表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/77

50 ドワーフの街 アグニ

 獣王国側の山道はしっかりと舗装されていて、登りやすくなっている。

 

 近くの看板によると、もう少し登って行くとドワーフの街、名前はアグニがあり、そして街の中にはアグニ鉱山があると書いてある。


「この星の初めての街なので、注意して行きましょう。」


 確かにいろんな人がいるからね。子供達を拐ったりする奴もいたしね。でもワタシには必殺スキル真偽判定があるからね。心強いぜ。


 ここからはワタシもシズクから降りて歩いて登る。それからレフィを先頭にしばらく登っていると、少し先にドワーフの街の門が見えた。


 中に入る為の審査の行列が出来ている。ちょっと見ただけでも色々な獣人族がいるね。


 カイのような犬の耳を頭から生やした犬人族や、カナンのようなうさみみの兎人族もいる。勿論、髭の生やしたちっこいドワーフもいるよ。


 ワタシ達も獣人族に混ざって列に並び順番を待つ。


「結構ならんでいるね。何を調べているのかな?」


「おそらく身分証でしょう。」


「一応、街にいるときの私達の設定を決めておこうよ。」


 レフィが、最もな事を言う。


「姫様は、オリンピアと言う街の代表の娘で良いですよ。私はそのお着きのメイドで、貴女は姫様の護衛の魔法使いですね。」


「でもワタシ、赤ジャージ何だけど。」


「ちゃんとした所ではダメでしょうけど、それ以外の所ではお気になさらずに。いざとなれば、私が記憶を消しますので。」


「ん、わかった。」


「よぉ、姉ちゃんたちは何の用で、アグニに来たんだい。」


 並んでいたら、ネズミの耳を生やした男が話しかけてきた。


「観光ですよ。」


 少し警戒をして、シズクが代表で答える。


「観光って、ここには鉱山と、むさ苦しい髭を生やしたドワーフしかいねえぜ。」


「原料の買い付けも有るんですよ。」


「なるほどな。」


 ワタシは腕輪の色を見ていたけど、今の会話に嘘はなかった。この鼠人族もただの好奇心で話しかけてきたみたいだね。


 暫く並んでいるとワタシ達の番になった。


「よし、次はお前達の番だ。何か身分が解る証を見せなさい。」


 ドンガにそっくりなドワーフの門番が、ちょっと偉そうに聞いてくる。


「すみません。3人とも身分証を無くしてしまって。」


 シズクがさらっと嘘を着く。腕輪が反応してるぞ。


「それでは、通行税として1人銀貨5枚だ。あと、この水晶に手をのせろ。」


 えっ、そう言えばワタシ達お金持ってないじゃん。どうすんの?


「ではこれで良いですか?」


 シズクは、ポケットの中に異空間を作り、いかにもポケットから出しているように見せて、金色の硬貨1枚と、銀色の硬貨5枚を門番に渡している。


「それで、この水晶は何なの?」


「犯罪者として登録されているか、チェックする水晶だぞ。常識だろうが。」


 偉そうに言うドワーフに少しイラっとしながら、門番は嘘をついてないので水晶に手をのせる。


 水晶は特に何も起きない。シズクもレフィも水晶は何も変わらない。


「よし、犯罪者ではないな。お前ら通って良いぞ。」


 何か、どこかで犯罪者登録されていると色が変わるみたいだね。ワタシの腕輪に似ているね。


「それでは、また。」


 レフィを先頭に門を通って街の中に入る。


「ところでシズク、お金持ってたんだ。」


 疑問に思ってたので聞いて見る。


「はい。ドンガがお金を持っていたので、何かの役に立つと貰って来たのです。」


 言われるとそれしかないな。エルフが持っているわけないし、獣人の子供達も持っているわけない。残りはドンガしかないね。


「ドンガは長く生きているので、お金を溜め込んでいたみたいです。オリンピアに来た事で、もう必要ないから好きに使ってくれと、ほとんどのお金を私に預けたのです。」


 ドンガよ、必要なくは無いんじゃないかな。


「それじゃ、お金の心配はいらないのかな。」


「はい、全く心配入りません。必要な時は私に言ってください。」


 ドンガよ、一体いくら溜め込んでいたんだ。


「この世界のお金の単位ってどうなってんの?」


 長いのでシズクの話を要約すると、鉄貨10枚で銅貨、銅貨10枚で大銅貨、大銅貨10枚で銀貨、銀貨10枚で金貨、金貨10枚で白金貨になる。


 金銭と物価は買い物をしていけば解っていくから省くよ。


「まずは宿を取りましょう。転移の仮のマーキングをすれば、オリンピアに戻れますから。」


「よし、そうしよう。」


 偶々こっちに歩いて来るドワーフのおばちゃんに、おすすめの宿を聞いてみる。


「すみません。この街のおすすめの宿を教えてくれませんか?」


 おばちゃんはワタシ達を見て品定めをして、


「この道を真っ直ぐ行くと、右手に大きな宿があるよ。」


 どうやらお金を持っていると思われたね。


「どうもありがとうございます。」


 おばちゃんと別れて、少しドワーフの町並みを見てみると、結構な数のドワーフが男女共に歩いている。他にも様々な獣人がいる。


 そして鉱山の街なだけあって、緑溢れるオリンピアとは正反対に少ない。たまに見る木は人工的に植えたものだね。


「何か鉱山の街って感じだね。エルフとは対称的な気がするよ。」


 別に空気が汚いわけではないから、これが鉱山に住むドワーフ達の文化なんだね。


「ねえ、あそこの崖に結構な数の家が建っているけど、危なくない?プルナ山て火山だよね。地震とか大丈夫なんかな?」


「詳しくは解らないですが、魔法か、魔道具で補強しているのではないでしょうか。」


 そんな感じで、ドワーフの町並みを見ながら進んで行くと、右手にそれらしい建物があった。


 これは宿と言うより高そうな感じのホテルだよ。ホテルクラウンて看板もあるし…。


「よし、ここだね。」


 レフィが先頭で中へ入って行くと、担当のドワーフの女の子が対応する。


「いらっしゃいませ。お泊まりですか?それともお食事ですか?」


「泊まりよ。3人で1泊食事付きでいくらなの?」


「はい。普通のお部屋なら、お1人朝と夜の食事付きで銀貨5枚です。だだしお部屋にお風呂がありません。スイートルームは、お1人朝と夜の食事付きで金貨1枚です。こちらはお部屋にお風呂があります。」


「それでは、とりあえずスイートルームの3人部屋で5泊お願いします。」


 シズクが金貨15枚先払いして、2階のスイートルームに案内される。


「朝と夜の食事はお部屋でお召し上がりますか?」


「部屋で食べるわ。運んで頂戴ね。」


 食事の事は、レフィが対応している。


「解りました。あと、スイートルームのお風呂は何時でも自由にお入りください。」


「うん。わかったわ。」


 そう言って案内係は部屋を出ていった。





 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ