序章・新たなる門出~
両親が出張になり、叔父の家に引き込とられることになった。
新生活を始めた主人公のもとに、ある女子生徒との出会いがあった。
その女子生徒は、こう言い放った。「わたしは、退屈しているわ。あなたたち、この平凡でつまらない学園生活を終わらせて!」
そこから主人公の学園生活が始まって行く。
私はただの中学生。
何者でもない……。
何ができるわけでもなく、とびぬけた才能がある訳でもなかった。
両親が仕事でアメリカの出張に出かけてしまうため、静岡県になる叔父の家にしばらく引き取られることになった。
「これからヨロシクお願いします」
「よく来たな」叔父は車から降りると言った。「お前の名前は?」
「けんとです」
「どんな字を書く?」
「健康のけんに、北斗のとです」
「ずいぶんカッコいい名前だな」
健斗は肩をすくめた。「両親なりに真剣に考えてくれました」
「そうか。それなら、文句は言えねぇな」叔父は笑った。「それじゃあ、荷物を持って車に乗れ。荷物を忘れるなよ。忘れものをしても、取りに来てやらねぇからな」
健斗は荷物を持って車に乗り込んだ。
叔父はとびらを閉めると、ゆっくりと車を発進させた。
「そうだ。まだ、俺の自己紹介がまだだったな」
「そうですね」
「簡単に説明すると、オレはお前のお母さんの、兄さんだ。源助って言う。まあ、お前から見れば、ただの年寄りに見えるかもしれねぇけど、あまり舐めた口は利くなよ。こう見えて、怒るとこえぇんだから」
「どれくらい?」
「そうだな。お前をしばらく預かると約束しているが、気に入らなかったらすぐに叩き出すくらいだ」
「それは、相当ですね」
源助は頷いた。「実のところ、おまえを預かると約束したが、そうやる気があるという訳でもねぇ。お前の両親に、どうしてもと頼み込まれたから引き受けたが、手に負えないと思ったときは、すぐに帰ってもらうからな」
「それは怖い」
「これ食うか」源助はアメを手渡した。
「これは?」
「アメだよ、飴。俺は、こいつが好きでな。いつも持ち歩いているんだ」
健斗はにやりと笑った。「ずいぶん可愛らしい趣味ですね」
「似合わねぇとかいうなよ」
「言いませんよ」
「当然だ。おかしなこと言ったら、すぐに叩き出してやるからな」
「覚えておきます」
家に着くと、建物を見上げた。二階建ての古屋があった。
そこは商店街の外れにある場所だった。建物の一階は骨董屋になっており、壷や、絵画、それからトレカや、フィギアなどもあつかう、何でも屋になっていた。
「ここが源助さんの家ですか?」
「そうだ」源助は頷いた。「はじめは趣味で始めたんだが、いつの間にか店になっていた」
「素敵ですね。古いものと、現代の融合」
「いろいろな客が訪れてな、はじめはただの骨董屋だったんだが、時代なの流れなのか、客がおかしなものばかり持ってくるから、へんてこな店になっちまった」
健斗は胸が高鳴った。
「そのうち、店番もやらせてやるから覚悟しておけ」
「本当ですか?」
「当然だ」源助はにやりと笑った。「ここでは、働かざるもの食うべからずだ」
健斗は笑った。「おじさんは怖い人だ」
「そうだ。未成年だろうと、関係ねぇ」
「もし、ぼくが警察に通報したら?」
「お前を、強制送還だ。おれも警察に怒られちまうが、おまえはここには住めなくなる」
「それは脅しですよ」
「俺は、いい大人なんかじゃねぇ。だから、文句は言うな。しばらくここで世話になるなら、俺のルールに従ってもらう。それがここでのルールだ」
「抵抗したら?」
「尻をひっぱたく」
「それは体罰ですよ」
「ごちゃごちゃうるせぇよ。お前は、ここにいたいのか、居たくないのか?」
健斗は頭を下げた。「しばらくお願いします」
「はじめからそう言えよ」
源助に連れられて、部屋へ向かった。そこは、屋根裏だった。埃がたまった掃除の必要な部屋だった。健斗は、ここでの生活にワクワクした。叔父さんもなんだかんだいい人そうだ。部屋の掃除はうんざりだけど、それ以上にワクワクが上回った。
楽しそうなことが起こりそうな予感がした。
健斗は、ゆっくりと荷物の荷解を始めた。
叔父さんは去り、自分だけのゆっくりと時間が始まった。掃除は、明日から頑張ることにして、今日はゆっくりと過ごそう。
健斗はベッドの横になると、うつらうつら夢の中に落ちて行った。
ここまでお付き合い有り難うございました。
本当に感謝しています。
わたしは、将来小説家になりたいと思っています。
まだまだ未熟だとは思いますが、
頑張って行こうと思っていますので、
もしよければ、
感想や、評価、
差し支えなければ、意見して頂けたら、
次回の作品に取り入れて行こうと思っています。
よろしくお願います。
では次の章でお会いしましょう☆