26 樹海探索
(アカリ)
いつものように目が覚める。起きた気配に反応して、ゼロが枕がわりにしていたワタシの右腕から顔を上げたので、頭を撫でると、目を瞑り気持ち良さそうにする。
暫くそうしていると、着替えの赤ジャージを持って、シズクが転移して来る。
「姫様。おはようございます。」
「うん。おはよう。」
赤ジャージに着替えてから、部屋を出る。外で待っていたサーシャが合流して、キッチンに向かう。
キッチンに到着すると、全員揃っていた。
「みんな、おはよ~。」
「「「おはようございます。」」」
全員食事が終わると、シズクが立ち上がり、
「姫様、今日は転移先の調査の為に、私、サーシャ、レフィ、ベイスで行きます。私達の留守は、ライが守ります。」
「ん。その内ワタシも連れて行ってね。」
「それはもちろんです。その為の準備をしているのですから。」
そして解散した。今日はいつもついてくる、サーシャもいないのか。久しぶりに、農業区の様子でも見に行くとするか。
予定をたてると、エレナに、おにぎりを作って貰い、魔法のポシェットにしまうと、ワタシは屋敷を出発した。
(シズク)
姫様はおにぎりをセレナから、受けとると、屋敷の外にお出掛けになりました。何かご予定を立てたのででしょう。
「それではライ、後を頼みましよ。」
「ああ、任せておけ。」
サーシャとレフィが私の近くに来ます。そして転移魔法を唱えて、一瞬で景色が代わり、湖の前へ飛びました。
「へぇ、ここがパルテア王国かぁ。と言っても、森の中だけど。」
湖から、昨日の水の上位精霊が現れる。
「今日は、大勢お越しですね。私は、この湖に住む精霊です。よろしく。」
「こんな山奥に上位精霊様が、おいでになるなんて。」
サーシャは、驚いてますね。普通の精霊は、星脈の近くにいるか、人の大勢いる場所にいることが多いですからね。これには理由があり、前者が精霊は濃いマナを好むからで、後者が、魔素をマナに変えるため、魔素の多い場所に集まる為ですね。
「では、ベイス。さっそく小屋を作って下さい。用がすみ次第、撤去するので忘れずに。」
「ふむ。それじゃ準備するかのう。」
土の精霊に、手伝って貰うのでしょう。
「さて、小屋のことはベイスに任せて、私達は周辺の探索をしましょうか。」
「はい。」
「よし、行こう。」
「昨日、周辺を少し探索したのですが、サーベルタイガーと言う魔物が出ました。強さはダークベアーぐらいでしょう。」
サーシャが何やら驚いている。
「ちょっと待ってください。サーベルタイガーの強さは解りませんが、ダークベアーは、エルフの戦士5人で、なんとか倒せるレベルの魔物ですよ。」
「その前にサーシャ。姫様はともかく、私達に敬語は不要です。」
「ありがとう、助かるわ。実は、堅苦しいのは苦手なのよ。」
「わたしも駄目。敬語は、必要な時以外は使わないの。」
レフィとサーシャは、意外に気が合いそうですね。
「ダークベアーは、ライやレフィに、訓練をつけてもらったエルフ達なら、倒せるのではないですか?」
「そうだね。頭を打撃か魔法で、破壊する手段があれば良いので、今のエルフ達なら可能でしょう。」
暫く、樹海をさ迷っていると、木に、3メートルほどの蛇が巻き付いているのを発見した。
「鑑定結果は、ウィンドスネークと言う魔物ですね。頭に毒があり、食べられそうにないですが、それ以外は食べられそうです。」
それを聴くと、レフィがやる気を出す。
「よし、私に任せなさい。」
頭は食えないと聞くと、レフィは、ファイアボールで頭を焼き尽くしてます。流石の蛇も、頭をなくしては生きていけず、息絶えました。
レフィは、ウォータボールで火を消して、3メートルもあるウィンドスネークを、魔法袋にしまっている。そして彼女は上機嫌に、
「蛇のお肉は、お酒のつまみに成りそうだね。」
そう言うと彼女は、次の獲物を求めて歩きだします。探査魔法を唱え、反応があった場所に、蜥蜴の魔物が姿を現しました。
「鑑定結果は、アースリザードと言う魔物ですね。特に毒はないみたいです。今度は、私が倒しましょう。」
私は、風魔法のウィンドカッターで首を落としました。固そうな鱗も意味がないですね。
アースリザードの死体は、レフィに任せましょうか。鼻歌を歌いながら魔法袋に しまっています。彼女はすっかり食いしん坊キャラが定着していますね。
探査魔法を唱えると、近くにまたアースリザードの反応があるので、次はサーシャに任せてみましょうか。
「サーシャ、今度は貴方にアースリザードの相手をお願いしましょう。」




