第六話 神の世界
昨日は投稿できずすみませんでした。
気づくと俺は見知らぬ所に立っていた。
そこは、左右上下どこを見ても真っ白な空間だった。
頭の処理が追いつかない。
いくら考えてもわからないので、寝ることにした。
「おやすみなさい」
「起きてください、ヒノワソウジ様」
眠りにつこうとしたが、どこからともなく聞こえた声により、起きることを余儀なくされた。
再び周囲を見渡した。
だがどこにも人の姿がなかった。
「誰ですか? 人の名前を呼んどいて、姿を見せないなんて、何様のつもりですか?」
「それもそうですね、すみませんが、少しまっていただけますか?」
待つのは構わんが、呼んどいて、相手を待たせるってどお言う神経してんだよ。
心の中で悪態をついていると、目の前に光の柱が現れた。
光の柱は、徐々に弱まって行き、それにつれ、中から一つの姿があらわになって来た。
「お待たせしてすみませんでした」
そこには、とても可愛いらしい女の子がいた。
その姿は、とても幼く、膝まで届く長い白髪が特徴的だった。
だが、一つ許せない事があった。
「ふざけるなよ‼︎」
「ひっ、なんで怒っておられるですか?」
なんでって、こう言う、異世界もので一番やってはならない事を彼女はやってしまった。
それは、
「あんた、アリシアとキャラが被ってんだよ‼︎ 幼女系ヒロインはもう十分なんだよ‼︎」
「えぇ、そんな事私に言われても困りますよ⁉︎」
そう、彼女はアリシアとキャラが被っているのである。
見た目の幼さも、お淑やかな喋り方もそっくりだ。
いや、喋り方は違うか。
「でっ、なんですか? これが夢なのは分かってんですから、要件だけ言ってもらえますか?」
「えっよくここが、夢の世界だと分かりましたね」
いやだって、ベットに上に倒れたまでの記憶はあるし。
一日でそお何度も、異世界召喚される訳ないでしょ?
だから消去法で、ここは夢の世界になる訳だが。
最初にも言ったけど、夢の世界なら登場ヒロインぐらい、俺の好みにして欲しいもんだ。
はぁ、速くこの夢醒めないかなぁ。
そんな事を考えていると。
「ですがここは、ヒノワソウジ様がおっしゃられた、夢の世界であり夢の世界ではない所です」
「えっ、何? 哲学?」
夢であって、夢でないってどお言うことよ。
何この夢で死ぬと、リアルでも死ぬの?何それ怖い。
「えっと、困ってらっしゃるので詳しく説明させていただくと、ここは、神の世界です」
余計分からなくなった。
えっ何あの子、今、神の世界っていたの? 痛い子なの?
「ごめん、余計分からなくなったんだけど? つまり、君は痛い子ってことでいいの?」
「なんでそうなるですか⁉︎」
「そりゃあ、いきなり神の世界だの、言われてもねぇ」
「それも、そうですね、すみませんでした、説明を端折り過ぎましたね」
女の子は一人納得していた。
「それでは、説明の続きなんですが、ここは神の世界であり、私はこの神の世界、管理者の一人であり、生を司る神、フェルト・ラングルスと言います。下界の者達には、フェルト神と呼ばれているので、気安くフェルトと及びください、こちらもソウジと呼ばせてもらいますね」
一つ分かった。
やっぱり痛い子だ。
「それでソウジを、この世界に呼んだ理由なのですが」
「それはもういいので、返してもらえませんか?」
「えっ、でもまだお話が終わってませんが」
「いや、聞くだけ無駄だと思うので、では」
短く挨拶をし、自称神様に背を向け歩き出した。
適当に歩けば帰れるだろう。
するとフェルトは焦り出した。
「まってくださいソウジ、あなたにしか頼めないことがあるんです」
俺は無視して歩き続けたがっ、次に言われたら言葉を聞いてしまったら、脚を止めるしかなかった。
俺は自称神を名乗るフェルトを威嚇するような顔で、振り向いた。
「テメェ、いまなんつった」
「怒るのも、当然ですが、私は真実を述べたまでです」
「もう一度、言ってみろ」
「えぇ、何度でも言います」
なるべく、ドスをきかせて喋ってみたが、フェルトは恐れることなく、続けてきた。
「ソウジは、二日以内に姫様達によって、なんらかの方法で、殺されます」
「いくら夢でも、言っていいことと悪りぃことがあんだぞ、少なくとも、テメェは俺に衣食住を与えてくれた、美しい女神のグリシア様を侮辱した」
フェルトは平然な顔でこちらから一切目を離さなかった。
「信じられないのでしたら、これをご覧ください」
すると、フェルトの目の前のに一つの水晶が現れた。
そしてその水晶を持ったままこちらに歩みよってき、目の前まで来ると、水晶をこちらに差し出してきた。
それを受け取り、水晶を見ると、そこには長い机と、そこで食事を取る、三人の人影があった。
その人影の内、二つは見知った者達だった。
「グリシア様とアリシアか? とっなると、あの小太りの男は、王様か?」
フェルトは静かに頷いた。
水晶からは、声も聞くことが出来た。
俺は水晶を見続けることにした。
そしてその会話の内容は、信じがたいものだった。
「また、勇者召喚に失敗したのか?」
小太りの男が気になることを言った。
またと、またと言ったのだ。
つまり俺以外にも、この世界に呼ばれた者がいるのか。
考えている間も会話は進んで言った。
「そうよあなた、今回も失敗だったは」
「全く、他の国に対する牽制にでもなるかと思って、勇者召喚を行なってみれば、失敗続きときた。これでは他国の笑い者ではないか。」
小太りの男は、強く机を叩き、怒りをあらわにしていた。
なるほど、俺を呼んだのは、魔王退治じゃなく、他国の牽制に使うためか。
「して、アリシア今回はどお処分するつもりだ?」
「えぇ、あいつには散々バカにされたので、事故に見せかけて、なるべく酷い殺し方をしてやりますわ」
マジかよ、これが本当なら俺は本当に殺されるかもしれない。
「そうか、ならば良い。
全く、勇者召喚もタダでは無いのに、こお何回も失敗しては、資源が尽きてしまうは!」
「あなた、それなら作らせればいいのでは、所詮奴らは、道具に過ぎないのですから」
「それもそうだな、ハハハッハッハッハッ」
「フフフ」
「ハハハ」
三人は笑い出した。
胸糞が悪い物を見せられ。
俺は持っていた水晶を手放した。
水晶は地面にぶつかり、粉々に砕け散り、光の粉となり消えていった。
「マジっかよ」
俺は前に佇む、フェルトに顔を向けた。
フェルトもこちらを見つめ。
「これはいま起こっていることです」
「信じろってのか? こんなんを? ふざけんな、俺は信じねぇぞ⁉︎」
「信じてください」
フェルトは力強い目でこちらを見続けた。
この目は、嘘言ってる奴の目じゃないのは分かったが。
だが今見たものは、とても信じられる物じゃなかった。
「信じられないかも知れませんが、これが事実です。それでも信じられないのなら、あなた自身の目で確かめてください」
確かめろたって、どうすればいいんだよ。
「どうやって?」
「その方法を今からソウジに差し上げます」
「えっ?」
方法ってなんだよって言おうとしたが、それを言う前に、フェルトが口を開いた。
「そろそろ時間ですね。すみませんが、続きはソウジが目覚めてからにしましょう。」
「ちょっ、待てよ」
「起きたら、人払いをして、一人になってからこお言ってください。「神託開始」と、では時間です」
「まっ、待てよ」
フェルトを掴もうとしたが。
それは叶わなかった。
急に視界が歪み。
周囲は真っ黒に染まった。
そして、足場も消え、浮遊感を味わいながら、先の分からない奈落に落ちていった。
これからの投稿は2日に一回になるかもしれません




