第41話 王達の場3
俺はエルスを見据えながら。
「なぜこのサンドイッチに毒が入っていると、グリシア様は言ったのでしょか?」
「そっ、それは、きっとソウジ君が何か仕込んでいるかと警戒しての事じゃないのか⁉︎」
焦っているのか、どんどん墓穴を掘っていた。
「それはつまり俺が信用出来ないって事ですよね?
それに俺は両方のサンドイッチを食べて見せましたよ。
それなのに食べずに、毒が入っているなんて普通は考えませんよね?
つまりだ、テメェ等は、俺の昼食に毒が仕込まれていた事を知ってたんじゃねぇのか? あぁ?
これじゃあ、奴らが言ってた事に信憑性がますなぁ〜。
そこんとこ、どうなのよ、お、お、さ、ま」
焦りの色を隠しきれていないエルスは苦し紛れに。
「ちっ、違うんだソウジ君‼︎ これには訳があるんだ‼︎ そっ! そうだ、グリシアは呪いでサンドイッチが食べれないんだ!」
うわぁ〜、苦しすぎる。
そんな言い分が通る訳もなく。
「エルスさんよぉ〜、そんな、サンドイッチを食べる事の出来ない、呪いなんて笑いもんだ。
それに、そんな苦しい言い訳をしなくたって、俺は別に怒っている訳じゃ無いんですよ。
だって俺が来てからでしょ?
おかしな事が起こり出したのは?
それで俺の事が恐ろしくなっての行動なんでしょ? なら仕方ないですよ、現に俺があんたの立場でも同じ事をするでしょうし」
「そっそうなんだ! 君が来てからおかしなことばかり起きているんだ! だから仕方なく‼︎」
とエルスは俺の発言に乗っかるように理由を言い出した。
「やっぱりそうでしたか、すみません、実はそれ、本当に俺の所為なんです。
まぁ、簡単に言いますと、俺にも呪いがありまして、詳しくは言えませんが、俺の近くにいすぎると、何らかの不幸が襲ってくるんです。
それのせいで、皆さんに何らかの影響が出たんだと思います。
俺も、その事に気づいたのが、前の世界のスキルが使える事に気付いた時でして、本当にすみません」
俺は頭を下げた。
が反省は一切してない。
そして頭を上げ本題に入る事にした。
「ですが、エルスさんも嘘を言いましたよね。
今回の件には関わっていないと断言したのに、結局は関わっていましたよね?」
「グッ、そっ、それは・・・」
言葉が見つからないようなので、こちらも本命の提案を出す事にした。
「否定はしないんですね。
なら、すみませんが俺はあなた達と共に入る事は出来ません。
ですが、俺の提案を全て呑んでいただけたら、今回の事は水に流したいと思っています」
それを聞いたエルスは顔を上げ「それは何だ」と勢いよく食いついて来たので、提案を話す事にした。
「ではまず一つ目です。
一つ目は、この王宮にある宝物庫から、武器をいくつか頂戴します。
二つ目は、二度と俺の命を狙わない事。
そして最後が、俺のこの国での自由な行動の権利です。
そしてこれらの条件を、契約書で、こちらではギアスと言う様ですが、それで約束していただきたい。
当然、そちらにも特が無ければいけないので、そちらに関しては、まず、俺があなた達の命を狙わない。
次になんですけど、それは、最後に言った、自由な行動の事で、この国から出てはならないのと、一年を超えたら、自由な行動は終わり、そちらの命令に従うと言うのでどうでしょか?」
エルスは少し考える様な動作をし、近くにいたメイドを呼び何かを取ってくる様に命じていた。
「分かった、こちらもそちらの要求を呑もう。
なので今、メイドにギアスを取りに行ってもらっているので、しばらく待ってもらえるか?」
それを了承すると、俺はいつもの席について、メイドが戻ってくるのを待った。
遅くなってすみません。
しばらく、不定期投稿になります。
本当に申し訳ございません。




