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第一章 死神からの挑戦状(三)

死神は、床に丸くなって、ペタペタとパンフレットのようなもの―広告が何枚か仮止めされた薄い小冊子―を(じか)に並べ始めた。



「なんだこれは」



「はい。お客様のような方が稀にいらっしゃいまして、公にはしておりませんが、つい最近、うちもサービス展開をはじめたところなんですよ。ええ。

この世の心残りを晴らすには、どれも打ってつけのプランとなっております。さあ、さ、御覧になってください」



なになに。興味本位から目についたパンフを一冊拾い上げる。



『男は黙って!一夜限りのハーレム混浴温泉』



胸のときめきを思い出す響きだ。



「ああ。お客様、そちらは、男性専用の企画になります。お嬢様には、こちらなんて、いかがでしょう」



死神が声高々に、掲げるパンフの見出しはこうだった。



『銀河の果てまで突き上げて!逆ハー列車空の旅』



「こちら、一番人気のプランになりまして、ロマンチックな夜空に色とりどりのホストたちの濡れ場が見事にマッチすると評ば…ん…お客様?」



誰が野郎どもに囲まれて人生最期の時間を過ごしたいかよ。まあ、さらさら、死んでやるつもりはないがな。



「断る」






『あんさん、それはいただけませんな』



一ミリの可愛げのないおっさんの声。どこだ。



とつぜん、死神女の胸の頭頂部からスティック状に衣服が盛り上がった。ふがっ。

今度は、服の中でドッジボールでもはじまったのか、縦横無尽に膨らみが躍り散らかしている。


困り顔の彼女に気を取られて油断したか。


何かが死神のローブの襟首をすり抜け、俺の頭上目がけて飛び出してきた!

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