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第2球:紹介中

ぜつしんの次話が難産なので此方の方が書きやすかったです(汗

「――デハHomeRoomヲ、シュウリョウシマーース、Bye」


やっと放課後となったわけです。

いや……学校って本当にだるいですね。

これから家に帰って寝るとしますか……授業中も寝ていましたが何か?


「おい、おめぇ、帰宅するのか?」


「そうそう。丹波はサッカー部っしょ?頑張ってな」


「おう!任し……っておめぇも部活あるだろが?」


「だるいし、一日サボるくらいじゃ退部にならないっしょ?」


丹波はそれを聞いて呆れた顔した。


「確かにそうだがよ。今日は多分新部員の歓迎と紹介だろが?まずいだろ!」


「大丈夫大丈夫。風邪ひいたら仕方無いっしょ?」


必殺技【KEBYOU】です。

自己紹介のときに僕は病弱体質だと語っておこう、必殺技が使いやすくなりそうっしょ。


「そうさね。風邪ひいたら仕方無いよ!でも良かった良かったー。ユウ君が元気そうで」


???

ん?この声絶対に丹波じゃないよね?

あのゴツイ男がこんな高音で喋ったら気持ち悪いし。


僕が声の発生源に顔を向けると――

1年3組にズカズカと乗り込んでくるハイテンション&マシンガントーク女の姿があった。


「平井先輩、おめぇどうしてココに来てんだ?」


頭の中がごっちゃごっちゃになっている僕の代わりに反応示したのは丹波でした。


「おっ、君は確かユウ君の隣にいたおーきい子だったか?でもキミね、先輩には敬語を使わないとダメだぞ。ま、アタシは敬語なんて使われたら鳥肌たつからいいんだけどさ」


「は、はぁ……で何しに来たんだ?」


「ユウ君を攫いに来ちゃいましたってわけさ。さー逃げられないよユウ君!」


そう丹波に言うとハイテンション&マシンガントーク女は僕の方に向き直り、手をワキワキとさせた。


「な…、なんで僕が逃げると思ったんですか!?」


侵害だとばかりに睨みつけて言ってあげる。

ま…逃げる気満々だったんですけどね。


「なんていうか未知の力って奴か?というより女の感さ。ザ・スピリチュアルパワー」


「迎いに来て貰っておいて悪いのですが、僕ちょっと風邪みたいなので、すみません」


電波発言ばかりしている人は流して僕はさっさと帰ろうとするが――グワシッと腕を掴まれた。


「嘘は良くないさな少年。フフフ2回目だけど逃げられないよユウ君!」


そういうと空いている方の手をずいっと僕の顔の方に近づけてきた。


「な、なにをするんですか!?」


止めようとしたが、それも叶わず平井先輩の手が僕のデコにピタッと止まった。


「うん、やっぱり。36度5分ってとこか?平熱さ平熱。さー部活に行こうか?ゴーゴー」




◇◇◇




その後、結局僕は平井先輩に引きづられて卓球場まで連れてこられてしまった。


卓球場では10台ずつ台が手前と奥側に分かれて設置されていた。

手前側を女子卓球部が使っているようで奥側は男子卓球部が使っていた。

床には黄色いボールが所狭しと四方八方に散らばっていて、気をつけないと踏み潰しそうだ。

そして意外なことに窓が完全にしまっていて空気が悪い。


「じゃ頑張りなよ、ユウ君。あっ、また逃げたら捕獲にいくから分かったか?」


というと平井先輩は女子が集まっている集団の方へスタスタと歩いていった。

僕も仕方が無く、男子部員が集まっている方へ向かっていった。


「へぇ〜、君がユウ君かハハハハッ」


男子部員の集まりから、ロン毛で茶髪の男が話しかけてきた。

……あれ?なんで僕の名前を知っているんでしょうか?


「えっと誰ですか?後ユウ君はやめて欲しいっしょ」


「あ?おれ〜、聞いてなかったか〜。男子卓球部の部長だよ。ユウ君」


「あー!、健ちゃんですか!?」


「け、健ちゃん〜!?その呼び方はやめろ!というかいきなりなんで健ちゃん呼ぶんだ〜?」


「じゃ、ユウ君もやめてください。ついでに平井先輩が言っていたんで」


お互いの認めたくないあだ名の流出問題は平井先輩が発端だったみたいだ。


「ちぇ分かったよ〜」


部長は残念そうにしながらも頷いた。

それから声を張り上げて「じゃ全員集まれ〜!!!」と叫んで部員を集めた。


「じゃ自己紹介始めるか〜!まずおれから」


「2年6組12番 菊池健一郎きくちけんいちろう。ここの部長をやってっからヨロシクな〜」


パラパラと儀礼的な拍手が巻き起こる。

それから全先輩達の簡易的な自己紹介が終って1年の番になった。


「―――です、宜しくお願いしまっす」


一人目の1年生が紹介を終えた瞬間に……。


「じゃ、質問タ〜イム!!!」


と菊池部長が声を張り上げた。

ここに来て他の先輩達もずっとダルそうに流してきていたのが180度変わり、目が輝き出した。


「んじゃ、1年。もしかして彼女とかいねーよな?」

「小遣いいくらだ?俺よか高くないよな?」

「美人な姉妹とかいねーか?いたら紹介しろよ?」

「ファーストキスはママとかか?」

「今までに喫煙とか飲酒とかしてたことあるか?」

「貧乳と巨乳どっちが好みだ?」


「はい、彼女居ない暦=年齢です。小遣いはバイトで稼いでいます。兄弟ならいますが……姉妹は。まだファーストキスはしてません。し、してませんよ。ひ、ひひひ貧乳派です。ううう、そろそろ許してくださいよ」


そして質問の嵐になり、自己紹介を終えた1年は皆ゲッソリとしていた。

僕の前の一年生が泣きながらも紹介を終えて等々、僕の番が回ってきた。


「1年3組4番 一ノ瀬悠太です。因みに少し病弱体質なので少しめいわ――」


「――病弱体質は嘘だろ〜。綾乃から聞いてるぜ、そんな嘘をつきそう女の感だって〜」


僕の自己紹介の途中に口を挟んできたのは菊池先輩です。

でも……なんででしょう?ここに来てから平井先輩と菊池先輩は連絡を取ってないでしょ!?


……ああ、そうことでしたか。

「ハハハハッ」と笑いながらケータイのメール画面を見せてこられたので分かった。

つまりメールで忠告してたってことっしょ。


ということは、この状況は逃げたモン勝ちっしょ!!!


僕は一瞬で風となって卓球場から消え去った。

アハハ、人って窮地になると凄いもんでしょう?




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