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46 レベッカと蜂蜜

 あのまま、何のトラブルもなくお花畑に着いた。


 ワタシ達が来ていることに気づいたレベッカは近寄って来て、


「こんにちは、あかり。きょうは、おおぜいでどうしたの?」


 小さな羽をぶんぶんと鳴らして、飛んでいるレベッカに、イチとイチ子は不思議そうな顔をして見つめている。


「こんにちは、レベッカ。実はさ、沢山お花を育てられる花妖精がいるんだから、蜂を使って花の密を集めて、その蜂蜜を採取しようかと思ってね。」


 レベッカは首がはち切れんとばかりに縦にぶんぶん振って、


「うん、うん、うん。と~てもすばらしいことだわ。はちみつのさいしゅは、わたしたちにまかせなさい。ようせいはね、はちみつとあまいものにめがないのよ。」


 それならばと試しに、蜂蜜入りクッキーを召喚して、レベッカに渡す。


「これを食べてみて、蜂蜜が入っているから。」


 レベッカは魔法で、クッキーを一口サイズにして、そのまま操って口に入れる。随分、妖精は器用な食べ方をするね。


「なんなのこれは、あまくてすごくおいしいわよ。」 


 周りで、興味津々に見ていた他の妖精達は、レベッカの一言で我慢出来ず、一斉に魔法を使って一口サイズのクッキーを食べる。


「それは、蜂蜜を使ったクッキーだよ。」


 他の妖精達も、「あまい」とか「おいしいね」とか言いながら残りのクッキーを全部食べた。


 小さくて可愛らしい妖精の喜ぶ姿に、ほっこりしたワタシは調子に乗って、今度は蜂蜜のチーズケーキを召喚する。


「今度は蜂蜜を使って作ったチーズケーキだよ。」


 先ずはレベッカが、魔法で一口サイズに切って食べる。


「うん、うん、これもとてもあまくておいしいわね。」


 そして、レベッカのその一言を聞いた他の妖精達も一斉に食べ始める。


「さっきの話の続きだけど、今回捕まえた蜂は、クイーンビーが2匹に蜂の巣が1個なんだけど、量的にはそれで大丈夫かな?」


「ぜんぜんすくないわね。でもさいしょはそれでいこうかしら。」


「最初は様子見ってことだね。」


「とれたはちみつは、わたしたちがさいしょにいただいて、のこりをあかりたちにわたすってことでいいかしら。」


「蜂蜜の採取と量の管理を、全てあなた達がやってくれるなら良いよ。」 


「それでいいわ。はちみつのことはすべてわたしたちにまっかせなさい。」 


 レベッカはそう言って、ない胸をぽんっとたたく。


「うん。頼んだよ。」


 ワタシ達の会話を大人しく聞いていたゼロに、


「話も済んだし、お昼にしたいからあそこの花畑が見える丘に、行ってくれるかな?」


 ―解った。―


「それじゃレベッカ。多分明日、蜂を持ってくると思うからよろしくね。」


「でも、くいんびーってまものでしょ。おそってこないかな。」


「いや、普通の蜂達だから大丈夫だよ。」


「そう、ならあんしんだね。」


 レベッカ達と別れる時、物欲しそうに見てくる妖精達に負けて、沢山の蜂蜜のチーズケーキと蜂蜜のクッキーを置いてきた。


 それから丘へ移動して、芝生にシーツを敷き座ってサンドイッチを食べる。


 試しに、少し切ってイチの口に近づけるとパクっと食べた。イチ子もパクっと同じように食べる。


 あまりにもイチとイチ子の食べる仕草が可愛くて残りのサンドイッチもあげちゃったよ。


 ワタシの午後は出掛けない時、ほぼゼロ達と過ごす。それはなぜかと言うと、両隣にワタシと並んで寝そべってるゼロとゼロ子の事を、撫でてもふもふするのが凄く好きだからなんだよ。


 そうして、ワタシが至福の時を過ごすしていると、周りにはクッキーを食べながらついてきたレベッカ達が、ぶんぶん飛んでいるのが見える。


 そのまま夕方になるまで、みんなでまったり過ごしてから屋敷へ戻った。


 翌日、ドンガから1日で作り終わった巣箱を受け取り、シズクと2人で再びレベッカのいるお花畑へ来た。


 レベッカが近寄ってきて、


「あら、あかり。きのうの、はちのことかしら。」


「うん。そうだよ。その前に隣にいるのが、ワタシの専属メイドのシズクね。」


 紹介されたシズクは、レベッカに軽く会釈をする。


「わたしは、はなようせいのレベッカよ。しずく、よろしくね。」


「よろしくお願いします。早速ですが、女王蜂と働き蜂が入った巣箱を持って来たので、どこに取り付けるか、ご指示ください。」


 レベッカはキョロキョロしだす。


「ん~と、じゃあここでおねがい。」


 シズクはレベッカに言われた場所に巣箱を設置して、蓋を開けて蜂達を解放する。2個とも設置が終わった。


「一応、こっちの巣箱には、女王蜂とオスの蜂を一緒に入れときましたので。」


 その辺のことはレベッカにお任せしよう。


「これでいいかな?」


「そうですね。後は任せましょう。」


「ん。それじゃレベッカ、後の事は頼むよ。たまに様子を見に来るから。」


「は~い。わたしたちにまかせといて。」


 レベッカはまたない胸をドンと叩いて見せる。


 それから、お土産にクッキーとケーキを召喚してレベッカ達に渡してから、ワタシとシズクは屋敷へ戻った。


 



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