鏡の中のキリンさん
キャラ表
鈴木、男…男
鳥田、インフルさん…女
キリン…不問
ダチョウ…不問
ミズネ、ネズミ、店員、コロナちゃん…女
同時上演中のキリンとダチョウは正座です。
第1話 キリンです。ついでにダチョウ
鈴木「ふぁあ…朝か…顔でも洗って支度しないとなぁ…」
洗い終わった顔を上げ鏡を見る
キリン「よっす」
鈴木「うわぁあ!!!」
キリン「あらら、驚いて倒れちゃった、首伸ばしても見えないねーこりゃ」
鈴木「な、なな、なんなんだお前!!」
キリン「いやぁキリンですが?」
鈴木「キリンですが!じゃねぇ!なんでキリンが鏡の中いんだ!それになんで喋れんだ!」
キリン「まぁまぁ…いいじゃないですか今日日キリンだって日本語くらい話せますって」
鈴木「話せるか!」
キリン「まぁまぁ落ち着いて、私が鏡の中いる理由ですよね、それは貴方が生み出したからです」
鈴木「生み出した?」
キリン「貴方の苗字は」
鈴木「鈴木だけど」
キリン「逆から読むと?」
鈴木「…き、ずす?」
キリン「違う!どっちも音読み!」
鈴木「きんり?」
キリン「おう!兄ちゃん、借りた金、耳揃えて返してもらいまひょか!って違うわぁ!!一文字ずつ!鈴木を音読みで後ろから?」
鈴木「きりん?」
キリン「そー!!そういう事!わかった?」
鈴木「どういうことだよ!!」
キリン「まぁ気になさらず」
鈴木「気になるわ!」
キリン「そんなことより学校へ行かなくていいんです?」
鈴木「わー!やべー!こんな時間だ!お前のせいだ!こんちくしょー!…はぁはぁ…はぁっはぁっ…うぇ…朝からチャリ全力漕ぎとか…きっつ…はぁはぁ…」
鳥田「はぁはぁっ…急がなきゃ」
鈴木「…ん?…あれは…田島か…おーい!」
鳥田「はぁはぁ…あ、鈴木くん…」
鈴木「お前も遅刻?」
鳥田「うん、朝変なのに捕まっちゃって」
鈴木「そうなんだ、俺も朝から変な奴に捕まって」
鳥田「そうなんだ…ねぇ、もう二人で堂々と遅刻しようか?間に合わなそうだし、一緒に怒られよ?」
鈴木「え?」
キリン「ヒューヒュー!ヒューヒュー!せ!い!しゅん!」
鈴木「な、なんだ?」
キリン「ここですぞ!」
鈴木「バッグの中か…これか!」
キリン「お早い発見で」
鈴木「なんなんだよお前は!」
キリン「なんなんだと!鏡あるところに私あり!キリンです、いやいや手鏡とは紳士で」
鈴木「うるせー!」
鳥田「きゃっ!」
鈴木「ご、ごめん…驚かしちゃって…」
田島「ううん、平気…だけど今の」
鈴木「うん、急に鏡の中にキリンが現れるようになったんだ、しかも名前を逆に読んでみろってふざけた理由で…」
鳥田「あのね…鈴木くん…私も、なの…これ…」
鳥田、手鏡を取り出して見せる
鈴木「手鏡、もしかして…あいつ」
ダチョウ「ヘーイ!ヤングボーイ!俺が最速最強のバード!THE鳥!ダチョウだぜ!よろしくぅ!」
鈴木「……」
鳥田「なんかごめんね」
ダチョウ「謝る事はないぜーキュートガール!そこのヤングボーイのノリが悪いだけさ!」
鈴木「だー!もううるせぇ!!なんなんだお前は!!」
ダチョウ「そこのガールは鳥田、音読みで逆から読んでみ?」
鈴木「ダチョウ…」
ダチョウ「そういう事!」
鈴木「どういう事だよ!」
ダチョウ「おっとノックか?ソーリー!お客さんだ!ちょっと待ってな!…おお!ブラザー!久しぶりだね!ちょっとこっち来いよ、おい!ヤングボーイ!キュートガール!紹介するぜ」
キリン「キリンです」
鈴木「なんでお前が!!」
キリン「いやいや鏡割るなんて酷いじゃないですかー、近くにダチョウ君居たからいいですけどー」
ダチョウ「おーう、兄ちゃん!酷いじゃねーの、この嘴で突いてやろうか!」
キリン「ヘーイ、ブラザー!突いたところで壁コンコンするだけじゃないかー!キツツキになっちゃうよぉ〜」
ダチョウ「おーっと、こりゃ一本取られたぜブラザー!」
鈴木「なんなんだこいつら!!!」
鳥田「鈴木くん…」
鈴木「鳥田さん…」
ダチョウ「ところで最近どうなのよブラザー」
キリン「最近ねー、マッサージ行きたいなって思っててねー、いやぁ長い首ってね疲れるのよ、ホント」
ダチョウ「あーわかるわかる!肩凝るよねー」
キリン「そうそう、長い首だから高いとこの草食えるじゃんって言われるけど、今時、高いとこ狙わなくても草食えるし、もー邪魔で邪魔で」
ダチョウ「いいじゃんまだ、俺なんてなんで首長いかわかんないよ、スピード速くても今時意味ないしー」
キリン「お互い宝の持ち腐れみたいかんじですなー」
ダチョウ「ホントホント、Fカップ巨乳のブス!みたいな!そこのヤングボーイどう思う!」
キリン「あ、お嬢さん、何カップですか?」
鈴木&鳥田
「せーの!」
2人で鏡を地面に叩きつける。
キリン&ダチョウ
「あ…」
2話 ダチョウを偲んで
鈴木「ふぁあ…今日も学校か…昨日は変なののおかげで遅刻しちゃったしな、まぁ居なくなったし、今日は問題ないだろう」
鳥田「おはよー!」
鈴木「おはよ、鳥田さん」
鳥田「昨日は大変だったね、でもホラ見て、新しい手鏡にしたんだけどあのダチョウもう出ないんだ」
鈴木「やったじゃん!」
鳥田「鈴木君も手鏡割っちゃったでしょ?だから…あげる!」
鈴木「え?いいの?」
鳥田「いいよ、ねぇ使ってみてよ」
鈴木「えぇ…なんか恥ずかしいな」
鳥田「いいから」
鈴木「じゃあ…」
キリン「キリンです…本日は予定を大幅に変更致しましてお送りさせて頂きたいと思います」
鈴木「え?」
鳥田「なんか重々しい雰囲気だけど」
キリン「本日は鏡の前の皆様にダチョウ、キリンのHEYブラザー!首長くして待ってたチャンネル」
鈴木「なんだそのふざけたやつ」
キリン「をお送りする予定でしたが急遽、ダチョウを偲んでとタイトルを変更させていただき放送いたします」
鈴木「どこに放送してんだよ」
鳥田「あのダチョウ死んだの?」
キリン「まさかあんな大変なことになるとは思いませんでした」
鈴木「そりゃ俺らが鏡割ったしな」
キリン「ええホント酷いです」
鈴木「え?聞こえてんの?」
キリン「まさかあんな大変なことに…うぅ…」
鈴木「無視か?無視なのか?」
キリン「ダチョウくーん!!うわぁああ!!あの子が何したっていうんですかー!」
鈴木「うわーなんだよこいつ」
キリン「私達はー!皆さんのためを思ってぇええ!!」
鳥田「な、なんか悪いことしちゃったかも…」
鈴木「そ、そうだな…ご、ごめんよキリン」
キリン「まぁ分かればいいんです」
鈴木「なんなんこいつ!!まじで!!」
キリン「それではダチョウ君との思い出のVTRでも見ましょうか…」
鈴木「見ねえよ!」
ダチョウ「おーい何やってんざブラザー」
鈴木「ん?あれ?」
キリン「これは幼稚園の頃ですね…ああ懐かしい」
鳥田「気づいてない」
キリン「懐かしいですねー」
鈴木「後ろ!」
鳥田「後ろ!後ろ!」
キリン「私もまだまだ小さくて」
ダチョウ「そうそう俺も雛鳥でよ」
キリン「ですねー」
鈴木「キリンー後ろー!!」
キリン「後ろ?ん?なんもいないじゃないですか」
鈴木「横!横!」
キリン「ん?何を言ってるんだ君達は」
鈴木「ダチョウが居たろ!てか会話してたじゃないか!」
キリン「ふざけないでくれ!ダチョウ君は死んだんだ!そうだろう!ね!君!」
ダチョウ「そだねー、鏡割られちゃったしねー」
鈴木「じゃあソイツ誰だよ!」
キリン「き、君は!!」
ダチョウ「俺の顔を忘れたかい?」
キリン「ダチョウ君!」
ダチョウ「ザッツライト!ブラザー!」
キリン「ということはダチョウ君は…」
ダチョウ「俺は…はいせーの!」
キリン&ダチョウ
「死んでなぁーい♪」
鳥田「ふん!」
鈴木「鳥田さん!?」
鳥田「ご、ごめん、我慢できなくって」
鈴木「わ、わかるよその気持ち…」
キリン「キリンです…次回もお楽しみに…ぐふっ」
ダチョウ「デュエルスタンバイ…がはっ」
3話 遊園地に来ました。
鈴木N
「どうも鈴木です、最近鏡の中のあの馬鹿動物二匹現れるようなってうざいです…鳥田さんのとこより居心地がいいとかふざけてます」
鳥田「楽しいね!ドリームスタジオ!」
鈴木「うん!こんな楽しいと思わなかった」
鈴木N「あの動物二匹のおかげとは言いたくないけど鳥田さんと仲良くなって遊園地に来てる、そこは大分嬉しい!側から見たらデートだからね」
鈴木「楽しいけど…」
鳥田「う、うん」
ダチョウ「俺のターン!ドロー!来たぜ!ラーの翼神龍!」
キリン「な!?ダチョウの内君!君に神のカードは!!」
ダチョウ「ぐぁあ!なんだ!身体が!!燃える!!ぐぁあああ!!」
キリン「ダチョウの内くーん!!!」
鈴木「あれがなければ」
鳥田「え、ええ、そうね」
キリン「おや、鈴木殿、奇遇ですなこんなところで」
鈴木「お前らが付いてくるだけだろ!反射して鏡みたいに映るとこならどこにでもいやがって!」
ダチョウ「まぁまぁ、怒んなよヤングボーイ、デート中だろ?なぁ?キュートガール」
鳥田「で、デートだなんてそ、そんな!!」
ダチョウ「なんだ?違うの?」
鳥田「ち、違うもん」
ダチョウ「ヒュー照れちゃって可愛い!そう思うだろ?ヤングボーイ」
鈴木「うん」
キリン「ヒューヒュー!」
ダチョウ「ヒューヒューだよ!」
鈴木「うるさいな!!」
キリン「まぁまぁ青春ですな…もぐもぐ」
ダチョウ「何食ってんの?」
キリン「さっき焼けた焼き鳥」
ダチョウ「あ、俺にも頂戴」
キリン「いいよ」
ダチョウ「もぐもぐ…うん美味い」
鳥田「それ共食いだよ?」
ダチョウ「はっ!!シット!やられた!!」
キリン「ふっふっふ…甘いなダチョウくん」
ダチョウ「は、謀ったな!」
キリン「ふふふ、騙される奴がいけない」
ダチョウ「な、なんでこんなこと…」
キリン「君は髪型を気にしたことあるかい?それが原因さ」
ダチョウ「か、髪型」
キリン「坊主だからさ…」
ダチョウ「くそーそんなことで…許さないぞ!」
キリン「あははは、私を捕まえてごらんなさーい」
ダチョウ「はははー待て待てー」
キリン「あははは」
ダチョウ「あははは」
キリン「あははは」
ダチョウ「超加速!」
キリン「早!ぐはぁっ!!」
ダチョウ「ダチョウの足ナメンナヨ」
キリン「む、無念」
鳥田「鈴木くん、もう行こ」
鈴木「う、うん」
4話 ネズミちゃん
キリン「へい!パスパス!」
ダチョウ「オッケー!」
鈴木N
「どうも、鈴木です。鳥田さんと遊園地に来ています、結構舞い上がってます、でもコイツらのせいでやってられません!」
ダチョウ「そこだ!」
キリン「決めるぜスリーポイント!!」
鳥田「もういい加減にして!」
キリン「お、おう??」
鈴木「鳥田さん?」
鳥田「もう邪魔しないでよー!」
キリン「ほうほうデートに私らが居ると鈴木くんに集中できないと」
ダチョウ「あーはん?」
鳥田「ち、ちがうもん…」
キリン「ほほう、なら問題はないはず」
鳥田「と、とにかく邪魔なの!鏡ないとこいこ、鈴木くん…ほら」
鈴木「あ、ちょっと」
ミズネ「きゃっ!」
鈴木「す、すいません」
鳥田「大丈夫?」
ミズネ「あー平気平気〜…ってナオちゃんじゃん」
鳥田「あ、ミズネちゃん」
鈴木「知り合い?」
鳥田「うん、一緒のクラスの羽塚ミズネちゃん」
ミズネ「よろしくー」
鈴木「よろしく」
ミズネ「いやぁー隅に置けないねーナオちゃん、彼氏だなんて」
鳥田「そ、そんなんじゃないよー」
ミズネ「ほう?ならデートだ」
キリン「彼氏なの? 違う言いつつ 照れてみる…キリン心の俳句」
ミズネ「ん?今の何?」
鈴木「あ、ああ、き、気にしないで」
キリン「鏡の中のぉおお!!」
ダチョウ「俺たちー!最強のぉー!」
キリン「ブラザー!」
ダチョウ「ヒェア!!」
鈴木「アイツら…」
ミズネ「いやいやいやいや、なんもないはないでしょそれ…見して見んしゃい」
鈴木「ああ!」
キリン「イェア!」
ミズネ「これだ!この手鏡!」
キリン「キリンです」
ダチョウ「ダチョウです」
キリン&ダチョウ
「首長族でーす!」
ミズネ「あ、ども」
鳥田「え?驚かないの?」
ミズネ「え?なんで?この子と一緒でしょ?」
ネズミ「チュッ!初めましてチュ、私ネズミでチュウ」
鳥田「か、可愛い…」
ミズネ「私の名前がミズネ、逆から読んでネズミ、だから現れたってさ、わけわかんないけど可愛いからオッケーって感じ」
鈴木「アイツらと違ってもいい子っぽいな、それに可愛いし」
ネズミ「か、可愛いだなんて…照れるでチュ」
キリン「可愛いがなにさ!」
ダチョウ「俺たち2人が居るってのに!!」
キリン「この浮気者!」
ミズネ「まぁまぁ二人とも」
キリン「あんたも何よ!この泥棒猫!」
ネズミ「チュ!?」
ダチョウ「おいおい、ブラザー、彼女はネズミだぜ〜?」
キリン「おーっとコレは一本取られたなぁ、はっはっはっ」
鈴木「うぜぇ!」
ミズネ「あはは面白ーい!」
鈴木「面白くねーよ!」
キリン「中々のセンスを持ってるな彼女」
ダチョウ「ええ、私もそう思います」
鈴木「興味を持つな!それとダチョウ!お前はいい加減キャラを固定しろ!」
ダチョウ「おうコリャまた一本取られたぜー!はっはっは!」
鈴木「もう嫌…」
ミズネ「…よしよし」
鈴木「ミズネさん…」
ミズネ「ドンマイ!」
鈴木「あはっ!その笑顔…うぜぇ」
キリン「ちゃんちゃん♪」
鈴木「1番うぜぇ!」
ダチョウ「次も絶対ぇ見てくれよな!」
鈴木「おまえが締めるのかよ…」
キリン「あ、次ないらしいですよ」
鈴木「ねぇのかよ!!(セルフエコー)」
キリン「特別同時上演、インフルさんとコロナちゃん」
男「はぁー最近病気が蔓延して怖いよなぁ…マスクマスク…あ、ない…途中コンビニで買うかー」
店員「いらっしゃいませー」
男「マスクマスク…え?売り切れ?はぁ…他行こ」
インフル「はぁい」
男「ん?」
インフル「ねぇ…良いことしない?AでもBでもCでも欲しいの好きに選ばせてあ・げ・る♡一緒に熱くなりましょ?」
男「すっげぇ…美人…エロ…ごほん…えっと貴方は?」
コロナちゃん「はぁ…はぁ…やっと追いついた…お姉ちゃんずるいよ!」
インフルさん「あら、ごめんごめん、コロナちゃん、よしよぉーし」
コロナちゃん「むぅー…いつもお姉ちゃんばっかりずるいんだから」
インフル「はいはいごめんね、んー、じゃあ一緒にこの人に構ってもらう?」
コロナちゃん「もらう!ねぇお兄さん私も一緒にいい?」
男「え?いいけど」
コロナちゃん「やった!お兄さん大好き!ぎゅー…もう離さないんだから…はぁ好き…大好き…愛してる…好き、好き、好き」
男「え、ちょっ、ちょっと…」
インフルさん「あらあらコロナちゃん…じゃあお姉さんはぁ…ねぇ口開けて…」
コロナちゃん「あーインフルお姉ちゃんずるーい!私もー」
男「インフルお姉ちゃん?コロナちゃん…ま、まさか…!?」
インフル「あら気づいちゃった?ごめんね私達ウィルスなの…ねぇ私達に熱く侵されて♡」
コロナちゃん「スキ…アイシテル…コロシタイ…」
男「い、いやだ!ま、マスク…はない!な、何か!!」
インフル「もう遅いわよ、ほらあーん」
コロナちゃん「んー」
男「うわぁああああ!!!」
インフル「ぷしゅっ?」
男「よ、よかった…これがあって…残念だったな…アルコールスプレーだ!消毒されて大人しく逝け!」
コロナちゃん「あ、あぁ…わ、私、ふ、不活化…」
インフル「コロナちゃんいっちゃダメ」
コロナちゃん「不活化しちゃううううう!!!」
男「トドメだ!」
インフル「きゃあああ!!わ、私の膜がぁ!や、破れて…逝、逝くぅう!!」
男「ふぅ…なんとかなった…………」
男「…んっ…あ?夢か…よかったぁ…そうだ、行かないと…えっとマスクは…あった、アルコールスプレーは持った…よし、行ってきます!」
男N「みんなもウィルスには気を付けろよな!マスクつけて。手指の消毒もしっかりな!あ、手洗いうがいも忘れんなよ、じゃ!またな!」