表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/77

44 春の陽気と女王蜂

 収穫祭から数日経って少し落ち着いたので、ワタシはゼロに乗って農業区のお花畑へやって来た。辺り1面に色んな種類の花が咲き乱れている。


 花妖精のレベッカが近寄って来て、


「あなたは、たしかあかりだったわね。どお?とてもきれいでしょう。」


 レベッカは綺麗に咲いた花を自慢してくる。


「うん。とっても綺麗だよ。そして花妖精がこの前より増えている様にも見えるんだけど。」


「そうだよ。おはながふえたからね。あたらしくうまれたのよ。」


 でも、折角の綺麗な花も今は観賞位にしか役立たないね。


「ねえ、あかりからもらったたねは、みたことないはなをさかせるわよね。」


「それは異世界の種だからね。似た形をした花は有るかもしれないけど、この世界にはない花なのよ。」


「そうなの~。それじゃだいじにそだてるね。」


「うん。頑張ってね。」


 折角、農業区に来たので、レベッカと別れて、この前の砂糖と塩の話の経過を聞きに、ルクロイの所へ顔を出す。


 ゼロに乗って移動していると直ぐにルクロイが見つかった。


「どうもアカリさん。今日は良い天気ですね。」


「こんにちは。本当に春だよね~。」


「それで散歩ですか?」


「まあそうなんだけど、偶々農業区に来たから、ルクロイにこの前の、砂糖と塩のことを聞こうと思ったのよ。」


「砂糖は工業区の工場で、既にサトウキビから砂糖の加工が始まっています。とりあえず人が増えるまでは農業区のエルフを数人、交代で生産の担当をさせています。」


 砂糖が増えれば甘い物も増えるね。


「塩の方は、収穫祭が終わって直ぐにベイスさんがアルゴス港まで行き、塩工場の建物を建てました。」


 相変わらずベイスが優秀すぎるね。


「既に機材も運び入れて、ベイスの指導のもと人魚達が生産を開始させています。直ぐに砂糖との交易が始まるでしょう。」


「それじゃ砂糖と塩の件は全てが順調なのね。」


「お陰さまで、今のところは問題ありません。」


「後は現在の収穫物の量は足りてるの?」


「はい。余りにも収穫量が多すぎて、100名足らずの住民では、消費しきれないのが現状です。」


 それはそうだね。広大な土地に土の精霊が手伝えば、豊作間違い無いわけだからね。


「幸いにも、オリンピアにはシズクさんの魔法が掛かった倉庫があるので、腐らずにどんどん貯蓄出来る状態です。」


「まあ、腐らないのであれば、有って困る物でもないし、使い道が出来るまで、どんどん貯めましょう。」 


「そうですね。他の街や国と取引しても良いですしね。」


「まあ、そう言うことだね。」


 その後は少し世間話をしてルクロイと別れた。


 丁度、お花畑の見える場所で、ゼロとお昼御飯にしようと、芝生にマットを敷いて座る。


 魔法のポシェットから、エレナに出かける時に貰った、ゼロ用のビッグボアの生肉とワタシ用のサンドイッチを出して、それぞれ食べる。


 それぞれ食べ終わり、しばらくゼロのふさふさした白毛を撫でながら、花畑を飛んでいる妖精達を見てまったりしていると、シズクとライが空を飛んでやって来て、ワタシの前に降りたった。


「どうしたの?」


「何者かが姫様の張った結界に、触れた様なのです。おそらく魔物だと思うのですが。」


「それじゃワタシも見に行こうかな。」


「では、私に着いてきてください。」


 2人が空を飛んで行くのをゼロに乗って追いかけ、問題の結界の場所に着いた。


 そこには、傷だらけの大きな蜂が倒れていた。


「どういう状況なの?」


 状況が掴めず、シズクに尋ねる。


「どうも、鑑定によるとこの蜂の種族はクイーンビーという魔物ですね。」


「こいつは女王蜂だろ。恐らくこの季節だと、他の女王蜂に負けたんじゃねえか。」


 ライが意外に詳しい事を言う。


「女王蜂同士戦うのかね?」


「自然界ではそういう事もあるんじゃないか。」


「まだ生きていますね。必死に逃げていた為、結界が張られている事に気づかずに、触れてしまったのでしょう。」


「で、どうすんのこの蜂。」


「少し調べたいことがあるので、私に預からせてすださい。」


「ん。ワタシは良いけど。殺さないで花の密とか集めさせられないの?」


「この蜂は女王蜂です。花の蜜は集めないのではないでしょうか。」


 そっか、蜜は働き蜂が集めるんだね。


「ん。この蜂の事はシズクに全て任せるよ。」


 ワタシの必殺スキル全て任せるが発動した。


「はい、お任せを。直ぐに調べたいので、私はこれで失礼しますね。」


 そう言い、女王蜂にヒールを掛けてとりあえず傷を直すと、箱に納めて転移して行った。


「シズクに任せておけば、うまくやるでしょ。」


「そうだな。それじゃオレも行くぜ。」


 ライが飛んで帰って行った。


 ワタシも再びゼロに乗り、のんびりと春の陽気を楽しみながら、屋敷へ戻った。


 それから数日後、いつも通りゼロ達に枕がわりにされる中、目が覚める。しばらくの間もふもふしていると、赤ジャージを持ったシズクが転移してきた。


「姫様。おはようございます。」


 シズクから赤ジャージを受け取り着替える。


「ん、おはよう。」


「先日、捕獲したクイーンビーを調べて、解った事を報告します。」


「うん。実は気になっていたんだよね。」


「それでは少し長く成りますし、皆にも報告したいので朝食後にしましょう。」


「わかった。それじゃ行こう。」


 キッチンに向かうシズクの後を、トコトコと歩く。 


 キッチンに入ると、天使達が全員揃っていた。後サーシャだね。ドンベイ清酒を飲みながらワイワイしている。


 ドンベイ酒が出来てからは、彼らの飲みっぷりが半端ない様な気がするんだけど……。


「みんな、おはよう。」


「「「おはようございます。」」」


 ワタシはとりあえず、挨拶をしてから朝食を食べた。

 








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ