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月が出たら謎は解ける  作者: 迎 カズ紀
俺が片丘さんと桜に会った日
10/60

結末:契約

 助手。……助手?

「な、なんでそんなことになるんですか」

「今回の依頼でわかったの。私たちには人間が必要なのよ。妖魔の私たちにはわからないことがあるとわかったの」

「俺も朔がいてくれると心強いな」

「桜まで……。む、無理ですよ」

「いいえ、断ることは許さない」

 ダメだ、これはヤバイ状況だ。

 逃げようと立ち上がろうとしたが足が動かない。ついでに目線も片丘さんに固定されてしまっている。くそ、片丘さんのせいか!

「私の足も、耳も、目も、狭い世界しか理解できない片方たかおかだけでは足りないの。両方そろって、私はようやく完全な探偵になれる」

「そんなの、俺にメリットがない」

 それもそうね、と彼女は言った。しかしすぐに意地の悪い微笑みを浮かべる。

「あなたの願いを叶えてあげる。妖魔らしいでしょ?」

 あなたの願いを叶えてあげる。

 それは、本当なのか……?

「なんでも、いいんですか」

「ええ。なんでも」

「……わかりました、いいですよ」

 なんでも叶うのなら、なってもいい。いいさ、なってやるよ。

 桜が安心したように笑ったのが横目で見えた。


「あ、助手をやめるという願いはなしね」

 ……ちくしょう。

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