13 もふもふ
基本昼食は、個人の自由にしているので、今日はキッチンに、ワタシ達以外誰も来ていなかった。
エレナが作ってくれた試作の、いのししの肉を使っての丼もの、その名もいの丼を食べた。
「お嬢様、いの丼はいかがでしたか?」
厨房から出てきた、エレナが聞いてくる。
「ごちそうさま。いのししの肉は、揚げても美味しいね。絶品だったよ、また作ってね。」
「かしこまりました。」
そういってエレナは、厨房に戻って行った。
さて、今日の午後の予定を考えてみる。
「午後は、もふもふで始まり、もふもふで終わろう。」
「かしこまりました。私は別件があるので失礼しますね。」
「うん、了解。」
ワタシに了承を得ると、シズクはどこかに転移した。
精霊以外で、初めての現地の住民、ゼロの家族とスキンシップをするため、1人で庭に向かう。
一人と言っても、聖域内では常に精霊達が、ワタシの周りをぷかぷか、漂っているんだけどね。
どうやらまだ、ゼロ達は散歩から帰って来てないようなので、世界樹のようすを確認する。
トコトコ歩いて、前まで来て世界樹を見ると、植えた時と変わらず、大きさは2メートル位だった。
その周辺を無数に各属性の精霊たちが、ぷかぷかと漂っている。世界樹を見守っているのだろう。
次に、隣の聖なる炎を見る。綺麗な赤い炎に、火の精霊たちが群がっている。
どちらも、問題ない事を確認していると、ゼロ達が散歩から帰って来た。
ワタシのことを確認すると、イチとイチ子が、走り寄って来たので、両腕で2匹を抱っこする。
「みんな、お帰り~、どうだった?」
―ただいま神様、さすが聖域だな。どこも精霊であふれていて、凄く驚いた―
ワタシは両腕のもふもふを、十分堪能したので下におろして、さっきふと思いついた、フライングディスクを召喚して、空に向かっておもいっきり投げた。
反応したのは、ゼロ子だった。素早く走ると、落ちる前に口で、ジャンピングキャッチした。
ゼロ子は口に咥えて戻って来ると、しっぽをはち切れんばかりに振り、褒めてオーラを出す。
ワタシはディスクを受け取ると、ふさふさな黒毛を、わしゃわしゃして褒める。
「このディスクを今のゼロ子見たいに、一番最初にキャッチする遊びなんだよ。それじゃ次行くよ~」
もう一度ディスクを投げる。今度は、ゼロの反応がいい。そのすぐ後をゼロ子が、だいぶ遅れて
子供達が、よたよた走っている。まだ子供達には早いね。
ゼロがキャッチして戻って来る。ゼロ子のように褒めてオーラが出てるので、ふさふさな白い毛を、わしゃわしゃして、褒める。
その後、ワタシの腕が上がらなくなるまで、続けた。ゼロ達の体力をなめてたね。
庭の芝生で、4匹に囲まれ、もふもふしながら寝そべっていると、セバス、エレナ、アンズが、屋敷から出てきて、夕食のバーベキューの準備をし始める。
と言っても、魔法袋から出すだけなので、すぐセッティングが終了し、セバスがワタシを呼びに来た。
「準備が整いましたので、こちらにお越しください。」
「うん、それじゃみんな行こうか。」
ゼロ達とテーブルに向かうと、いつの間にか、みんな集合していた。
「それじゃ、みんな食べようか。いただきます。」
「「「いただきます。」」」
大量の、いのししとダークベアーの肉が、テーブルに置かれている。鉄板は2つあり、焼くのはメイドのエレナとアンズが、それぞれ受け持っている。もちろんワタシは、食べる専門だ。
ゼロ達は、生のいのししとダークベアーの肉が、地面に置かれて既に群がって食べている。
「焼けた肉から、どんどん食べてください。」
いのししの肉は食べたけど、ダークベアーの肉はまだだったので、そちらからいただく。肉の感想はいのししの肉より癖があって、歯応えもある。勿論、美味しいよ。
肉ばかり食べていたら、シズクに注意されたので野菜も食べる。勿論、お酒もいただいているよ。
そして大量にあった肉は、瞬く間になくなって、バーベキューはお開きになった。
片付けはメイドにまかせて、ワタシは部屋に戻った。なぜだか後ろを、ゼロ達が着いて来ているんだけどね。
部屋に入るといつものごとく、精霊達が集まり、トランプをしている。
ベッドに入ると、ゼロ達4匹も一緒に入って来る。そしてもふもふしているうちに、いつの間にか眠っていた。




