!」
「助けて欲しいです」
二人は、お互いに慰めあった。
健斗は、尋ねた。
「彼女のカードはエースですか?」
少女たち二人は、顔を青くして、首をふった。
健斗は、確信した。サクヤのカードはエースだと。
「何という卑劣な手を」
健斗は首をふった。「勝てば……それでいいんです」
勝利者は健斗となった。
さて、ご褒美の時間がやってきた!
お付き合い有り難うございます。
インフルエンザになり、お休みいただいていました。
また、毎日投稿を再開したします。
よろしくお願いしいます☆