ベンチにも入れない下手な人
光があれば影がある。
そう、たとえば戦闘アニメのヒーローが光だとしたら、敵役は影とか。ニュースのメインキャスターが光なら、そのキャスターが休んだ時のためのキャスターが影とか。部活で試合に出たり補欠としてベンチに入る人が光なら、応援するしか価値がない私は影とか。
部室でレギュラー同士が話してるのを聞いてても、それは感じる。
この前トイレで聞いてしまった、他の部のエースの子の言葉。
「応援席にずっと居る子っているよね。」と、誰か。
「ああ!いるいる。ベンチにも入れない下手な人。何年になってもそんな事やってたらその競技してる意味ないと思う。」と、エースの子。
「何それ。ひどっ。」
貴方のいう「ベンチにも入れない下手な人」ですけど楽しんでその競技やってるんですよ?喧嘩売ってるのかと思った。
だって、競技は楽しいじゃない。部活して、仲間と汗を流して、青春という感じで、さ。
別に部費とかいろいろ必要だけど、楽しんでるもん。いいじゃない、それで。
っていうか、違うか。
次の大会はベンチ入れるんだもん。ベンチにも入れないような下手でも、少しは上達して入れたんだし。
応援席は、コートに近いようで、狭い。
ほんの少しでコートに近づけそうだけど、応援をする事しか出来ず、試合に出ている選手に話す事も出来ず、一瞬でも試合に出る望みはない。応援も選手達の力になる事は分かってる。でも、やっぱりその競技をやってるからには、どんなに一瞬でも、どんな少しでも、試合に出ていくっていう夢、ってか欲望があるんだ。
だけど、今の私はぜーんぜん嬉しくないし楽しくない。
後で知った事だけど、その試合のベンチに後輩が居ることを知った。
その後輩は確かにめっちゃ上手で、私がなかなか入らないスリーポイントも軽く入ってる。自分が出来ない事を後輩がささっとやっているのを思い出して、思わず消しカスを投げつけた。幸運にも先生は見ておらず、ほっとした。
授業が終わり、前の女の子が私に言う。
「名田さん、どーかしたの?消しカス投げないでよ。」
前の女の子はかかったようだった。
「あは。ごめん。ちょっといらいらしてて。」
「あは笑い」をすると、前の女の子は「気をつけてよ。」といって友達のところに向かっていった。
はぁ。こんなんだから、私はレギュラーに入れないのかな?
読んでくださると嬉しいです。
亀更新ですが、頑張ります。