表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/77

55 フレイムゴーレム

 鉱山の入り口で、ミルドから貰った許可証を見せてから中へ入る。目の前には崖があり、沢山の穴が開いているのが見える。


「地図を見てどの穴に入るのか分かる?」


「地図を見た限りでは、どの穴も中で繋がっているみたいですね。とりあえず、どれでも良いので入りましょう。」


「何でフレイムゴーレムが坑道に現れたのか分かる?」


「多分ですが、噴火が近かった為に坑道が熱くなり、ドワーフ達は冷やすために沢山の魔法を唱えたんでしょう。」


 そりゃ、熱かったら冷やすわな。


「魔法により魔素が大量に発生して、魔物が生まれやすく成っている所に丁度、噴火の火の影響もありフレイムゴーレムが生まれたのだと思います。」


 なるほどこの前のクイーンビーの研究で得た考察に基づいた考えだね。


「少しお待ちを、この辺に帰り用のマーキングしますので。」


 シズクは入り口近くに転移の魔方陣を描いた。


「それじゃ熱対策の結界を張るよ。」 


 みんなに結界を張って、明らかにテンションが下がっている先頭のレフィが、適当に選んだ穴に入る。


「レフィ、テンション低いけど、どうしたの?」


「今回は食べれる魔物がいないのが分かってるから、気合いが入らないのよ。」


 ブレないなレフィよ。


 坑道の中は綺麗に舗装されており、明かりもあり、人が横に5人は通れる位には広かった。


「坑道って、もっと暗くて陰気くさい感じのする場所だと思っていたんだけど、違うみたいだね。」


「道が舗装されて綺麗で、しかも明るいですからね。」


 ワタシは試しに結界を切ってみる。やはり気温が上がりすぎていて、何か対策をしないと入れない

環境になっていた。


「これは絶対防御がなかったら、熱すぎて耐えられないわ。」


「ドワーフ達もお手上げだったのでしょう。姫様、念のため結界を張り直してください。」


 ワタシは自分にもう一度結界を張り直した。


 先頭のレフィは地図を見ずに、探知魔法を唱えながらどんどん進んでいく。


「アカリ、探知に引っ掛かったわ。しかしフレイムゴーレムは1匹だけと聞いていたけど、何匹もいるみたいよ。」


「レフィ、行ける?」


「余裕だよ~。」


 ワタシが確認した事が、かんに障ったのか、やる気に少し火が着いたようだ。


「それじゃあ見かけ次第、倒していくわよ。」


 探知魔法にかかった場所は、割りと開けた空間になっていて、ドワーフ達の作業場なのだろう。


 そしてそこには、赤いボディをしたフレイムゴーレムが、坑道の壁を狂ったみたいに激しく叩いて暴れていた。


「あれがフレイムゴーレムだね。体は石ではなくて、鉄みたいだわ。」


 レフィはそう言うと戦闘体制に入り、


「ウィンドカッター。」


 レフィの周りに風が起こるとフレイムゴーレムに飛んで行き、四肢を一瞬で切り取った。


 四肢を切られたフレイムゴーレムは、暫く機械のように動いていたが、やがてそれも止まった。


「別に無詠唱でも良いんだけど、パーティーで動いている時は、どんな魔法を使うのか周りに分らせた方が良いからね。」


 レフィは、何も考えて無いように見えるけどこういう時は、しっかりと考えていて頼りになる。


「少し意外。フレイムだから、倒すのにアイスとかブリザード系を使うのかと思ったよ。」


「それはつまり、弱点を突かなきゃ倒せないような敵では無かったと言うことだよ。」


 先程から静かにしているシズクは、魔物をレフィに任せて、ワタシの護衛と周囲の索敵に徹している。だからワタシは何もしなくても良いんだよ。


「フレイムゴーレムの素材はどうする?」


「鉄はドンガに渡して、魔石はシズクが何かに使って。」


「それでは私が預からせていただきます。」


 シズクが鉄の塊と魔石を異空間にしまう。


「それじゃ他の奴等も、倒しましょうか。」


 それから、坑道にいたフレイムゴーレム10体を、いつの間にやる気を出したレフィが1人で全て倒した。


「よしこれで終わりだね。念のため探知魔法で確認したけど、この鉱山にはもう1匹もいないわ。こういう時は、最後にボスが出てきても良さそうなのに残念だったわ。」 


 ボスって言葉に心踊るよね。


「後の事はレティスに任せましょう。」


 そしてワタシ達はシズクの転移で坑道の入り口に戻った。


 鉱山の入り口で許可証を見せてから外に出ると、再び鉱山組合の建物までやって来る。


 会長室まで案内され部屋の中へ入ると、ドンガとギムリとミルドがまだいて何やら話をしている。


「坑道にいたフレイムゴーレムは、全て倒しておいたからもう大丈夫よ。」


「もう倒して来たのか。流石はお嬢ちゃん達じゃな。」


 免疫のあるドンガは驚かないが、他の2人は固まっている。


「信用してもいいのか?でも、なぜだか嘘をついてるとも思えん。」


「まあ、数日様子を見れば噴火の方もかたがつくでしょう。」


 ワタシ達にもう出来ることはないね。後は、レティスがやってくれるはずだ。


 後は難しくて面倒な事をドンガ達に任せて、ワタシ達3人はホテルのスイートルームまで戻ってきた。


 それから今日は食事やお風呂など、部屋でまったりと過ごし、またこのホテルクラウンで3人が川の字になって眠った。


 その夜遅くに、大きな地震があったらしいが、ワタシは爆睡していて気がつかず起きなかった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ