#66 少女、絶対絶命・・・?
~ウルド ロキウス 市街地~
「ハァ・・・ハァ・・・!」
市街地を走り回っていた。
ある程度走ると立ち止まり指輪を外して米噛み指を当てて魔覚に意識を集中する。
索敵しているのはメロの魔力だ。
探している理由はB.R.A.I.Nの基地の場所が分からないからだ。
B.R.A.I.Nと抵抗組織は互いに基地を隠し合った状態で牽制し合っていて水面下の戦いだったがこの間の獣人奪還が仇になった。
あとから判明したが獣人達に付けられた首輪の中の一つに発信機を埋め込まれていたのだ。
まさに『木を隠すなら森の中』といった具合だ。
ディグですら油断していたほどだった。
いや、今はそんなことはどうでもいい。
B.R.A.I.Nとくれば獣人を改造するような奴らだ。
時間が無い。
メロが猟犬の様に救いようのない状態になれば親御さんにも顔向け出来ない。
加えて抵抗組織達からしてもマズイ状況だ。
奴らに基地の場所がバレているのだ。
悠長にしていれば敵に一方的に攻撃されてジリ貧になって全滅する。
もはや一刻の猶予も無いと索敵用の構成員を集めて街中を探している状況だ。
「・・・くそ、どこだ!」
索敵範囲内には居ないので指輪を嵌めて魔覚を封印して別の場所を探すことにする。
『お兄ちゃん。』
「?」
腕輪に入っていたルタから唐突に声を掛けられる。
『なんだ?』
『・・・なんでもない。』
「???」
どうしたんだ一体?
『ッ!! お兄ちゃん! 十時の方角に魔力反応!!』
『何!? メロか!!?』
『いや、違う!! この魔力の感じ・・・見覚えがある!』
『誰だ!?』
「あはははははははははははははははははははは!!!」
「ッ!!」
『答え』はけたたましい笑い声と共に現れた。
「ひぃッ!!」
「民警はまだか!?」
「助けてぇッ!!」
市民が慌てて走って来る。
「うわぁッ!!」
逃げる男の一人の隣に人の大きさ程の大きな瓦礫が落ちる。
「あははぁ♪♪ 鬼ごっこ楽しいですねぇ☆」
笑い声の主が手を高らかにかざすと先程の大きさの瓦礫が三つ彼女の周りに浮かび始める。
「ほらほら逃げて逃げてぇ?」
彼女が手を前方に翳すと瓦礫が市民たちの方へ飛んでいく。
「ひぃ!!」
「ぎゃあッ!!」
瓦礫は当たらない物の、逃げる市民の横に落ちたり前に落ちて進路を塞いだりしている。
いや、当たってないんじゃない、当ててないんだ!!
まるで獣が逃げる獲物を弄ぶような悪趣味な行いだ。
しかもそれをやっているのはあろうことか・・・!
「嘘だろ・・・?」
メロの看病してたあの・・・。
「あぁれぇ?」
白髪の子は気づいたみたいだ。
「ウルドさんじゃぁないですかぁ~!」
「・・・。」
あの時の大人しそうな子じゃない。
「やだなぁ、せっかく偶然ばったり会ったばかりなのにだんまりなんてひどいですよ~?」
こんな気さくに話す子だったっけ??
「あのさ、君、メロと一緒に居た子? 他人の空似だったりしない?」
「メロさん・・・?」
「?」
何故か俺の言った『メロ』の一言にぴくりと反応する。
「あ・・・あぁ・・・ああああぁ・・・!」
「??」
急に頭を抱える。
「あああああああああああぁぁぁぁぁぁッ!!!」
「!!??」
なんだ!?
急に苦しそうに叫びだしたぞ!?
「・・・。」
「・・・おい、大丈夫か?」
かと思えば急に黙り出す。
「・・・して?」
「あ?」
急にぼそりと何かを言い出した。
上手く聞き取れなかったけど・・・。
「どうして・・・どうして・・・?」
「え?」
「どうして・・・どうして・・・どうして、どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして・・・どうしてッ!!!?」
おいおいおいおいなんだこれ!??
なんか長い前髪の間から見える目が全開なのも相まって色々とガン極まってんじゃねぇか!?
つうか『どうして』ってなんだよ、意味分かんねぇよ!!
「どうして? なんで今メロさんの話するの? なんでメロさんの事思い出させるの・・・?」
『あ・・・。』
「?」
ルタが何かを察したようだ。
『何か分かったのか?』
『いや、逆に分からない?』
『だからなんだよ!!』
『お兄ちゃんの鈍感。』
『ぐっ・・・!』
なんなんだよルタのやつ!!
「もういいです・・・。」
白髪の子は何を納得したのか手をまた天に翳す。
するとまた瓦礫が浮かんで彼女の周りに集まる。
「あなたは死んでください。」
「ちょ、待て待て待て待て!!!」
なんだこの展開ッ!!?
ちきしょぉ、頭が全然ついていかねぇ!!
「待ちません。」
白髪の子が手を俺の方へ翳すと容赦なく俺の方へ飛んで来た。
~メロ ???~
「ん・・・ぅ・・・?」
あれ?
私、何してたんでしたっけ?
「あ!」
そうです!
ティルを助けようとして、それで・・・!
「?」
目を覚ましたはいいけど周りが暗いのです。
しかも何かに座ってる??
「え!!?」
う、動けないのです!!
なんか椅子に手足を固定されてるのです・・・!
「イィィィィィッツショオオオオオオオゥタアアアアアアアィム!!」
「!!?」
なんかどっかで聞いたことあるようなおぞましい声と共に目の前から少し離れたところが上から明かりで照らされるのです。
「お目覚めいかがでござるか? 我が愛しのロリ愛玩よ!」
その明かりの中心に現れ、変なポーズ決めてたのは白衣の男です。
小太りでぼさぼさ髪で油の乗ったような感じのテカテカの不細工顔・・・あー覚えてる。
覚えてるのです。
この人確か・・・。
「ひぎゃあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁッ!!!!!」
こいつ確かヨグ村近くの山賊と組んでた悪い商人から私を奴隷として買おうとしてたあの時の変態なのですッ!!!
嫌だあああああああああぁぁぁ!!!
もう二度と出会いたくなかったのになんでこんな状況で再会するのですかああああああああぁぁぁ!!!
「ん~ん~、いいリアクションですぞ!! でも個人的にはお漏らしとかしてるともっと得点高かったござるがねぇ・・・。」
「言う事が一々気持ち悪いのですぅぅぅッ!!」
「そーそーそーそれですぞ! その余裕ない時でも語尾の『です』を必ずつける徹底ぶり!! まさに真の『ロリですっ娘』でござる!!」
「嫌あああああぁぁぁッ!! 誰か助けてええぇぇッ!!」
「生憎でござるけどそれは叶わないですなぁ~。何せこの基地、地上から数百メートル離れた地下基地だからレーダーも魔覚も届かない、つまりはだぁれも助けに来れないでござるよ?」
「そ、そんなぁ・・・!」
「つまりッ!! 今の拙者には邪魔者は居ないでござるッ!!」
変態男がまた変なポーズ決めて天を指さすのです。
いや、そんなことはどうでもいいのですッ!
やばい・・・本格的にマズイのです!!
このままだとある意味大変なことに・・・!
「くっ・・・んん・・・!」
なんとか椅子の拘束から抜け出したいけど無理なのです!
「無駄ですぞ無駄ですぞ? その椅子は拙者特性のアーム式拘束チェア! 拙者の操作無しでその手足を拘束しているアームを取り外すことはたとえ上昇を使ったゴリラであっても不可能でござる!!」
「ゴリラが上昇使うわけ無いのです!!」
「それにしてもいい眺めでござるねぇ。」
変態男が何故か私の目線よりも低く腰を落として興味深そうに私を見ているのです。
「我ながら拘束アームの配置が絶妙でござる。何せ・・・。」
「ッ!!?」
こいつが今どこ見てるのか分かったのですッ!!
「足が閉じられないからこうやって幼女のいけない所覗き放題でござる!! いやぁ眼福眼福、ふひひひひ!!」
「み、みみ、見るなです変態ッ!!」
足を閉じようとするけど足首と膝の部分を金属の輪っかに固定されて閉じれないのですッ!!
ただ拘束するだけならここまでしなくてもいいのにこんな事の為に手の込んだ拘束の仕方、本当に最低なのですッ!!
「ふひひひ、据え膳食わぬは男の恥・・・早速味見させてもらうでござるよぉ?」
「ひぃ!!?」
変態が近づいて来て私の両足を掴んで股の間に顔を近づけて来たのですッ!!
「いやあああああああああッ!!」
師匠助けてッ!!
「おっと。」
「・・・?」
何故か変態の動きが止まるのです。
「そう言えばラベスタ氏に内緒で汝を貰ってたの忘れてたでござる。」
「??」
何言ってるのですか?
あ、なんかよく分からないけど変態が離れるのです。
とりあえずはよかった・・・のですか?
「汝運がいいでござるよ? ラベスタ氏の手に渡ってたら今頃培養液に入れられて薬物投与と改造によって猟犬コースまっしぐらでござったからねぇ・・・。」
「・・・。」
確かにそれは恐ろしいことですけど、この変態の手に渡るのも私にとってはどっちもどっちなのです・・・。
「しかもラベスタ氏は他人の唾のついた実験動物には手を出さないでござる。だから拙者の実験の手が着けば汝は猟犬にならずに済むでござるよ? 良かったですなぁ~。」
「・・・。」
確かに猟犬にされないのならまだ希望があるのです。
どんなことされるか分からないけど実験に付き合うふりしてたら脱出のチャンスがあるかもしれないのです。
「まずは拙者の研究成果を見せるでござるよ。」
「研究成果?」
研究成果って何なのですか?
「ふふん。」
変態男が懐から林檎を二つ取り出すと両手に持って宙に放り投げるのです。
「ッ!?」
すると右側の林檎は銃声と共に三つの穴が開きもうひとつの左側の林檎は三つほど切れ目ができて輪切りになるのです。
「いつもながら見事でござるよ! ライラ、レイラ!」
「ご主人様~!」
甘えるような声と共に何かが変態男の背中に抱きついてきたのです。
「今日は三回切れたにゃん♪ 褒めて褒めてにゃ~ん!」
そいつは変態男に甘えるように頬擦りしてるのです。
正直正気を疑うのです・・・。
そいつの見た目はミニスカートのメイド服で、髪型はピンクのショートボブ、頭に機械のような猫耳が着いているのです。
ハッキリ言って変態男の趣味丸出しな見た目なのです。
しかもムカつくことに巨乳なのです。
「よしよしライラはえらいでござる!」
「にゃぁん♪」
変態男が頭を撫でると気持ちよさそうに巨乳少女は目を細めて身体をくねらせる。
「ライラ・・・ばっかりずるい。 」
また一人出てくるとそいつは変態男の横に抱き着くのです。
そいつの見た目はライラと同じようなミニスカメイド服で機械の猫耳、けどこっちはストレートのロングヘアでちんまりとした小柄なのです。
「レイラだって頑張った・・・にゃぁ。」
レイラと名乗った少女は無表情だが頬を膨らませてむくれている。
「レイラもえらいえらいでござる! 二人とも後でご褒美ですぞ♪」
「やったにゃーん!」
「わーい・・・にゃぁ。」
変態男が言うご褒美に二人は巨乳少女は声を上げて喜び、小柄少女も表情に出さないが言葉で喜んでるのです。
「なんなのですか? そいつら・・・。」
ただでさえ変態男に懐くというあり得ない光景ですけどそれ以上に異常な物がそいつらには付いてるのです。
腕がなんか機械の様で巨乳少女の方は右腕が大きなナイフのような剣で、小柄少女の方は左腕がこれまた大きな銃なのです。
しかも背中に何か噴出しそうな機械の管のような物が付いてるのです。
「ふむ、これが拙者の研究成果でござる!」
「ご主人様専属メイドロボ、ライラにゃん♪」
「同じく専属メイドロボ、レイラ・・・にゃぁ。」
「メイド・・・ロボ?」
良く分からないのです。
なんなのですかこいつら・・・少なくともこの変態に好意的な時点で普通じゃないのです。
「ああ、心配しないで良いですぞ? ロボとは言え、半分人間のいわば改造人間と言うものでござる!」
「改造人間・・・?」
分からないけどとりあえずこの変態が言うには半分人間なのですかこいつら・・・?
「先程見せたように戦闘力は勿論のこと、メイドである事による従順さ、ご主人様へのご奉仕精神! 兵士としても愛玩としても優秀! ロボ! メイド! 強カワイイは正義! まさに男のロマンでござる!!」
「訳が分からないのです・・・。」
「へいへい汝ぃ、これだけ見せてもまだ分からないのでござるか?」
「?」
何言ってるのですか?
「だから言ったでござろう? 『ラベスタ氏に取られる前に汝に拙者が手を付ける』って!」
「???」
何を言いたいのですか?
「あーもう鈍いでござるねぇ。まぁせっかくだから教えてあげますぞ? この二人が『メイドロボになる前』のことを。」
「へ?」
メイドロボになる前?
「こっちの巨乳娘はルヴァーナのデミオの街の定食屋で働いていた看板娘、片やこちらの小柄娘はアークヴォルグの孤児院の孤児で密かに同じ孤児の男共に人気だった娘でござる。二人とも賄賂でちょろまかしたB.R.A.I.Nの兵隊を使って拉致したのを改造したでござるふっへっへ・・・。」
「改造? ・・・ぁ。」
え・・・?
もしかして・・・いや、そんなこと・・・!
「その青ざめた顔、察したようですなぁ?」
「いや・・・いやぁ・・・!」
「そう! 汝もメイドロボに改造するでござるよッ!!」
変態男はここぞとばかりにポーズを決めるのです。
「いやああああああああッ!!」
「ポチっとな。」
悲鳴を上げる私を尻目に変態男はボタンを取り出して押すのです。
「ひぃッ!!?」
私を拘束している椅子が変形して仰向け気味の斜めの大の字の貼り付け台みたいになって私を固定するのです。
「せっかくだから教えてあげますぞ? 『改造手順』を。」
「ッ!?」
変態男が何か言いながら手元にある機械をカタカタと操作すると私の前に色んな機械の腕が出て来たのですッ!!
「まずは身体の各部位を機械の部品に取り換えて、それから電磁波で脳改造して拙者を『ご主人様に従順なメイド』として記憶と人格を埋め込み、拙者の新たなメイドロボ、『ですロリっ娘メイドロボ』の完成でござる!!」
「ひいいいぃ!!?」
機械の腕の棘上の何かが高速回転し、円盤状の刃物みたいなのも高速回転するのです。
変態男が言ってる事がなんなのか分からないけど、この変な機械で私の身体を切ったり貫いたりしようとしてるのだけは分かるのです!!
「仲間が増えるにゃ~ん♪」
「ライバルが増える・・・ちょっと憂鬱・・・にゃぁ。」
巨乳少女がウキウキとした顔をして小柄少女が無表情のまま少し寂しそうな目をするのです。
「ほらほらいつもの頼むでござるよ?」
「も~、仕方ないにゃん。」
「ご主人節操ない・・・にゃぁ。」
そう言うと二人は変態男の服のボタンを外して胸元をさらけ出すとあろうことかそれを舐め始めたのですッ!
「ちゃんと出来たらあとでご褒美あげるでござるよぉ?」
「ご褒美・・・はやくほしいにゃぁん・・・。」
「ご褒美、ご褒美欲しい・・・にゃぁ。」
二人の顔がとろんとして真っ赤・・・その『ご褒美』って絶対やばいやつなのですッ!!
「いや、いやあああああああああああぁぁぁぁぁッ!!」
私もあの二人みたいにあんな気持ち悪い男にあんな形で奉仕する異常者になるのですかッ!?
そんなの嫌なのですッ!!
「汝もこの二人の様に・・・あれ?」
変態男は何か違和感を感じるのです。
「二人・・・いや、拙者なんの話してるのでござるか?」
「!!?」
何を言ってるのですか!?
『二人』ってなんですか!?
変態男の周りに元々誰もいないのですッ!!
しかもなんで変態男の胸元が開いてるのですか!!?
「ふっ、まぁいいでござる! 拙者初のメイドロボの誕生でござるッ!!」
「いやあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
機械の腕が迫って来るのですッ!!
師匠ッ!!
グラッ!!
ティルッ!!
誰でもいいから助けてぇぇぇぇぇッ!!
「ぶふぇッ!!?」
「ッ!!?」
変態男が何か声を上げると機械の腕が止まるのです。
「だ、誰でござるか・・・?」
変態男が顔だけ振り返るとそこには・・・。
「ぐ、せ、拙者を助けるでござる!! 『ライラ』!! 『レイラ』!!」
変態男がメイドロボ二人の名前を呼ぶのですが・・・。
「ッ!!?」
メイドロボ二人は変態男をやった奴の後ろで倒れていたのです。
二人は頭も含めて体中のあらゆる部分を何かで斬られたり刺されたりしており、火花を出しつつ血が流れてその場に血の池が出来ているのです。
「ゴフッ! ごしゅ・・・じ・・・!」
「にゃ・・・ぁ・・・!」
一言を最後に二人はガクッと力尽きたのです。
「ひ、ひぃッ!!」
変態男は慌てて懐から銃を出して構えるのですが既にそいつの短剣は変態男の喉元に刺さっていたのです。
「ごぁッ!! ッか・・・!」
短剣を抜かれると変態男の喉元から激しく血が出てきて、変態男は倒れたのです。
「・・・。」
変態男を殺したのは緑色の布で顔を巻いた黒ずくめの外套の正体不明の怪しい男・・・こいつ、見覚えがあるのです!
「あなた・・・!」
確かこいつ・・・プロテア近くの洞窟で師匠が銀蠍に攫われそうになった時に突然現れた、あの時の暗殺者なのですッ!!
「くっ!!」
何とか拘束を抜けようとするけど抜け出せないのです!
こいつはこいつでヤバイ気がするのです!
銀蠍に問答無用で斬りかかった奴です!!
もしかしたらまともじゃない奴って可能性も・・・!
「ひっ!!」
暗殺者が先程の変態男が操作してる機械をカタカタと操作し始めたのですッ!!
もしかして変態男と同じことを!!?
「いやあああああああぁッ!! ・・・・・・・・・?」
先程から高速回転していた機械の棘やら刃やらの回転が止まったのです。
「え???」
しかも更に暗殺者が機械を操作すると、私の手足を拘束している輪っかが取れたのです。
「・・・。」
暗殺者は上体を起こして機械から離れると、私の元へ歩いて来て私の前に立つと、少し前屈みになって尻餅をついていた私に手を差し伸べてきたのです。
「え?? え?????」
訳も分からずついその手を取ると、暗殺者は手を引いて私を立たせたのです。
この人・・・助けてくれたのですか???




