すなおなこころ
萩大和はごく普通のこどもある。毎日元気に遊び、毎日勉強をする、齢8のこどもである。今日も今日とて、書道教室の帰りにコンビニでお母さんと待ち合わせをしていた―――のだが。
ギュギギュ―――イッ!!キッイイイイイイ!!!
ドガ――――――――――――ん!!ぐわしゃぁああ!!ぶちゅ。
真っ白な空間。萩大和の魂と、女神が対面している。
「萩大和さん、あなたは気の毒ですが人生を終えてしまいました。転生してもらいます。」
「はあ。」
「あなたにはチートをお一つ差し上げます。ステータスをご確認ください。」
萩大和(8)
レベル2
称号:転生者
保有スキル:すなおなこころ
HP:2
MP:4
「というわけで、いきなり草原に放り出されて、ええっと…。」
べよん、べよん。
水色の、ぶよぶよした丸い塊がこどもの前に現れた!
「えええええ?!スライムぅううううう?!武器も何もないの、しってる?!」
うろたえる、こども。
「あああ!保有スキル!つかわないと損じゃん!すなおなこころ?!ええ、どうしたらいいの!おしえて?!」
―――では、なにもしないので、わたしについてきてください。
「はい?!わ、わかりました!!」
―――ここはまものがおおいです、めだたないようきをつけていきましょう。
「はい・・・。」
スライムと子供は、草原の片隅で目立たず穏やかに暮らしていた。するとある日、人間たちがやってきて、スライムを退治しようとした。こどもはスライムをかばい、人間の放った矢を受けて絶命した。スライムは怒り狂って人間たちを捕食した後、こどもを埋葬し命の尽きるまで墓守を続けたという。
「う、うーん???なんか夢でも見ていたような??」
こどもは時間を巻き戻されて、コンビニの前に立っていた。コンビニの前で立ち止まる前に、ちょっとだけ時空がゆがんだのだが、それに気づく様子はない。
こどもがコンビニでお母さんと待ち合わせをしたあと一緒に帰路についていると、家の近所の交差点で車の暴走事故が発生していた。
「こわいね!」
こどもは、毎日いろんな出来事を経験しながらいろんな感情を知り、育っていく中で素直な気持ちを忘れそうになることもありましたが、自分は自分のすべきことをするためにここにいるんだという事に気が付いていたので、迷いの少ない人生を歩み後悔の少ない生き方をして82歳でこの世を去ったという事です。




