第十五話 スキル確認
しばらくお湯に身をまかせ、心身共に癒されたところで、スキル確認をすることにした。
「ステータスオープン」
小声でお決まりの言葉を唱えると、もお見慣れたウィンドウが表示された。
名前〈日丿輪 総司〉
年齢〈18〉
性別〈男〉
職業〈村人〉LV1
体力〈1000〉
魔力〈0〉
力〈34〉・俊敏〈45〉・運〈10〉
〈スキル〉
〈言語理解〉〈文字理解〉〈神託〉LV1〈家事〉LV5〈料理〉LV4〈短剣〉LV4〈回復魔法〉LV2〈毒殺術〉LV3〈経験値獲得量上昇〉〈全能力上昇〉LV1〈拷問術〉LV6
〈エクストラスキル〉
〈憑依〉LV1
スキルが増えていたので、確認していくことにした。
家事と料理の違いってなんだろう?
家事の中に料理も含まれてても良いと思うけどなぁ? と考えていたが、戦闘に関係ないのでスルーすることにし、短剣術から見ていくことにした。
〈短剣術〉LV4
説明〈短剣の熟練度であり、レベル上昇により、威力が上昇。
また特定のレベルで、限定技を習得する〉
限定技
LV4〈刺突〉
説明〈脅威的な跳躍で、一気に敵の懐に飛び込み、短剣を突き刺す(跳躍速度は敏捷により向上する)〉
LV7〈???〉
LV10〈???〉
なるほどね、簡単に言ったら、SA◯みたいな物ねっと簡単に解釈して、次に行くことにした。
〈回復魔法〉LV2
説明〈レベル上昇により、新たな魔法が発動し、消費魔力が減少する〉
LV1 〈ヒール〉
説明〈自分以外の他者の傷を癒す〉
LV4〈???〉
LV6〈???〉
LV8〈???〉
LV10〈???〉
どこにも、発動のための詠唱がなかったのが気になったが、夜にフェルトに聞くことにして次に行くことにしたが。
「これ、出来れば見たくないなぁ〜」
確認しようとした手がどうしても止まってしまう。
毒殺なんて誰だって見たくないものだ。
だが、見ないことには始まら無いので、嫌々ながらも確認する事にした。
〈毒殺術〉LV3
説明〈さまざまな毒を利用して、他者を殺す事が出来る。
レベル上昇で、殺すタイミングもコントロールでき、また、同時に多数を殺す事も可能になる。
レベルは、実行回数と知識で上昇する〉
やっぱり見るんじゃなかったと後悔した。
レベルが実行回数と知識で上昇するなら、アシスが誰かを毒殺しのかと思ってしまう、当然、知識で得たものかもしれないが、どうしても、そお思う事が出来なかった。
テンションが下がってしまったが、次に行くことにした。
〈経験値獲得量上昇〉
説明〈獲得経験値が常時二倍になる〉
簡単な説明だが、十分チートな事が分かった。
〈全能力上昇〉LV1
説明〈発動してから十分間(時間はレベルが上がる毎に上昇)体力・魔力・力・敏捷・運のステータスが、二倍になる(レベルにより上昇)〉
チートすぎて笑えない。
王族ってこんなチートスキルばっかしか、持ってないのか⁉︎
と心の中で軽くキレてしまったが、一番の問題はこの後のスキルだった。
毒殺を見た後だと、拷問も良いものじゃないのが分かるが、使えるかもと薄い希望を信じ、見て見た。
〈拷問術〉LV6
説明〈対象を殺さず傷け続け目的の情報を聞き出す(成功率はレベルが上がる毎に上昇)
また、ただの快楽としても使用可能〉
最初は使えるかもと思ったが、最後の一行を見てしまったら使う気がなくなってしまった。
それと、アリシアのことだ、きっと快楽目的で使っていると確信できる。
俺の中でどんどん王族のイメージが下がっていく。
「いちお、全部のスキルも確認したしそろそろ出ますか」
独り言を呟きながら出口に向かった。
そして、出口を抜け、脱衣所に入った時に思い出したが、俺の服メイドさん達が持っていくて言っていたことを。
まずい、すごくまずい、このままだとここから一歩も出ることができない。
どうする、どうすれば?
そこで思い出した、アシスかフィリスが外に待っていることを。
「アシスさんか、フィリスさん! そこにいますか⁉︎ いるなら来てください‼︎」
「分かりました、失礼しますね」
返事はすぐに返って来た。
助かったと思ったのも、つかの間だった。
フィリスさんが脱衣所に脚を踏み入れ、こちらを見ると、表情を引きつらせて立ち止まった。
俺はそれに気づかず本題を話すことにした。
「あの服がないので、何か着るものを持って来てくれませんか?」
フィリスさんは、表情を引きつらせたまま。
「それは分かりましたが、やっぱり、他者に裸を見せる特殊な性癖をお持ちでしたか」
そんなことを言われ、あらためて自分の体を見て見ると、一糸纏わず、生まれたままの姿であった。
「ちゃっ、ちゃうんです」
とっさに、否定の言葉が出たが、フィリスは優しい目で、「性癖は人それぞれですので、気にしないでください」と優しく言われ余計傷ついた。
「では、御召し物をお持ちしますね」
それを言うと、フィリスは身を翻し、出ていた。
そしてこの日から、本当に俺は、歩くわいせつ物と影で呼ばれるようになった。




