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アンチジャスティス -魔王戦隊ダークトリニティ-  作者: DD22


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第5話『泥の味、再起の灯』

【前回のあらすじ】

ユナイトレッドとバーニングレッドの介入により、戦況は一変し、魔王たちは絶体絶命のピンチに陥る。ユナイトの重力制御とジャッジたちの完璧な連携により追い詰められ、グリムはバーニングレッドとの激突に敗北。ネビュロスとヴェルミリオンの捨て身の援護で、辛くも撤退を果たした。正義の完全勝利と思われたが、バーニングレッドの心には、グリムの言葉が深く刻まれていた。

※本作品の執筆にはAIを活用しています。




ノクタリアの地下深くに広がる、旧時代の地下水道跡。

湿った空気とカビの臭いが充満するその場所が、今の彼らに残された唯一のアジトだった。


「クソッ……! クソッ!!」


グリムが壁を殴りつける。拳の皮が破れ、血が滲むが、心の痛みには及ばない。

圧倒的な敗北。手も足も出なかった事実が、内臓をえぐるように重くのしかかっていた。


「落ち着け、グリム。崩落するぞ」

ネビュロスが壁際で座り込み、自身の傷口に氷を当てて止血している。その顔色は悪いが、眼光だけは鋭いままだ。

「あのリーダー格……バーニングレッドと言ったか。奴の出力は異常だ。それに、あの統率された連携。個々の力で上回っていても、システムとして完敗していた」


「システムやと? あんなん、ただの機械人形の動きやないか!」


「そうだよ。だからこそ、強いんだ」

ヴェルミリオンが、破れた衣装を直しながら苦笑する。その美しい顔にも煤汚れがこびりついていた。

「彼らには迷いがない。役割が完璧に分担されている。……対して僕たちは、ただ暴れていただけ。それでは『劇』にならない」


沈黙が流れる。

認めたくないが、真実だった。

「悪」として立ち上がったものの、彼らはまだ、ただの「はぐれ者の集まり」に過ぎなかったのだ。


グリムはずるずるとその場に座り込み、泥で汚れた天井を仰いだ。

「……ほな、どうすりゃええ。あいつらの言う通り、首輪つけられて生きるんが正解なんか?」


「まさか」

ネビュロスが片眼鏡(モノクル)の位置を直し、薄く笑った。

「正面からぶつかって勝てないなら、ルールを変えればいい。奴らの“正義”の想定外を突く。それが“悪党”の特権だろう?」


「正攻法はヒーローに任せておけばいいさ。僕たちは、もっとズルく、もっと泥臭く、あいつらの足元をすくってやろうよ」

ヴェルミリオンが紫の瞳を妖しく輝かせる。


グリムは二人を見渡し、やがてニヤリと口角を上げた。

口の中は鉄と泥の味がする。だが、不思議と不味くはない。


「上等や。……正義の教科書に載ってへん戦い方、教えたるわ」


グリムが拳を突き出す。



「次は負けへん。ここからが、俺たちの反撃開始や」


暗い地下の底で、小さな、しかし決して消えない反逆の灯火が揺らめいた。

まだ世界は彼らを知らない。


(第6話へ続く)

第5話をお読みいただきありがとうございます!


今回は、グリムたちが圧倒的な敗北を喫し、大きな転機を迎える回となりました。一度は意気消沈する彼らでしたが、ヒーローとは異なる「悪党」としての戦い方、つまり「ズルく」「泥臭い」手段で状況をひっくり返すことを決意する、重要な場面だったかと思います。


正攻法では勝てない相手に、彼らがこれからどんなユニークな方法で立ち向かっていくのか、ぜひ今後の展開にもご期待ください!


少しでも「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、下の★★★★★から評価をいただけると嬉しいです。ブックマークや感想もお待ちしております!

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