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第三章 one's stage(五)

……悪魔バフォメット?


確か、名前は、黒柳木貴志くろやぎきし。学院の守り神を狙う組織“カミサマ”の一味だ。




そうか!俺たちは、とんでもない勘違いをしていた。あの予告状を出したのは、やはり、まみりんではなかった!



【西の舞台】→

西洋将棋、つまり、チェスのことだ


【16番目の女王】→

チェスには、16の持ち駒があって、クイーンは、そのうちのひとつ。乙女の像は、学院の女キングとでも、しゃれこんだつもりか


【白の騎士を喰らう者】→

チェスは白黒に分かれて対決するもの。黒柳木“貴志”が、白の駒を取るという、いわば勝利宣言





《“カミサマ”の刺客・バフォメットが学院から乙女の守り神を奪うために参上する》





腹抱えて笑われている気分だ。こんな言葉遊びに振り回されていたとは。




「どうだ、伝説の魔女さんとやら、12年ぶりに見る世界は」


バフォメットは、ステージ上空から、まっすぐまみりんを見下ろした。


「黒柳木と言ったな。もう少しマシな顔をしていたように思ったが、悪魔も歳には勝てないらしい」


ふたりは、知り合いなのか。


(ほうき)になって、男に跨れるうちに、しおらしくなるかと思ったが、相変わらずだな」


「貴志くん!野蛮なことはやめて」


瑞木先生が立ち上がりバフォメットに懇願するような目を投げかける。


「何だ、あんた」


悪魔の吐き捨てた言葉に、先生と魔女の少女が凍りつくのが分かった。


三人の間には、何かある。ものの30秒ほどで、舞台を渦巻く風向きが目まぐるしい勢いで変わりはじめた。



「ああ。そうか。悪く思うなよ、お姉さん。俺、綺麗好きなもんでね。綻びた雑巾をいつまでも記憶の中においておく趣味はないんだ。わかるだろう」



何この山羊。何なのこの山羊。



「今日は、あんたじゃなくて、この女に用がある」



黒柳木の切れ長の目が、俺を貫いた。



「“乙女の守り神”を奪いに来たってか」


俺は、力の限り息巻いて答える。


「話が早くていいね。おっと、ピンクの立てロールはよせよ、せっかくのブロンド女が台無しだろう」


こいつだな。俺が保健室で目覚める前に遭遇したという敵。気を抜けない相手であることに違いない。



「黙れ。俺は、同じ男として、お前を許せん!」


「は?俺ね、そーゆう女、大嫌いなの。女は女らしく男に媚び売ってりゃいいんだよ」


「……ふざけろ」


ありえねぇ。なんか、マジありえねぇ。




バフォメットは、天空に顎を突きだし、そして、悪魔の遠吠えを校内中に轟かせた。



『カミニ、ササゲヨ』




次々と、生徒たちから表情が消えていく。いや、生徒だけじゃない。グランドに集まった講師、主賓、そして、瑞木先生も例外ではなかった。


彼女のステッキが俺の右脇を掠める。くっ。先生や、秀くん相手に何ができる。身をかわすことで精いっぱいだ。彼らは、砂糖に群がる蟻のように、ステージ上の俺を取り囲み夢中で襲い掛かってきた。




黒柳木貴志、こいつの得意とするもの、それは、催眠術。




なんとしたことだ。犯行予告のメールは他人を操って送ったものであったと、今の今までどうして気付かなかった。学院中が、すでに、こいつの支配化にあるということに、どうして気付かなかった。




誰かの肩の影から、黒柳木貴志が片頬を釣り上げるのが見えた。




――“悪魔”

スマフォぶっ壊れました。執筆中の文章、すべて飛びました。泣きたいです。ちなみに、当方、いつ電源が落ちてもいい状態にありますので、更新が途絶えましたら、ああ。とうとう来たか。と、察してくださいませ。アクセス・ブックマークありがとうございます。ネットに繋がる限り書き続けたいです。

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