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40 テンタクルスと水の魔石

 (シズク)


 現在私は、姫様とは別行動でしています。少し前に巨大タコの体内にあった水の魔石を頂いて、それを調べています。


 何故かというと、この魔石を使って推進力をえて、船に使えればと思っているからですね。


 この魔石は、巨大タコと言うだけあって、非常に大きな魔石ですね。只、1つだけでは推進力が足りず、小型の船でさえ6個は必要だと考えてます。


 前に進むのに2個、後ろも2個、左右の僅かな動きの為に1個ずつ欲しいですね。


 残りの5個の魔石はどうするか、人魚族のマリンに相談したところ、巨大タコに似ているテンタクルスという魔物の体内に、これと同じくらいの大きさの水の魔石があるらしいのです。


 この魔物を5体倒して、5個の魔石を手に入れる事にしました。 

 

 そして、巨大タコは干からびて素材を持ち帰れなかったのですが、今回はワタシがしっかりテンタクルスの素材を持ち帰りましょう。


 さっそく、人魚族の住むアルゴス港に転移します。マリンを呼んでもらうと、すぐにやって来ました。


「やあ、シズク。今日はどうしたんだ。」 


「実は以前教えて頂いた、テンタクルスの体内にある水の魔石が必要でして。」

 

「テンタクルスなんて、巨大タコと変わらなく強いぞ。アタイらは奴には絶対に近付かないほどだ。」


「それは、私が倒しますので大丈夫です。人魚族の皆さんには、テンタクルスの現在の縄張りを教えて頂きたいのです。」


「丁度、ちょっと前にテンタクルスの群れを見たばかりだぜ。」


「では、その場所を教えてください。お礼は魔石以外のテンタクルスの素材4匹でどうですか?」


 マリンがすこし驚いてますね。


「おい。居場所を教えるだけで4匹もくれるのか?これで無理に冬の狩りをしなくて良くなるな。その話のったぜ。」


 そしてシズクはマリンに、テンタクルスを目撃した場所を教えてもらった。


「期待していてください。それでは後ほど。」


「おう、期待してるぜ。またな。」


 私はアルゴス港から、ディーネの湖に転移します。


「ディーネ、いますか?」


 すると湖の水が膨れ上がり、ディーネの姿になる。


「どうかしましたか?」


「海にいるテンタクルスという魔物の魔石を5個ほど欲しいのですが、水の精霊に探して貰いたいのです。生息する大体の場所は、人魚族に教えて頂きました。」


「私が探しましょう。で、その場所はどの辺りですか?」


 マリンに教えてもらったテンタクルスの場所をディーネに教えました。


「それでは、少しお待ちください。」


 そう言ってディーネは水の中に消えて行く。


 さて、待っている間、今までに解った事を確認しておきますか。


 水の魔石で推進力は確認出来てますが、問題になるのは、魔石にどうやってマナの補給をするかですね。


 水の精霊に直接マナを補給してもらえば簡単なのですが、このやり方は広められません。必ず精霊を悪用する輩がでてくるでしょう。


 それ以外となると、1つは転移石の時みたいに星脈からマナを補給するやり方ですね。しかし、これも先程と同じ理由で駄目です。

 

 後はドレインの逆のような魔法を新たに開発するか、誰にでも扱える魔道具を作る位しか無いですかね。


 などと、頭の中で考えていたらディーネから連絡が来ました。


 ―シズク、テンタクルスの群れを見つけました。丁度5匹います。―


 ―それは都合が良いですね。場所を教えてください。―


 ―アルゴス島から北に100キロほど行った所の深海にいます。―


 深海ですか。これは少々困りましたね。姫様に結界魔法を張って貰いますか。


 ―私が水の膜をシズクに張りましょう。そうすれば潜って行けますよ。―


 ―それは助かります。姫様に頼もうと思っていた所でしたよ。ディーネ、空から見える様にしてそこにいてもらえますか?―


 ―はい。ここでお待ちしております。―


 私は翼を使わずにフライの魔法で、ディーネのいる目的地まで飛んで来ると、ディーネに水の膜を張ってもらい、水の中に入ります。


 どんどん潜って行くと、テンタクルスが大岩の所に群れているのを見つけました。


 私は異空間から長い槍を5本だし、テンタクルス5体の頭めがけてに投げつけます。


 当然暴れまわっていますが5体を魔法で1ヶ所に集め、あらかじめマーキングしておいたアルゴス港の広場に5体ごと転移しました。


 テンタクルスは、頭に槍が刺さって陸に上げられてしまったので徐々に弱っていき、やがて動かなくなり息絶えます。


 テンタクルスの死体から5個の水の魔石を取り出して異空間にしまい、マリンのところまで行きます。


 そして私は異空間から4体を取り出して、マリンの前に置くと、


「シズクおまえ凄いな。アタイらは1体でも無理なのに、それを5体も倒してしまうとは。」


「約束ですので遠慮しないでもらってください。頭と魔石を取った穴以外は無傷ですので、大量の食材になるでしょう。」


「それじゃあ、遠慮なく頂くぞ。」


 そう言ってマリンは部下に合図をすると、数名でテンタクルスを海に引きずって行った。


「腐らないのですか?」


「海の底に保管する。あそこはかなり冷たいから大丈夫なんだ。」


「そうですか。それでは私はこれで失礼しますね。ディーネもありがとうございました。」


 いつの間にか戻って来ているディーネにもお礼を言って、私は研究所に戻りました。


「これで目的の1つである水の魔石6個集まりました。暫くはのんびり出来ますね。」

 

 しかし、現在の人族達の魔石の使い方が少し気になりますね。エルフ族は精霊に頼めそうですけど、ドンガは魔物から取ったら、使い捨てみたいな使い方をしていると言ってました。


 いずれは私自信、直接確認して見る必要がありそうですね。









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