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村人勇者の英雄譚  作者: ワカメ
一章 王国生活
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第十八話 昼食の席で

長らく投稿出来ず申し訳ございませんでした。

今日からまた投稿していきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。

 資料館を後にした俺は、フィリスの提案によって再び食卓の席についていた。

 資料館を出た時に、ちょうど昼食の時間だったらしく、王宮案内を打ち切り、昼食をとる事にしたのだが、この場にエルスの姿は無く、そのためギブルの姿も無く、なぜかエミュまでこの場にいなかった。

 せっかくこの王宮で、トップの力を奪う事が出来ると思ったのに残念だ。

 だが、リンスさんの事があった後なので、悪か解らない女性からスキルを奪うのは気がひける。

 気がつくと目の前には、食事が並べられていた。


「では、いただきましょうか」


 みんなを代表して、グリシアが食事のあいさつをとった。

 それにしたがい、俺も食事をとる事にした。

 しばらくの間食事を楽しみ、話題を振ることにした。


「昼食にエルスさんはいないんですね、それにエミュさんも」


 グリシアは手を止め、答えてくれた。


「エルスは仕事のため自室で食事をとっております。

 エミュは、この時間は、修道院で魔法の講師をしていますので、昼はそちらでとっています」


 なるほど、そお言うことかと、一人納得し食事を続けようとしたが、他にもグリシアが言いたそうにしていたので手を止めグリシアを見た。


「ソウジ様にお伝えしたい事がありますので、食後に少し残ってもらってもよろしいでしょうか?」


 俺は静かに、首を縦に振り、食事に戻った。

 そして、食事は終わり、約束通り俺はその場にとどまっていた。

 俺の前に紅茶? 見たいな飲み物が目の前に置かれ、それを確認したグリシアが口を開いた。


「では、ソウジ様に伝えなければならない事なのですが、それは、大変失礼なのですが、明日の魔物討伐に参加してもらえませんか?」


 ここで仕掛けて来たか。

 俺は冷静に返答した。


「それは、俺に死ねって言ってるんですか?」


 なるべくカマをかけて言って見たが、相手も馴れているのだろう、動じる事なく返答を返した。


「いえ、そうでは無く、ステータスには、記載されていない何かしらのスキルがあるかもしれませんので、その確認を込めて明日の魔物討伐に参加していただきたいのです。

 それに、対処の魔物は最弱のゴブリンですし、我が国の王国騎士団がついていくので、ソウジ様の身の安全は保証します」


「少し考えさせてください」


 俺は考える、そぶりを見せ、うつむきながら、憑依を発動した。

 対象はもちろん、グリシアである。

 そしてもう馴れた暗転から目を開け、ウィンドウを開いた。


 名前〈グリシア・セシル(憑依)〉

 年齢〈36〉

 性別〈女〉


 職業〈王族〉LV18

 体力〈6450〉

 魔力〈650〉

 力〈85〉・俊敏〈65〉・運〈356〉

 〈スキル〉

 〈経験値獲得量上昇〉〈全能力上昇〉LV3〈威圧〉LV7〈拷問術〉LV8


 そしてスキルをすべて選択し、記憶閲覧を押した。

 今回見る記憶は、朝食後からにした。

 そこにはでは、予想どうりの会話が行われていた。


「全く無能の癖に態度だけはでかくしよって、奴にはさっさと消えてもらうとしよう」

「でもあなた、どうやってあいつを殺すつもりなの? また拷問で痛ぶってから殺すのは嫌よ、だってあいつの苦しむ声なんて聞いたら、こっちの方が滅入ってしまうは」

「私も、お母様の意見に賛成よ」


 ほんと見てるだけで胸糞が悪くなれる、クソみたいな家族だな。


「そうだな、では、魔物討伐に向かったがそこで事故が起こった事にするのはどうかな?」

「確かにそれなら、国民に対しても示しが付くわね」

「でもお父様、あいつは意外にしぶとそうなところがあるから、念には念を入れて影の騎士団を使うのはどうかしら?」


 影の騎士団?

 知らない言葉が出て来たが、会話が進んでいくのでそちらに集中した。


「そうだな、アリシアの言う通り影の騎士団も動かそう、それに加えて、明日の討伐時間に、発症するよう調整された、毒入り紅茶でも飲ませておくか」

「それは名案ね、ならそれは私がやらせてもらうは、あいつ私の言う事ならなんでもききそうなのでね」


 それって、さっきの紅茶のことか。

 まだ飲んで無くて良かった、この場で一つ命の危機を脱する事が出来た。


「では、あいつにへの説明も頼めるか?」

「えぇ、任せてあなた」


 ここまで見て、記憶閲覧を終了した。

 そしてそのまま、自分の体に戻り、何と返答するか考えた。

 本来ならこの場で断るのが普通の回答かも知れないが、俺は。


「そうですね、安全が保証されているので、行かせてもらいます」


 そお答えたのには理由がある。

 それは、もし断ったとしても、その後何らかの方法で殺される可能性があり、もしいつ来るか分からない暗殺なんてされたら、打つ手がない。

 だが今回は、時間などが分かっているため対策もしやすいうえ、そのことを利用する事が出来るからだ。


「そうですか、それは良かったです」


 グリシアは嬉しそうにしていた。

 多分それは、思い通りに俺が動いたと思っているからだろうが、俺は今回の件を逆に利用させてもらうつもりだ。

 そのための、作戦を考えていると。


「あんたにしては、勇気のある回答じゃない」

「あっ、居たんだアリシア、ごめん全然気づかなかった」


 本当に気づかなかった。

 またギャアギャア騒ぎ出したアリシアを一瞥し、だんだんアリシアが空気になって来たなと思いながら、席を立った。


「あら、まだ紅茶に口をつけていないようですが?」


 と訪ねられたが、毒入りと知って飲むバカはいない。


「すみません、俺の国では紅茶には毒が入っていると言われているので飲むことが出来ないんです。

 せっかく用意して頂いたのに申し訳ございません」


 俺はなるべく丁寧な口調で、なおかつカマもかけたが、グリシアは今回も表情を崩さず。


「そうですか、では今度からは気おつけさせていただきますね」


 それに簡単にお礼を言い、食堂を出た。

久し振りの投稿なので、誤字などのミスがあるかも知れませんので、見つけた方は、教えてもらえると幸いです。

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